砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

2020年エリザベス女王杯回顧

今回のレースを何度も見返して思いましたのは、「トーセンラーに似た勝ちっぷりかもしれない」ということです。

今回のラッキーライラックはオルフェーヴル×プリンセスオリビアという風で、京都大賞典で見せたゴールドシップとのガチンコ対決を彷彿とさせる競馬です。

マイルCSでの鮮烈な末脚が最も思い出深いトーセンラーですが、京都の馬場の外側で頑張って頑張って粘り続ける姿が真骨頂だと思っています。

デスペラードの京都記念、ヒットザターゲットの京都大賞典。もう何度も見返すレースですが、この2レースではマイルCSに衝撃を与える、与えた馬が必死に粘り差し込む姿が見られます。

その後にスピルバーグが再びの鮮烈を秋天へ与えるわけですが、やっぱりジャパンカップで必死の粘り差しを見せるわけですよねぇ。ジャスタウェイと一緒ですもん。

 

サロミナはドイツ繁殖の仔なのでAureoleでやむなし、と。

ドイツは平坦な馬場で英国っぽい競馬をしている変態の国で、だから英愛のHyperionよりはスピードがあって日本競馬にも意外とマッチします。終いにゃキングズベスト×ドイツでエイシンフラッシュも出ます。(ホント変態)

ただAureoleと古き良きドイツ血統は重たいので、秀逸なスピード血統は不可欠。そこでDanehillというガムシャラなスーパーDanzigがフィットして、新時代のドイツ血統が出来上がりました。

サロミナの母サラキアは新時代のドイツ血統であって、やってることは北米競馬的で、というか、プリンセスオリビアと同じなんですよね。(Northern Dancer+Fair Trial+Aureole≒ハイハット)

なんたってあの血統表でも日本ダービーと秋天をぶっこ抜くのがドイツです。あれは偶然の産物というべきですが、サロミナの高速ドイツパワーは必然というべき。エイシンフラッシュは種牡馬として重苦しいんですが、サロミナの仔なら必然のスピードを伝えるでしょう。

 

サロミナもラッキーライラックもトーセンラーもスピルバーグも根っこは同じでしょう。サロミナの見せた鮮烈も一つ、ラッキーライラックの粘り差しも一つ。

きっとサロミナとラッキーライラックの立場が逆、つまりサロミナの粘り差しとラッキーライラックの鮮烈ですよね、そういう競馬になる可能性もあっただろうなぁと思います。

来週はどちらを見られるでしょうか。楽しみですね。

 

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