砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ハイペリオン・マン~土曜日回顧

コルム・オドノヒューは意外というのも失礼だが、意外と普通に勝たせている。意外。

上手いというか徹底する騎手らしい。悪形の外追走は避けて、内でしっかりと溜めを図る。内に張り付くわけではなくて、前の捉えるべき馬に対する内追走だ。

「前さえ交わせば勝ち」という雰囲気で、後ろからの差しは追走の段階でシャットアウト。戸崎圭太に近い間合いの取り方だ。

スタートが微妙に、普通に上手いのよね。そこから控えるのは福永風味。けれど機会あらば徹底的に潰しに行く。レッドファンタジアの仔でああいう競馬をするのはね、とても正しいと思う。

鹿戸のとっさんも現役時代にまくりまくっていたせいか、ミルコなんかの積極果敢の騎手が好きよね。すると「スキあらば・・・いいな?」なんてオーダー飛んでたんだろうか。「スロー過ぎたなら行っちゃっていいよ」みたいな。

それを狙いすましたモレイラが差した。スローで構えてビュッと差すならモレイラだわな。だから多重Haloクロスはモレイラを乗せとけと。ヴィブロスもモレイラ乗せとけと。

オドノヒューにステファノスをあてがったのは一つのファインプレー。捌くのは苦手っぽいけれど、前のめりに脚を使って進路を作る・・・川田将雅的なところがある。

ステファノスは後方から上手に外を差すんでは勝ちきれないが、大阪杯キタサンブラックに迫った様に、前のめりからの「Roberto最強伝説」を開始するとなかなか止まらない。

1枠1番からそれを展開したら神騎乗だけれども。1枠1番が4角でまくり気味に外へ出していく展開ってどんなの?

アルテミスS回顧

シェーングランツやばい。

ソウルスターリングより整理整頓された配合で、各々の脈絡は弱い分だけディープらしくなってる。奥行きは姉貴より上だろうし、こりゃクラシック本命かなぁと思わされる一頭。

しかし本格化はまだまだ先だろうし、桜花賞に間に合うとしても圧倒の舞台はオークスではないか・・・という考えだった。さよか、ここで圧倒するわけか。

武豊が東京で差しに回る場合、大抵は「母父短距離」。この切れ味をピタッと間に合わせるのが持ち味なのだが・・・今回はMonsunなんて鈍重な血で楽勝しちゃった。

Monsunが東京マイルを大外からぶっ差してパーフェクトウィンとか大事件ですよ。

スワンS回顧

Affirmed伝説再び。

京都外とか、中山外とか、阪神内とか、こういうのはAffirmed買っときゃ間違いない。けれど京都マイルは流石に厳しいんではないかな。

ミルコはレッドファルクススプリンターズSをああいう風に2年連続でぶっ差している。相手がモズアスコットしかいない貧弱メンツだから、これは書いやすい2番人気だったんではないかな。

3着の豚の頬肉の塩漬けは京都が本当に得意ねぇ。千四でも頑張れるのか。

萩S回顧

シーザリオ最強すぎて・・・。

ルモンド推しだったけれど、めっちゃかかってたなぁ。そういえばPromised Landクロスは半端な位置じゃ落ち着けないんだっけ。忘れてた。

ロードカナロア産駒は早期に走り出すものだけれど、母がHail to Reasonクロスが2歳戦をきっちり走る例は多くない。

キンカメでもボリクリでも竜王でも強いもんは強いシーザリオ産駒。キンカメばかりではなくてルーラーシップエイシンフラッシュも見たいなぁ。ヌレサドニアリーとHail to Reasonアウトの条件は同じ。

アカネサスはようやっと逃げたかって感じだけれども、やはり案外。ビュッと動けないのよねぇ・・・粘り強く走っているけれども、それからの脚がない。脚が遅い感じ。

母父スペは牝馬に回ると力っぽいのよねぇ。頑強でもスペ牝馬は動くから、血統がゴリゴリに硬いのだわ。こんなのまともに伝えたらそりゃ硬いわけで。

男は母に似て、母はその父に似ると。サートゥルナーリアは牡馬だから表現は基本的にスペ~Buckpasserにあって、ロードカナロアの持つBuckpasser的な軟さと脈絡して良好。ロードカナロアシーザリオの良さが表された軟さだ。

女は父に似て、父はその母に似る。アカネサスはレディブラッサムのSecretariat=Syrian Seaの軟さで走るロードカナロア牝馬であろうが、母系のDamascusやEight Thirtyが関わってIn Realityパワーもオンになっている。

In Rality×Secretariatで走る芝馬は少なくない。けれどそこにTom Foolが強く関わったケースは・・・クラフティワイフ一家くらいなものか。この一家、女馬はダート優勢なのだわ。

常識通りにクラフティワイフの男は芝に生きるが、女馬はほそぼそとダートで稼ぐ運命。繁殖に上がったら名馬連中が頭を下げて「俺の仔を産んでください」になるけれど、現役時代はなかなか泥臭いものがある。

うーん、アカネサスもそういうタイプかもしれないなぁと。やっぱり思う。ロードカナロア×スペシャルウィークなんてのは繁殖に上がったら「アカネサス姐さん」言われるレベルだと。

あらゆる名馬連中が「僕とサンデークロスしませんか」って話しかけてくるわ。

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