砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

偶然の確率 シュウジについて考える

シュウジの配合を見たときに注目するのはGraustark=His Majestyの全兄弟クロスと、Lyphardクロスの組み合わせだと思う。いわゆる「サンデーサイレンス×LyphardHyperion×Son-in-Law」の前受け体質なのだと先生の血統論を支持する方は、そう考えるだろう。

またその先行力の担保としてNashua≒Nantallahもセットである。おおよそこれでシュウジの持つポテンシャルや脚質、気質といったものが説明されることかと。個人的にはPleasant Colony≒Pasadoble、ケルトシャーン≒Miesqueまで考えたくはあるが、これはちょっと根拠の薄いニアリークロスだ。データとしても、よりディープに血統の組み合わせを考えた場合においても。

データで語れば、12頭中2頭しか勝ち上がっていない。論外だ。

ディープな血統論を言えば、NureyevとLyphardに対してTourbilonを配する意味が違う。ましてやNashua≒NantallahのKingmamboにおいてTourbillonを抱えるに必要なバランス感覚と、Lyphardへのそれはまるで異なる。シュウジの配合における命題とはケルトシャーン≒Miesqueの考えを否定しつつも、この二血統を調和することにあるだろう。

そこに一役買うのがIn Realityである。HaloもHis Majesty=GrausatarkもMr. ProspectorもRobertoもLyphardBold Rulerもみんなこれを中心に据えて考えれば短距離を走る理由も説明がつく。

In Realityというのはパワーやスプリントの血として有名である。だからこれを尊重すればどうしたってマッスルスプリンターに出るのだ。多少の不調和とてIn Realityを介在して向かい合えばよい。外交官、調停役としての能力がなければ傍系の名血統として現代に伝わることもなかったろう。(外交が達者すぎてLe Fabuleuxと密接に関わるレベル)

あともう一歩踏み込むと、これらの血とIn Realityは何を以って関係を構築したのかを語らねばならないが、まだそこまでは考えていない。

二歩踏み込んだところにはIn Realityのクロスってもんがあるわけだが、これは不思議なことに比較的長い距離で活躍させる様子。不思議ということでもないかな。シュウジだってSwapsやFlowerbowl、Aureoleをこれだけ重ねてスプリンターとしてあるのだ。

言葉遊びに過ぎないが、それだけのスタミナを重ねなければならないほどのスピードを他に抱えているのだろう。逆に、In Realityというパワーを重ねなければならないほど、軽快なスタミナをエンパイアメーカーイスラボニータは抱えていたのだ。

タイトルは、なんか上手いこと思いつかなかったので、5代母Girl Next Doorから。

ELTのパチもんみたいなのがいたよなぁと。

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