砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

2021年ジャパンカップ回顧

◎コントレイルは枠を見た瞬間に決定していたことで、逆転の目があるとしたら△オーソリティしかいないだろう・・・という。

 

今、私が取り組んでいるのは「Man o' Warとは」ってことでして、ヴェルナッツァのあれこれから飛び火し続けた結果ですね。

サンデーの際立ったところはビュッと弾けられるところですが、「4分の3Man o' War・4分の1Cosmah」の配合。この観点ばかりでサンデーを語ることは出来ませんが、基本的にMan o' Warを多く引く馬ってのは弾ける様な馬に出ません。

なのになんで弾けられるのかって話になりますが、それはよく分かりません。ただ、ジャパンカップ勝ち馬を見ていくと、確かにそれは多重にインクロスされていて、その上でアウトブリードされていたのです。

 

そして今・・・サンデー4×3だとかの配合馬が多く出ています。その中で大天才を2頭も一挙に輩出したエピファネイアは「4分の4Hail to Reason」「8分の1サンデー」のジャパンカップ圧勝馬。

しかしエフフォーリアは東京優駿を勝てず、デアリングタクトはジャパンカップを勝てませんでした。いずれも4分の1サンデーの天才に阻まれています。

サンデーのインクロスというのは、上記のMan o' Warを丸ごとインクロスするわけですから、やはりダラッとするでしょう。故に東京2400mというのは不適切な舞台で、ビュッと動く瞬間を待ち構える世界においては一歩劣るだろう、と。

 

ここでジャパンカップ予想へ話が進むわけですが、その点でオーソリティは素晴らしく良い配合だと思いました。母ロザリンドはエピファネイアの全妹。つまり「4分の4Hail to Reason」です。そこへサンデー3×4となるオルフェーヴルという配合。

ポイントはオルフェーヴルが「4分の1サンデー・4分の2非Man o' War・4分の1メジロマックイーン」である点。4分の1サンデーの怪物としては特別な程に薄いのです。

「だからオルフェーヴルはダラッとしていない」とも言えるんですが、種牡馬としてはそのダラッとしたMan o' Warを取り込むことに注力しています。その際たるものがラッキーライラックで、オーソリティと言えるでしょう。

だからオーソリティはここがベストだと思いました。しかし4分の1サンデーほどのビュッがあるのか。いや、ないだろう。という◎コントレイルです。

 

東京2400mのスローならコントレイルでほぼほぼ間違いなく、ペースが流れても当代最優秀中距離馬のコントレイルで間違いない。

この世にそんなものかは分からない、という前提がありますけれども・・・ど真ん中ストレートの2400m戦ならオーソリティに分があると思います。少なくともジャパンカップはそうでないので、まぁ、コントレイルで間違いないだろうという。

 

むしろ血統マニア的に恐ろしかったのはサンレイポケット。これが一番悩みましたね。なんたって「2分の1非Man o' War」です。

「これが勝っても不思議なくない?」って思うくらいで、この世のありとあらゆる叡智を詰め込まれたサンレイポケットならワンチャンあったのでは。少なくとも、この世あの場に存在したサンレイポケットに本命は打てませんでしたよね~。(秋天を勝ってたら打てた)(それはそう)

 

コントレイルの素晴らしいところは「Unbridled's Songなのに」を徹底的に信頼されて送り出され続けたところで、私は脚質転換がよいと思っているタイプなのですが、その一貫性というか、プロの目は信じたくなりました。

あの名トレーナーが、名騎手が、コントレイルの末脚を信じている。それならアマチュアも心中だ!という。

配合だけみたらダラダラ~なんですよね。「こんなのどうみたってアメリカンダラダラ~ですよ」って。けれど4分の1サンデーのマジックというか、なんていうんですかね。実際にコントレイルはそれで弾けているわけです。

最後までコントレイルは意味分からん三冠馬でしたが、「Mahmoud」さんの解析内容を見ましても三冠馬である事実しか読み取れません。

本命を打ててよかったという安堵が勝りますよねぇ。ヴェルナッツァを掘ってる身としましては、偏見や贔屓もろもろコミコミで、その強さを信じている状態でした。これで日和るのは許されなかった・・・。

 

で、そうですね。◯グランドグローリーについて書かねばなりません。

ジャパンカップに国外生産馬がやってくると、血統マニアはこれに印を打ちたくなります。これはひとえに虚栄心がため。しゃーない。

オーソリティを上回るという期待は過度であったと思いますが、土曜日深夜は「コントレイルまで差したらどうしよう・・・」と泣きたくなりながら眠りについています。

悠々と突き抜けるコントレイルのイメージはバッチリで、「あ~、やっぱりコントレイル~」って気持ちよくなれるんです。オーソリティが早めに抜け出しても、やっぱり気持ち良いコントレイルが来ます。

私のコントレイルは3馬身も4馬身もオーソリティを突き放して、私を気持ちよくしてくれるんですが、どうしてもグランドグローリーが邪魔をします。オーソリティまで差してくれるという願望は大概叶わなくて、「2着と3着が逆ー!」とか「気持ちいいのを差しちゃ駄目ぇ!」という1着と2着が逆っー!パターンも。

かなりグランドグローリーの血統表を掘ったのですが、どこまで伸びるか分からなかったんですよね。

 

驚異に思えたのは前走オペラ賞の競馬で、4角で悠々と壁の馬を抜き去り、そこから勝ち馬との接戦まで持ち込みました。

母はMachiavellianやMiswakiなんかのMan o' Warインクロス血統を引くんですが、対して父Olympic Gloryは父父Danehill Dancerが「4分の3War Admiral≒War Relic」で、他にMan o' War血脈を引くのはAlzaoとボールドリック。

つまり父は「4分の3Man o' War・4分の1Great Selection」で、まぁ、ここまで掘って一安心。これなら馬券にならないだろう、と。

しかし逆を言えばエピファネイア2大巨頭と同じ様な形でして、本格的な2400mになったらオーソリティより耐えられる可能性がありました。またAlzaoとボールドリックの脈絡が素晴らしくて、それはMan o' Warに絡む形なのです。

最後の最後に見せた伸び脚はその予想通りと言えて、何度見ても後ろを走っていたユーバーレーベンに一度抜かされているし、サンレイポケットから1馬身、一時はそれ以上の差をつけられています。けれど最後の最後にユーバーレーベンを交わして、サンレイポケットとは4分の3馬身差まで詰めました。

 

最後まで脚を使えていたのは、そりゃコントレイル。それに2着3着が続くと思いますが、それに匹敵するレベルまでグランドグローリーは詰めることが出来ました。

騎手の腕もあるでしょうけれど・・・私の◯グランドグローリーはあの末脚に賭けたものだったのです。

 

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