ところが毎日王冠ってマイルっぽい馬が有利だったりしますな。
これは毎日王冠がどうこうではなく東京1800mそのものがマイル的なのです。
初めにビュッと流れてトロトロして最後にグーン!って展開。京都マイルと似たようなもんです。
大雑把に言えば脚質関係なくマイル好走馬を狙うべきでしょう。
クラレントもレッドスパーダもダークシャドウもリアルインパクトもダノンシャークも・・・
更に遡ればエイシンアポロンなんかもありますか。ダイワメジャーもそうだ。
だからこそのディープ産駒狙い。マイル最強の血統を。
今回出走するディープ産駒は・・・
トーセンラーの全弟、ダーレーの名血、現5歳の俊英、揃いも揃ったり。
柔らかくビュッと切れる、という類のディープではトーセンラーが最強でしょうな。
基本的にディープ産駒って父の柔らかさを強調するわけじゃなく、俊敏に強靭に切れる様に配合されますし。
だからこそリアルインパクトみたいな早熟系マッチョ男子が生まれたりする。
ワールドエースも安田記念の好走を見ても柔らかく軽やかにという馬じゃない。
ショウナンマイティやダノンシャークらを相手にに3着の一線まで追い込んだのは凄い話で、
それも大外枠から大外を回っての競馬であるからマイルでも同等の力があると見ていい。
ショウナンマイティは折り合いに難がありすぎてペースが前傾にならないと走らない馬で、
毎日王冠で凡走した例の様にペースがゆるめば一気に消耗してしまう。だからペースの速い安田記念で走るのだろう。
今年も良馬場で行われれば面白かったのにね。東京マイルは実績馬が面白いくらい包まれるから
雨で終わったホエールキャプチャやエキストラエンドが中団に加わっていればもうちょっと抜け出しに苦労したし、
良馬場東京マイルではそんなにずば抜けたスペックをジャスタウェイは持たないはずだから
内馬場でロスっている間に大外一気のショウナンマイティが展開利を飲み込む、ということもあったはず。
ともあれ、安田記念は割りと中距離の持久戦巧者が好走する展開であって
ショウナンマイティやワールドエースが走ったのはそういうことだろう、と。
マイティさんは気性難がプラスに働いたこともあるし、距離ロスも最低限だったし
大外をじっくりと進んだワールドエースは中距離馬として同等の評価を与えても構わなさそうだ。
それでもマンカフェの最高傑作が悪馬場を直線一気に突っ込んだのと
ディープの秀作が比較的良好な外馬場をジワジワと伸び続けたってのは内容が違いすぎるか。
気になるのはハイペースジャンキーが走る展開で走ったこと。グランプリボスとかショウナンマイティとか。
京都マイルのマイラーズもハイペースからなだれ込んだし「あるいは?」と不安もある。
気性の話ではなく・・・緩む展開から他馬を圧倒するだけの脚があるのかな?って。
毎日王冠は先行馬が32~33秒台で上がる変態展開だから持久戦の鬼が散るのが恒例行事。
だからこそ毎日王冠→秋天の二連勝が少ない。カンパニーとダイワメジャーくらいじゃないか?
両方に適性を見せたというくくりならエイシンフラッシュやウオッカも。
でもウオッカは逃げたしエイフラも先行した。本番じゃ好位と後方だから頭を使って対応していたわけです。
ワールドエースは前残りのダービーを追い込んで4着したり皐月賞を大外回して2着している。
例の「ワープ」なゴールドシップのレース。それでも皐月賞をあんな展開で2着するディープは頭おかしい。
あの位置から3着以下を、後のダービー馬なんかを1馬身きっかり差し切ってるんだもの。
ワールドエースはやはり持久戦の鬼ですよ・・・。ハープスターの追い込みみたいな形だ。
ウオッカも好位競馬にうつったくらいだからキレッキレの脚はなかったわけで、
その上でダイワスカーレットを東京2000mで破るほどの持続脚があった。
となれば中距離馬としてすべきは逃げ先行。小牧が乗るらしいが。
ディサイファは力馬っぽい感じが強い。
福島記念を中山金杯をまくった脚は重厚に切れる脚で、軽快なものがまるでない。
ある程度馬場に抵抗があったほうが走るタイプであるから東京初週で本命にする馬ではないな。
メンツを見るに平均ペースに流れることは間違いがないから先行策でそこそこ走りそうではある。
だが他馬により秀でるモノがないのだからどうしても本命推しには出来ない。
エプソムカップがあまりにもベスト過ぎたのだ。重賞1勝馬だがベスト条件の勝ちだから・・・。
マイルの光速展開と田んぼ展開、両方で結果を出した中距離馬がいるんだぜ?
わざわざディサイファを本命に選択する意味がない。こいつはマイル馬じゃないし。
だからワールドエースを嫌って本命を別に移すならばマイルの切れ味を持つ馬でなければならず、
同種のダークシャドウやグランデッツァ、エアソミュール、ロゴタイプ、ディサイファじゃダメなのです。
その条件を満たすのは2頭だけ。マイルCS2着のダイワマッジョーレとスピルバーグ。
スピルバーグはダイワマッジョーレを後方から差し切ったトーセンラーの全弟であり、
トーセンラーの本格化は5歳の春。つまりスピルバーグは今が旬だ。
もちろん全兄弟でも体質なんかは違うから一概には言えないけども
スローから弾けさせるならばそこそこの期待はすべきでしょう。
問題は天気か。台風だっけ?
雨の東京1800mはやはり持久戦になるだろうから・・・
切れない展開ならワールドエースが強いし、ロゴタイプもあの札幌記念を3歳にして5着だ。
ディサイファの力っぽい感じもプラスに出るし、ダンス産駒歓喜の舞台だからダークシャドウも良い。
あとはエプソムカップ3着の実績があるサンレイレーザーだとか、洋芝適性を見せたシゲルササグリとか。
重馬場ドスローから弾けて面白いのはダノンヨーヨーもいるわけですし、
更に更に持久差しと言えば中京記念で、中京記念はフラガラッハとミッキードリームのホームグラウンド。
ミッキードリームが思いもよらない持続脚で面白いくらい弾けるとも考えられる。
雨が降ったほうが面白いな。安田記念1800mバージョンに期待したい。
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