砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

黄色と緑 七夕賞予想

近頃めっきり暖かくなってきて、最近まで秋の匂いが立ち込めていたというのになんということでしょう。


「あ、今年は夏がないんじゃないかな。春から秋への直行コースかな」とか思っていたんだけれども、いきなりドッと暖かくなってね。草木もどんどん明るくなってきた。いわゆる萌ゆる感じですわ。漢字ってよく出来てる。

陽にあたって黄色に映えたりね。黄色と緑が大好きだから本当にこの季節が好きだ。だけど暑いのは嫌だ。ノーモアコンクリートジャングル。だけど湿原から溢れ出る強烈な湿気と風を防ぐ林たちによって不快指数はかなり高い私の住処。海沿いは風通しも良くて虫も少なく、非常に住みやすいんだけどね。たかだか20kmくらい離れただけだというのにこの差っ!

でも夏は短い。心境的なものではなく物理的に(?)。多分この霧の街において「夏」と言える期間は2週間もない。その期間とて熱帯夜などと呼べるものはなく、窓を開ければ涼やかである。

ただこのくらいの季節は別にいい。夜になっても過ごしやすい程度の気温に留まる。問題は春秋と夏の境目に起こる凍える様な冷帯夜(造語)。「秋は近い。けれど気温一桁はやり過ぎじゃないかね?」と何年住んでいても突っ込みたくなる寒さが街を襲う。何年前か忘れたけれども毛布がオールシーズンで活躍した年があったことを俺は忘れない。

それと湿原パワーが重なることによって猛烈な霧が襲うのよね。霧が川下りを始めて街へ流れこんでいく・・・。壮観。ホテルローヤル的なところに泊まるとちょうどいい具合に見えんじゃなかろうか。まっ白に染まっていくのよねぇ。

ところが逆に海からも霧はやってくる。こっちは海霧。地元では「じり」と呼ぶが地元の銘酒「海霧」では「うみぎり」と読ませてくる。小説もうみぎりだな。あるいは「ガス」とも。「かいむ」とも読むらしいな。

そういう事情であるから幣舞橋なんかが霧スポットとして有名なのだね。川沿いや海沿いから離れると霧はそんなに感じない。でも霧を眺めるならホテルローヤル的なところがベストだと本当に思う(利用したことはない)。霧が流れる様をあそこからならきちんと見られると思うんだよねぇ。

ホテルローヤル 著 桜木紫乃 直木賞作。

で、七夕賞

外枠の先行馬というのはG1を勝ち負けするレベルじゃなければ買えるものではない。ラブリーデイが本格化前とは言え外枠から敗れている事実が物語っている。

だからゲシュタルトトウケイヘイローグランデッツァも先行しきれるとは思えない。2000mだからこそ過酷なのだよ。阪神2200mならば外からガーッと先行しても3F近く息をつけるけれど、七夕賞だと2Fしか息をつけないし、前残り基調だから後ろもプレッシャーかけてくるしで悲惨よ。しかも内枠の逃げ先行馬は結構のんびり構えながら抵抗するからね。昨年のメイショウナルトなんて外を見ながらジワジワと逃げを主張していた。逃げた本馬が一番脚を使わずに序盤をやり過ごしているという・・・ね。

だけどフィロパトールの位置は非常に面白いよ。これは石川が主張すれば容易く逃げを確定できる。すぐ内の馬は先行しないし柔らかめだからフィロパを相手に何も出来ない。サッと斜めに切り込んですぐにトウケイヘイローの横まで行ける。その時ヨシトミ先生がどう判断するか・・・間違いなく抵抗するよ。フィロパに屈したら番手どころか中団好位まで押し下げられるからね。

そうなるとメイショウナルトやグランデスバルの状況によっては結構無理な形で逃げを打つことになるわけで・・・。

もしフィロパトウヘイ-ナルトグランデ、と4頭がちょいと抜けた形で逃げ先行馬が固まったとしたら、その時の5番手6番手が展開の鍵を握るよねぇ。川田グランデッツァ吉田豊ゲシュタルトか、それともマイネルディーン柴田大知か、アルフレード北村宏司か。

並べてみると逃げ先行~先行にどれだけ関東騎手が多いかが分かる。けれど一番いい形で流れ込めるのはグランデッツァ川田だろうな。だけど川田も後ろを殺す形の番手が上手いから関東騎手と基本的に変わらない。つまり狙い所は変わらない、と。

向こう正面である程度取り付かないと勝負にならないのが福島であるから間違いなく4F超のスパート戦になるだろう。結局は内追走馬が有利なのは変わらないが前を追っかける形になると京都牝馬Sの様に内が空くのよ。昨年のメイショウナルトを追っかけた展開と同じ。

つまり序盤に勝負をかけなかった差し追い込み馬の最内突きが決まるのではないか・・・。例えばステラウインド蛯名なんかが内に潜り込んだら面白いんじゃないかね?前走目黒記念は東京2500mらしからぬ切れっぽい競馬だった。それを1.1秒差の12着ならば度外視できる。長距離戦で外れはなく、函館記念を流れこんで3着。この実績は七夕賞向きだ。

Nijinskyは持たないが父らしい馬体を米血的パワーで硬くしたイメージで、ストライドは伸びないが持続力に秀でている。テイエムオペラオーの母ワンスウエドのひ孫だからストライドが伸びてもいいのだが、どうも父ゼンノロブロイの影響を強く受けているらしく、サンデーミスプロバックパサーが基調となった馬体。

継続されているHalo≒Sir Ivor≒Droneを見ても靭やかに動いて良さそうなものだが、そっちはなんか小回り的に作用しているみたいで、コスモネモシンみたいな俊敏さもかいま見える。小回りっぽい脚の使い方+持続力+長距離はずれなし、というのは本当に本当に七夕賞的。外枠を引いてしまった残念感はあるが展開によっては内が空く。フラアンジェリコが出遅れてフィロパトールがトウケイヘイローに食ってかかれば・・・蛯名の最内突きが決まる可能性はある。

[追記]

福島でエビショーが内を突くイメージはないよなぁ。よくよく考えてみると。中山で内を突くことはないし、どちらかと言えばまくりの人だからいつも通りのステラウインドまくりかもしれん。

こういう展開で内を突きたがるのはサル(褒め言葉)とか武豊とか、あるいは吉田豊とか松岡正海とか、あとは菱田裕二とかだろうか。秋山真一郎もそうかもしれない。吉田豊ゲシュタルトしかいないってお前、それは臭い物に蓋をする原理じゃねぇか。積載物め。

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