過去にはアストンマーチャンがウオッカの2着になったりしたこの舞台。未来のスプリンター&千四馬が集うだけにテンの3Fは34秒台で通過していき、終いも同様に34秒台で競うことになる。昨年などは35秒1が一番上がりで勝ち馬は35秒8で押し切ったメジャーエンブレムだ。2歳牝馬にしてはかなり厳しい。
厳しい展開と読むならばノーザンテースト持ち種牡馬が狙い目だが今年はレーヌミノルのみ。ダイワメジャー×タイキシャトルなのでマイルを狙うのはちょっと違う気もして、やはりベストはスプリントか千四かな。小倉2歳Sで見せたパフォーマンスはかなりのもの。
シグルーンは前走が差をつけられた3着だが、スローだったので中距離の切れに劣るのは仕方がない。ハーツクライの娘っ子がマイルの切れ勝負でディープの名血に勝つというのはインパクトがあるけれど、全姉ラキシス全兄サトノアラジンを見ても切れ勝負で劣る血統ではある。また2歳マイルだとディープより早咲きハーツの方が妙味が。
それだけにシグルーンの負け方に仕方がないものなんてないような気もする。まだアイルハヴアナザー産駒の適性は分からないけれど、あの抜け方を見る限りではバリバリの中距離馬ということはないだろう。ペースが上がってどのくらい末脚を維持できるかな。
牝馬ならばディープブリランテ産駒も悪くない。でもAlzaoな靭やかさがオンになった産駒が多いから平坦好きが多い。MiswakiにSeattle Slewを狙いすましたタイプも多くあり、父と同じように競馬の巧さで勝ちを得ることが実に多い。格上挑戦でもきっちり勝てる馬は出づらいかも。
種牡馬として使えるのか、配合の肝はどこなのか、色々と手探り中なのでA級繁殖は相手にできていない様子。父がまだまだお盛んに仕事をこなしているから仕方がない。
ディーパワンサがとりあえずは有力どころ。強引なことをやっているけれど悪いことはやっていない。前走の4着はスローだったから仕方がないけれど、あれを先頭や番手でやってこそHaloという血統の旨味がある。
ただ慎重に仕上げなければならない側面もあって、ロゴタイプもヴィブロス=ヴィルシーナもシュヴァルグランも馬群に沈めて本格化まで気性を整えて来た。その意味ではHaloクロス馬というのは晩成型であり、G1の舞台とは言っても4戦目で荒業に打って出る必要はない。逃げた時の粘り腰は並大抵のものじゃないと見込んでいて、しかも鞍上がシュタルケっていうのは後ろ髪を引かれるが。
好位でも十分に負荷のかかる舞台ではあるけれどな。うん、本命だね。
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