砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

2020年菊花賞回顧

アリストテレスってのは・・・

エピファネイア×ディープインパクト

シンボリクリスエス×4分の3リンカーン

ディープ×トニービン×Sadler's Wells(=Fairy King)×Seattle Slew

ディープ×Sadler's Wells×Roberto

でありますから、ハープスターとかディーマジェスティとかとも共通項のある、まっこと驚くべきまくり気質です。まくってなんぼ、まくらねばなんでもない。

 

この分かりやすいまくり馬がまくりにかかって、まくりきれなかったのがハイライト。ストライドを広く伸ばすタイプであるコントレイルです。彼の外にまくり馬が張り付いて、それでも抜かせなかった。併せ馬で踏ん張り続けたことよりもずっとえげつないポイントかと。

ハナ差だろうとクビ差だろうと、エピディープとの併せ馬なのですから前に出ていりゃ問題なし。コントレイルだってTiznow×Storm Catで2000年BCクラシック配合の末。併せてしまえば永遠にファイトバックし続けます。

TiznowやGiant's Causewayからファイトバックを語るのも良いのですが、サンデー×Caro×Sir Gaylord×Mr. Prospector×Le Fabuleux×Prince Blessed(≒Prince John)×Court Martial×Relaunch(≒Real Crafty Lady)として、イスラボニータにも似ていると思います。靭やかさといい、反応の良さといい、こちらの方が前例として適切かもしれません。

TiznowにしてもGiant's Causewayにしても反応が鋭いタイプじゃありません。それは前受粘りのUnbridled's Songも同様。こういった血統を寄せ集めてイスラボニータ的俊敏性を表現したところがコントレイルの、ひいてはロードクロサイトの非凡であるのでしょう。

その非凡がアリストテレスのまくりを阻止したという図式ですから、試金石として最高の内容だったかと。

これは世代レベル云々を言う必要がない、文句なしの無敗三冠です。幸せなことですが、そのために夏競馬が退屈に思える副作用もありました。

ようやっと迎えた実りの秋。見たかったものが見られたと思います。

 

[fin]