砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ダイワメジャー肌の可能性

今週のシルクロードSに出走するヴェスターヴァルトが母父ダイワメジャー。

「ノヴェリスト×ダイワメジャーか・・・」てなもんで、ノヴェリストって意外というか順当というか、母父非Nasrullahが結構走るんですよね。ディープとかダンスとか。

ノヴェリストの父Monsunが非Nasrullahなんで、どっちかというとNasrullahを引いたほうが走る気もして、それはそれで順当なことかと。ただMonsunてのも異系を極めているだけに面倒くさいところがあります。

仮にNasrullahをバシバシ決めた繁殖を相手として、ノヴェリストという素材はそれを助けられるのかという。ヴァルコスみたいに開き直ったほうが配合としてきれいな気もして、これはこれで順当だろうと。

異系の名血を直系父祖に持つだけに、その異系を継承した方が走るってのも一つ。異系であるがために流行血統を取り込んだ方が良いというのも一つ。どっちからも大物が出そうですけれど・・・。

 

その候補として送り出されたのがヴェスターヴァルトであるわけですが、ダイワメジャーは非Nasrullahの血統であります。

母父ダイワメジャーというのはノーザンがかなり後手に回っている配合でして、もうそろそろ特徴を掴んできたのか・・・という期待もありますな。

ノーザンのダイワメジャーったら基本的にストライドで走る方向性で、カレンブラックヒルを筆頭にSomethingroyalの導入がド派手に行われました。

大きな転換期こそありませんでしたが、配合的にそれは確実にあって、その集大成となったのがアドマイヤマーズでした。

「ダイワメジャーはマイルを勝っているのだから」という母系に中距離~中長距離血統を求める動きがやや鈍くなっていて、「秋天と皐月賞を勝っていて有馬3着なのだから」という、母系にスピードを求める向きが強くなっています。究極的には「1800m×1800m」です。

ノーザン全体の志向かもしれず、「中距離×中距離で短距離馬を作ろう」という感じが強くなってるんですよね。第二のモーリスを求める動きかも。

前はもっと「サンデー系の大種牡馬は中距離馬だから、素晴らしいスピードをどんどん注ぎ込みましょう」だったと思うのです。そんでスピード能力を多くは求められない繁殖がダイワメジャーへ回ってきた、というね。

 

ノヴェリスト×ダイワメジャーってのは累代ばかりを見れば「中長距離×短距離×中距離」になりかねないわけですが、もっとシンプルに「父中長距離×母短距離」と読みやすくなるんじゃないかと。

その母短距離ってのが中距離的な組み合わせであり、特定の血統に頼らないスピードを持つともなると、ノヴェリストからすれば刺激しやすい血統群となるのかもしれない。

はっきり言ってですね、ノヴェリストが濃密なスピードと関わるんは無理だと思います。それが出来るんだったらもうちょっと活躍馬は多くなってるし、相手の繁殖はNasrullahまみれですよ。

だからこそ、後期ダイワメジャーにおける「中距離血統から汲み取ったスピード」ってのと相性が良いのかもしれず、おおよその分岐点である2010年以降に生まれたダイワメジャー繁殖とは一定の効果を上げるんじゃないかと思います。

 

あとは・・・「ノヴェリストの求めるもの」と「ダイワメジャーの求めるもの」の擦り合わせですね。これでなんか見つかると面白いっす。

もうそろそろ母父ダイワメジャーから一発出てもいいと思うのですよね。スカーレットブーケの仔なんですから、肌にまわって悪い種牡馬じゃないと思います。

 

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