登ってよし、下ってよし、のアーモンドアイとブラストワンピース。
アーモンドアイはもちろんのこと、新潟記念でのブラストワンピースもすごい走りをしていた。こんな表現に弱点があるのかって話で、京都外なら死角はないんでないの?と。
一つずつ考えると、京都外で死角がないってことは機動力混じりの脚ってこと。本質的には内回り傾向であって、若さによる軟さで外回りをビュンビュンしている。
だからアーモンドアイは年越しと共に衰えが始まって、それは来年の秋に顕著なものとなる。「なんて柔らかいストライドなんだ(恍惚」としていられるのも今のうちだけで、いずれは機動力的な頑強を得る。それは「悪い頑強」なのだと。
キズナやサトノダイヤモンド、それとソウルスターリングが得た類の頑強だ。「・・・君たちもっとこう、ビュッって走ってなかった?」と思わせる重さ・硬さ・持続力。晩成とはこれらによって完成する表現のことをいう。
Sex Appealクロスの表現とは、そういう類のものなのだと。
小回りでの激しい追走戦をこなすだけのものを持たないのがアーモンドアイの大きな弱点だ。厳しいラップを繰り返し刻むことが出来ず、どこかで緩みを要求する。
ブラストワンピースにも同じことが言えるのか・・・というのは、Sex Appealの観点からは言い難いところ。ただ、厳しいラップの中で展開するには不都合のある強さではある。
極限の争いは一芸にて制するものだ。かの二刀流はその一芸にあるのかどうか。つまり、ディープインパクトやオルフェーヴルほどの背景を持った末脚なのかと。
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