砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

He has passed away

激動の令和元年に、またも大きな石が投じられました。ディープインパクト逝去。

競争馬と種牡馬、いずれの段階においても突き抜けた存在でした。これは日本競馬史のみならず、欧州や北米まで範囲を広げたとしても稀有なことです。17歳まで産駒を輩出し続けたことを思えば比較対象はSt. SimonやSeattle Slewなどでしょうか。

最強の一角に位置し、種牡馬実績にて圧倒した例は非常に多くあります。また、少ない例ではありますがDominoやDubai Millenniumなど短命の名種牡馬も見られます。最初から最後まで突き抜けた成績を保持しながら17歳まで駆け抜けた馬は「稀有」としか。

支え続けたスタッフをも含め、彼を「現代日本競馬の結晶」と評した実況に頷くばかり・・・。

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上記のようにディープインパクトは現在まで5頭のダービー馬を輩出しています。

白眉であるのは、黄色背景としたNorthern Dancerの本数や経由です。「ダービーはディープを買っておけ」と言われましても「したらどんな配合が良いの?」という話。結論として、ディープはどんな配合でもダービーでかっ飛んできます。

母が4分の3Northern Dancerだろうと、4分の2Northern Dancerだろうと、2分の1非Northern Dancerだろうと、4分の1Northern Dancerだろうと・・・。

同年代同舞台のG1において、Northern Dancerという名血統から共通点を見出だせないのです。種牡馬が違えば当たり前のことなのですが、同一の種牡馬がこれだけの差異を弾き出すのは異常としか。

母父ディープインパクトのキセキからしてそうなのですが、ディープインパクトの血はNorthern Dancerという考え方を無視させる要素なのです。現行の名サイアーたちを苦しめるNorthern Dancerの緊張に頓着しません。

私はディープ産駒が嫌いです。多少の悪形を物ともせず、しっかりとA級の素質を花開かせます。大きなスケールの元に、彼の産駒は私の想定を軽々と超えてしまいます。

時代によっては、この様な種牡馬と出会うことなく生を終える競馬ファンもいるでしょう。多くの人が話すように、私も「ディープインパクトと時代を同じく出来て良かった」と思います。

私の人生における競馬とは、最初から最後までディープインパクトに彩られます。私の血統表・・・競馬ファンとしての血統表ですが、これには間違いなく「父ディープインパクト」と書かれていることでしょう。

 

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