砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

鬼門のマンカフェ 朝日杯FS展望

さてnetkeibaのトップ記事が2連勝マンカフェ産駒に注目するものになっているが・・・。

でも2歳戦のマンハッタンカフェってやばいんだよね。2歳重賞勝ちは札幌2歳Sオリエンタルロックサンディエゴシチーの2頭。次に早い重賞勝ちはシンザン記念アントニオバローズガルボ。次にきさらぎ賞ルージュバックだ。3歳時点でG1に通用したのはNHKマイルCを勝ったジョーカプチーノ秋華賞レッドディザイア、JDD勝ち馬のグレープブランデー、あとはトレンドハンター(桜花賞3着、オークスで人気必至だったが引退)や前述のルージュバックオークス2着)、皐月賞2着のヒルノダムールってところ。

2歳G1で勝負になったマンハッタンカフェは09年のダイワバーバリアン(3着)とガルボ(4着)だけ。それも勝ち馬ローズキングダムにコンマ5秒差とコンマ6秒差をつけられた大敗の3着4着だ。けれど2頭とも以降に活躍をしているし、地力に優れた馬でもある。

ダイワバーバリアンは朝日杯3着のあとも好成績で、特にマイルではNZTとNHKマイルCで2着になっている。ただその後は長期療養の身となり18ヶ月足らずの間隔を空けて臨んだスワンSは大敗北。そこからまた1年半ほど間隔が空いて門別へ戦場を変えた。

ガルボは逆に無事是名馬を地で行った。ハードなローテーションを繰り返しては時々好走するということを繰り返し、引退まで4つの重賞勝ちを得た。特に阪神1400mは勝鞍こそないものの最低でも6着は確保する安定感を見せた。その代わりG1で馬券になったことは一度もなく、朝日杯FS4着や安田記念5着がある程度。

つまりあからさまなくらいの千四~千六適性がなければこの段階で活躍することが難しい。またマンハッタンカフェってのは米血を刺激しづらい種牡馬だから早熟になりづらい。しかも急所がRibot周りだから・・・。

今年の出走馬レッドアンシェルとアメリカズカップは当然のようにTom Rolfeクロス。社台ファームノーザンファームがここを狙わないわけがないわな。

あとガルボとダイワバーバリアンに共通するのはDynamoの血を持つこと。アンシェルとズカップはShenanigans(Icecapadeの母)を持つことが共通している。これもやはりErinの牝系血統。

レッドアンシェルは母父嵐猫だからショウナンマイティと同じ。Silver Hawkはエーシンミズーリと同じ。アメリカズカップの母父父フォーティナイナーゲシュタルトなんかと同じだな。

流石に熟した種牡馬だけあって実績のある血統ばかりだ。その上で近親に外国のG1勝ち馬を持つ母ちゃんで、社台系列らしい配合だと言える。ええぞええぞ。

ただそれだけに使い方がのんびりとしていることが・・・な。重賞には使わずOP戦できっちりと賞金を稼いでいるのは長期的な目線で取り組んでいる証。それでもここへ挑んできたのだから、それはメンツが弱いことを突いてきたに違いない。まぁミスエルテの当て馬とも言えるがな。ある程度はメンバーを揃えないとレースがおかしくなる。

一強の状態だとマークが厳しいわ進路は開かないわでレースにならないからな。もしそうなったときでも勝ち馬がある程度のレベルでないと競馬ファンも納得がいかない。無敗の2勝馬ってのはそこらへんで融通が利く。

しかもこの2頭は先行馬だ。それならペースがやたらとゆっくりすることもなく、マークする馬の能力もある程度のものが要求される。その上で前の行った行ったも許されないわけだからレースが引き締まる。ということでミスエルテのマークも「牝馬だし」ということでひどいことにはならないはず。

モンドキャンノはマイルだと差しに構えそうだからなぁ。しかもキンシャサ×バクシンオーの配合だとマイルの舞台でどれだけ弾けるか不安要素しかない。それはそれで馬券が荒れて面白そうではあるけれども、G1がそんなんでは・・・と俺がやはりうるさい。

マンカフェ2騎によって予想も面白くなる。だが果たしてミスエルテを抑える馬がいるものかねぇ。

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