砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ジャパンカップの外国産馬に思うこと

今年はドイツ血統馬の出走が目立った。血統を見る限りどれも日本向きに徹してはいないがベターという程度には順応するはずで、特にナイトフラワーは好位から脚を使った時にどれだけ弾けるかが楽しみだった。

評論家の方々はジャパンカップのあり方がどうこうと仰るが、日本がサンデー系のグラパゴス状態に陥っている現状においては打つ手がないだろう。サンデーがレースを作るのだからサンデーが勝つに決まっている。もしそれが出来ないのであれば日本の騎手はプロと呼べないレベルにあると断定できるレベルで、それは凱旋門賞Galileo祭りになったことと同じ。

これから8分の1サンデーの時代が訪れ、その次にサンデークロスの時代が来る。配合論の見直しを迫られてサンデー持ち日本馬の質が落ちるはずであるから、ここに外国産馬のチャンスがあるのではないか。もしそのタイミングでDanzigやSadler's Wellsの中距離配合がピークを迎えるのであれば・・・だが。

またジャパンカップと海外の大レースの間にどういった適性の関係があるのかを示さなければならないだろう。ナイトフラワーとて「凱旋門賞って日本人が大好きだったっけ。ちょうどいいかもしれないな」という風に出走を決めたのではないか。

日本にとって海外遠征と言えば凱旋門賞であり、それはコース体型やレース展開との適性を認めるからに違いない。KGⅥ&QESへの出走が少ないのは逆の理由だろう。日本の開催から考えるとこちらの方が使いやすいはずなのにな。多少反動が大きくても放牧の時間が取れる。

ジャパンカップへ外国馬を呼び込むためにジャパンカップ勝ち馬は海外の諸レースへ挑むべきであり、そこで勝ち負けして適性を広めるべきなのだ。JRAは勝ち馬に「ジャパンカップ大使」の任を与え、海外遠征資金を何割か負担するといったボーナスを与えたらどうか。「ほー、ジャパンカップを勝つ馬ってあんなもんなのか」と思わせなければ。

それによって「北米の芝では敵なしだけど欧州へ行くのはちょっと違うな。なんだかBlackって日本の馬と叩きあったのを見ると日本へ遠征するのもいいかな」という風に出走馬を確保できる。そういう思考でやってくるのであればガチの勝負を挑んでくるはずで、もしかしたら秋天→JCのローテを取ってくるかも・・・。夢ね。

日本で日本馬を相手にしようという馬主&生産者は決して多くないだろう。極東に佇む巨大な安土城を征服しようとは思わない。割に合わないのだ。馬場の問題もあるしな。

だからこちらからジャパンカップ勝ち馬という試金石を投じる必要があり、勝ち負けの可能性を認めさせるなければならない。スタートラインはここだろう。

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