ダイワメジャーって産駒の代では「8分の1ノーザンテースト(Lady Angela3×2)」なので、これを自然と伝える様な配合で成功する可能性を見込むことも出来る。「8分の1Halo(Blue Larkspur4×4)」のキタサンブラックのように。
それは「母非Nearctic」によるものだが、今現在までその成功はない。コパノリチャードやカレンブラックヒルはNorthern Dancerを母から1本のみ引く配合ではあるが、これが限界であるのが現状。
なぜここで頭打ちとなるのか・・・?
まず現状としてダイワメジャーはそのパワーのわりにダートで成功していない。Flambetteのパワーでバリバリ成功するタイプではない、ということでもある。ブルドックボスなどのダート成功組を見てもFlambette血脈を強く引いてはいない。
サンデーとノーザンテーストは芝向きの血統。その絡みがあると考えられはするが、スカーレットインクの傾向からすると変化があってもよさそうなもの。
なぜそれが成功しないのかって話でもあり、それは多分頭打ちの理由と同じ様な気もする。
ダイワメジャーって凝り固まった配合だから相手に全く違う要素を求めるのだわ。その全く違う要素ってものがサンデーやノーザンテーストの柔さをオンとする類で、これはあまり品揃えに優れていない。ダートに仕上げようとするなら尚更。
黄金配合のやってることは「Haloニアリー」と「ノーザンテーストニアリー」と「全く違う要素のクロス供給」なのでね。カレンブラックヒルなんてSomethingroyalとLe Fabuleuxのクロス供給だから。ダイワメジャーにカスリもしない要素よ。
Hyperionをフルバックで抱えて、その上で「全く違う要素」を抱えるのが黄金配合の大事なところ。ハービンジャーもそういうところある。
Haloへのニアリークロス
配合からして「4分の1サンデーサイレンス・4分の3Native Dancer」を取ることは宿命。アベレージを求めるならばマスト条件だ。
通常の「4分の1サンデー」よりこの要求が強いのはノーザンテーストがLady Angelaの緊張を持ち、またサンデーからNearcoとFlambetteが供給されているため。Native Dancerのみ浮いているのである。
ここで最も重要なのはPompeyの存在だ。ダイワメジャーのNative Dancerを弄るってのは、ダイワメジャー唯一のPompeyを弄るってこと。Tom FoolやBold Rulerでも「弄り」は成立するだろう。
ダイワメジャーにおけるHaloニアリーというのは、「4分の1サンデーサイレンス・4分の3Native Dancer」の最適化というべきで、これこそが「ダイワメジャー産駒」としての立ち位置を定めている。
ノーザンテーストへのニアリークロス
ダイワメジャーにおけるノーザンテースト弄りってのはNative Dancerを持ってきて、Tom FoolやBold Rulerを持ってきて、終わり、と思う。
しかし大抵の場合はRaise a Nativeを持ってくるわけで、そうなるとこれに対しての対処も必要になるわけよね。したらBlue Larkspurを使わなきゃならない。
ダイワメジャー自身は「4分の1Halo(Blue Larkspur4×4)・4分の3非Blue Larkspur」のサンデーサイレンス×ノーザンテースト配合。であるからBlue Larkspurの脈絡は全てHaloへ集約される仕組みだ。
しかしノーザンテーストへNorthern Dancerを脈絡させると、おおよそ8割の確率でBlue Larkspurがつきまとう。Vice RegentやDanzigなどによって回避することが出来るが、代を重ねる中で必ずそれを得ることとなる。事実上の100%である。
これほどの名血統をなしに配合を極めるなんてのは、世界広しと言えどもノーザンテーストくらいなものだ。「非Blue Larkspur」という観点においてはドイツ血統とタメを張るくらいで、Northern Dancer世界においては非常な存在。
この稀有な存在を土台としてHaloの機動力をオンとするのがノーザンテーストへのニアリークロスの大きな目的だ。不思議なもんで、ノーザンテースト弄りこそがHaloニアリーの仕事であり、Halo弄りこそがノーザンテーストニアリーの仕事なのだわ。
だからダイワメジャーに適応されるノーザンテーストへのニアリークロスはHaloとの共通項を使うか、あるいはHaloの独自色であるBlue Larkspurを伴う必要がある。
共通項とはつまり、Sir Gallahad=Bull DogやHamoaze。これにBlue Larkspurを持ってきたNorthern Dancer直仔ならばニアリー判定が可能だ。
持論である「キンカンニアリー」による「ノーザンテースト≒Sadler's Wells」と言える。Danzigとは「Northern Dancer×Fair Trial×Hyperion」を共通、そしてNever BendによるLalunのクロス。大筋で浮いたHail to ReasonをVictoria Parkによって穴埋めする、という。
基本路線はやはりStorm BirdやNijinsky。それとVice Regentが加わるかどうか。Hail to Reason的な要素がやや少ないのでね。
なぜにPrince Rose?
ダイワメジャーはPrince Roseが大好き。Princequillo血脈に塗れるのはもはや常道というべきで、トニービンとの組み合わせもここから説明が出来る。(Prince BioとPrince ChavalierでPrince Roseクロス)
予想は易いが、説明は難し。
予想。
ダイワメジャーの母系にTraceryを多く引き、それを絡めたLady Angelaクロスのノーザンテーストが鎮座しているため。ノーザンテーストは「4分の3Tracery・4分の1Almahmoud」とも言える。Princequilloの母父はPapyrusで、この父がTracery。Papyrusはノーザンテーストにも見られる血統だ。(Cosquilla≒Osyrisとも)
Native DancerはPrince Palatineを引くので、これのクロスに依りニックスが発生している。これは「Northern Dancer×Hyperion」の種牡馬に対して多く見られる傾向。DanzigもNureyevもノーザンテーストもそう。トニービン×ノーザンテーストは「4分の3Prince Palatine」を構成する配合だ。Kingmamboも同じ。
PapyrusはMarcovilを母父に持つ。Marcovilの父MarcoはTurn-toにも見られる血統であり、Neil Gowの父でもある。ここの絡みからLadasとの脈絡も多く見られる。(LadasとNeil Gowは同じ一家)
世界を支配するHail to ReasonがPrince Roseを求めるのだ・・・という説明も出来るが、基本的にはスカーレットブーケからの要求だろう。スカーレットインク一家がそういった血を求めるのだ。ヴァーミリアンの父はエルコンドルパサー(Princequilloクロス)で、他の枝葉もキングカメハメハ(Prince Roseいっぱい)との配合で成功している。
またスカーレットインクはFlower Bowlと同じ一家なので、牝系からしても同様の傾向が見られる。GraustarkもHis MajestyもPrince Roseと共に歩む様な血統。もっと言えばPrincequilloとのニックスで枝葉を広げている様なものだ。
エルコンドルパサーとキングカメハメハは同じ父を仰ぐ間柄であるが、ハービンジャーにも似たところがある。ディープインパクト×Danehillのニックスにも関わる部分だ。
まぁ、言い出したら大抵のことに説明がついてしまう話。ダイワメジャーだから、という説明がつかないのだわ。平々凡々の自然な成り行きと言うべきか。
完全な説明を行うとすれば「Prince Roseを要求しない仕組み」からだ。けれど完全な非Prince Roseの「4分の1サンデー」配合に覚えがない。
Hail to ReasonとNative Dancerがあったら、そりゃもうPrince Roseも飛んできて然るべき。
リライト繰り返した割りにはざっぱで長い。
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