砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

共同通信杯の人気3頭を軽く

現在の1番人気はタスティエーラ。

種牡馬サトノクラウンがこういった配合と成功するというのは、ちょっと突き抜けすぎている感もあります。

母バルティトゥーラはマンハッタンカフェ×フレンチデピュティ×ノーザンテースト×Crafty Prospectorで、2代母キョウエイフォルテがノーザンテースト×クラフティワイフの黄金配合。ブリリアントベリーとエヴリウィスパーの全姉妹にあたり、それぞれは説明不要の名繁殖です。

キョウエイフォルテの後継がフォルテピアノで、産駒は9頭中7頭が中央で勝ち上がっています。自身は3勝。プロフィールに負けない繁殖実績といえましょう。

中央で勝ち上がった7頭の中で最多の3勝をあげたのがバルティトゥーラ。エヴリウィスパーにおけるアドマイヤキラメキ(4勝)→ラシンティランテ(3勝)に劣らない期待を背負った繁殖ですから、ここで存在感を示したいところ。(ここにセンテリュオが参加するので、主要な枝はアドマイヤキラメキというべきか)

本馬の話へ戻りますが、タスティエーラは突進×突進というべき配合。何か歯車が違えば1400m×1400mであったかもしれず、サトノクラウン自身はあんまりクラシックディスタンスの馬に見えない配合だったり・・・。

「サドラーはクラシックだけれど、ヌレイエフは短距離」みたいな部分で、Flame of Taraがきっちり表現されたからサトノクラウンはクラシックなわけで、Bold Reasonがしっかり仕事したからサドラーはクラシックでなわけで。

サドラーの表現も私などは「農耕機」と言いますが、S級の靭やかさとパワーが共存したスタミナが持ち味。サトノクラウンもそのたぐいの血統で、マンハッタンカフェもフレンチデピュティもノーザンテーストもCrafty Prospectorも、大枠ではそうと言えるでしょうね。

その累代は「2400m×1200m~1600m」という形となり、タスティエーラが産まれ、距離適性はおおよそ中距離。ただ、超王道・・・サンデーサイレンス的な中距離適性ではないかなぁと。欧州的ですよねぇ。

ドウデュースとはまた別の角度からアプローチしていますが、ダービーを見据えるなら似たような形がベターかと。瞬間の速さではなく、淡々とした速さで勝負したいでしょうね。

東京1800mの共同通信杯ならスローの先行からどこまで残れるかが焦点。長いスパートからライバルが32秒台でぶった切ってくると、流石に抵抗出来ないかなぁ。

 

2番人気がダノンザタイガー。エルコンさんの指名馬ですので、簡素に。(長々と語るのは恥ずかしい)

ダノックスらしい硬質パワー良血馬。母がミスプロ3×4ですけれど、ダノックスが高額で購入したのならミスプロ的な柔らかさはオンになってはいないでしょう。Storm Bird≒Nijinskyなパワーで走ると思えば、ほとんどウインバリアシオンですね。

Promised Landのインブリードがありますから、王道ハーツではありません。新馬戦の2着はこれ由来の柔らかさが全てかな。ウインバリアシオンはオルフェーヴルよりも完成が遅かったくらいですから、本馬もA級ダノックスらしい晩成でしょう。

ダノンキングリーよろしく、ダービー2着も見えて来ますが・・・もうそろそろPromised Landのインブリードから超大物が出ても不思議はありません。でも、アカイトリノムスメも春にギリギリ間に合って素質を見せるだけな感じでしたね。

基本的に馬群へ潜りづらい気質ですから1枠1番は相当な割引材料。12頭立てならギリギリ外に出す手はありそうですが、絶好調の川田騎手にそんな甘さを見せるメンツであるかというと・・・。

 

3番人気がレイベリング。この距離なら大本命かな。

デビュー2戦目に挑んだ朝日杯で3着というのは破格のパフォーマンスで、極々普通の成長曲線を描いてきたならば、ここを圧倒しても全く不思議はありません。4馬身くらい離しても全然驚かない。

「どう考えても、この血統表は中距離馬だよねぇ」と思いつつも、非サンデーの血統表に自身がないのでお茶を濁したのが朝日杯FS予想。500字くらいレイベリングについて書きなぐり、冷静になって消したのですが、その多くが望田先生と同じ考えでひどく安心した記憶があります。

しかしFrankelという種牡馬もスピードを担保するくせに成長力を一切持ってこない変な奴で、あぁ、なんかダイワメジャーとかいう名種牡馬いましたね、って感じ。母父に異系ぶっこんで、母母がLe Fabuleux2×2。レイベリングのやっていることはコパノリチャードに近いというべきでしょう。(それよりも純度が高くて尖ってる)

「欧州の中距離チャンピオンですよ。JBBAが導入したよ」と言われても全然納得出来るくらいの配合。凱旋門賞馬と比較しても全く遜色ありません。彼の活躍を最も願っているのはノーザンファームかも。

ただ、配合としては薄味。産駒の代に8分の1サンデーだと更に薄味です。どこを緊張するべきかは微妙にわからないので、そこは共同通信杯で片鱗を見せてくれるのではないかと。

 

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