内回りに競争生活を委ねる
牝馬が集った2018年の
秋華賞。
ところがダントツの一番人気が予想されるアーモンドアイは外回りベター。
牝馬三冠に向けて順調ではあっても、コース適性は今少しだ。枠にも不足があって楽勝とは言いづらい。
予想印
◎サトノガーネット
◯アーモンドアイ
△ラッキーライラック
完全無欠
逃げ先行に馬が集まり、その中には内ラチを頼りたい馬が多い。その上でそれらが外へ配されているのだからテンの速さにに疑いようがない。内と外に逃げ先行が配されたこの枠は間違いなくハイペース。超がつくハイペースだ。
であれば三冠目の奪取は濃厚。ハイペース下の
ルメールが追い出すタイミングに失敗する可能性は低く、外を通って十分に抜け出せる。アーモンドアイとは実績通りの名牝であり、
牝馬三冠程度の称号を得て当然というほどの名配合だ。
ジェンティルドンナと同格の存在。
たられば三冠
ラッキー
ライラックはアーモンドアイがいなければ三冠を獲っていたであろう馬で、
オークスの3着は騎乗ミスに割合が大きい。外枠から4角先頭に競馬を進めていればリリーノーブルの後塵を拝することはなかっただろう。
三冠阻止の役目を託すのも一つの手。
北村友一の展開は合うだろうし、きっちり差し切る可能性は低くない。だが3歳春からの上昇があるかと言えば微妙なところで、
ローズSに出走していたら
カンタービレを捉えられたかどうか・・・。
秋華賞では万全であるが格の違いが如何ともし難い。コース適性もアーモンドアイとどっこいどっこいだ。ここで逆転するならば展開利を丸呑みにする神騎乗が欲しい。
ジェンティルドンナと接戦を演じた
ヴィルシーナくらいの展開が。
血統マニアの性
◎アーモンドアイ・◯ラッキー
ライラック。3着でまぁサトノガーネットの遊びを入れようか。そんなのが順当な印であるのはそりゃ分かっちゃいる。
しかし
阪神JF・
桜花賞・
優駿牝馬でしっかりとした印を打てていない。この最終局面でアーモンドアイやラッキー
ライラックを信じるのは美しくないのだ。サトノ
ワルキューレやデルニエオールに印を打った人間がね、ここで「◎アーモンドアイは盤石!」とかバカみたいじゃない。
強いのは認める。認めるが穴は突く。ならば◎サトノガーネットだ。
妄想の話
ここでサトノガーネットに印を打つ意味はとんでもない。「アーモンドアイを打倒し得る程度・・・ラッキー
ライラックと同格なんだよ、サトノガーネットは。」という話である。
この馬の大きな問題は
Bold Rulerを引かずにRobertoを引いたことだ。
Bold Rulerを起点とした北米血脈があったならば、
ローズSに間に合ったはず。馬格も大きくあったろう。
そうなったら臨戦態勢も完璧だったし、競走実績も十分。相応の表現を伴えばの話であるが、この配合ならばローズS2着くらいの仕事はやってのけたはずだ。
あるいは
桜花賞にも間に合ったかも。アーモンドアイにはどうやっても敵わないが、ラッキー
ライラックの立ち位置を危険とする存在にはなったかな。
Robertoではなく
Bold Rulerで配合をまとめていれば、そのくらいの格が見込める馬なのだ。妄想の中の妄想にある話だが・・・。
凱旋門賞制覇のニアリークロス
凱旋門賞を予想するにあたって「RobertoとSadler's Wellsを持つ
牝馬が2連覇中」ということを書いた。今年もエネイブルが勝って3連覇となった。
この根拠は
Fairy BridgeとRobertoが「
Hail to Reason・
Nashua≒Nantallah」で共通すること。牡馬では
ディーマジェスティや
スーパームーンなどRobertoっぽい馬が出るのだが、
牝馬の場合は
スノーフェアリー・エネイブル・
ファウンドなど
ライアン・ムーアっぽい内捌きが出来るらしい。
サトノガーネットも前走は内を捌きながら進出して突き抜けており、上記の名牝らと同じように「捌くRoberto」に出ている。この機動力は京都2000mに適した表現だ。
ディープインパクトの
Lyphardクロスは「
Northern Dancer×Fair Trial×
Hyperion」の組み合わせを介在するパターンで成功しており、
ディープブリランテ(Nureyev)・
トーセンラー=
スピルバーグ(Sadler's Wells)・
ジェンティルドンナ(
Danzig)などの例がある。本馬は
トーセンラー=
スピルバーグと同じ。
この黄金配合にてRobertoを引くパターンはない。
スピルバーグ=
トーセンラーや
ジェンティルドンナは母系に
Bold Rulerを引いていて、ここの俊敏で加速しているようなところがあった。Robertoでその代用が行えるのかどうか。
馬体重が増えているらしいし、大穴も大穴だ。当たりっこない・・・と思う。だが血統マニアが人気に抗うならば、この一手。
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