砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

春天回顧

「内枠の横ノリだし逃げるべ。」


「あー、二の足つかんねぇ」

クリールカイザー行った行っただ。おいおい、これは残らんぜよ。」

「田辺が・・・逃げにこだわって残れるのはガチの長距離馬だぜ?中距離馬がそんなことするレースじゃないよ。」

「外枠が目一杯出していったせいでペースが速い・・・」

「おいおいおいおいゴルシが上がっちゃったよwww」

「縦長だから外まくりがハマるんだ。あれ、これは残るんじゃねぇか・・・?」

「ゴルシの距離ロスが最低限だ。カレミロ捕まえられるか?」

「届くぞこれwwwそんで凌いだwwww」

「届かせそうになったのフェイムか。長距離レースでフェイムを凌ぐとはゴルシは恐ろしい馬だぜ!」

「まぁ、ヒロシの仕掛けが遅かったとも言えるがね。」

「にしてもカレミロが抜けた時は胸がドキドキしたぜ」

フェイムゲームはかなり我慢を重ねてから差しへ構えていて、北村宏司は考えた通りの騎乗をしたのではないかと。そりゃ仕掛けが早けりゃ勝ち切れただろうが、馬群に入れて脚を溜めたからこそ伸びたし、馬群の外で自由に動きまわって届くようなこともないのだろう。

血統的に見ればステゴ産駒-ステゴ牝系(フェイムの母母はゴールデンサッシュの全姉にしてサッカーボーイの全妹)というワンツーでもあるし、ハーツ産駒のツースリーという見方も出来る。あるいは名血で掲示板を占めたという見方もあるな。3着がクリールカイザータマモベストプレイならば「ステゴ血統万歳!」みたいな感じだったのだが。

クリールカイザーは典型的な前崩れに飲み込まれてしまったし、使い続けでの参戦であるから厳しかった。馬体重をここで大きく減らしてしまってはどうすることも出来ないし、そもそも田辺が京都外回りで逃げることを思うとあまり食指は動かなかった。まぁ、藤岡兄貴が後ろにくっついていってビリというのは残念極まりない結果だが・・・デヴィアスはデヴィアスで普通の中距離馬だから仕方ないよ。キンカメを長距離で信頼しようとも思わんしな。ラブリーデイは頑張ったな・・・思いの外。

にしてもウイバリのシルバーコレクターも有名だが、横ノリさんのシルバーコレクターもまた有名であられるじゃない?図太い馬に乗せて勝たせることに関しては当代一となってしまったな。シルバーコレクトは無駄ではなかった。

あれ。ワンツースリーが全て関東騎手だ。蛯名ってカレミロに乗ってたの!?道理で池添らしからぬ綺麗な好位差しだなぁと思ってみていればそういうことか。いやぁ、蛯名の京都外回りの内枠なんて美味い馬券だったな。ダイワマッジョーレサウンズオブアースと実績たっぷりだもの。これは惜しいことをした。・・・それでもラスパクを凌げるとは思わなんだがね。川田の長距離は信頼ならないからこんなもんではあるだろうが。

にしてもヒロシが二着とはねぇ・・・。こんな展開だったらフェイムゲームが勝ち切って当然なんだが、外枠の分だけ届かなかったというわけだね。内枠からすんなりあのポジションに動けていたら外へ出すだけの余裕があるはずだ。1番14番2番4番3番で掲示板を占めているわけだからね。内枠買っておけばいいのよ!というのが春天である。

それだけにヒロシがあんなにニョロンと溜められる騎乗を見せるとは思わなかったのさ。キズナやウイバリなんて外へビョーンっと行っちゃってたのにフェイムはソロリとロスなく前へ向いていた。中山の4角を見るような巧さだったねぇ。Halo≒Bold Reasoningの機動力は伊達じゃねぇな。それに加えてステゴ牝系だから春天を勝ち切ってもおかしくない配合ではある。

ホッコーブレーヴは・・・こんなもんでしょう。こんなペースになってしまえば最後で息切れするし、乗り替わりでの参戦であるのだから過度の期待は禁物でありやした。

キズナはねぇ・・・外を回りすぎたという見方もできるけど、俺としては距離短縮説を取りたい。多分昔のような図太い差し脚は持たないのだと思うよ。競馬の質が昔のゴールドシップみたいになっているからね。宝塚記念でウチパクを乗せてみようぜwww先行w先行w

やばい。ノリがうざくなっている。でも先行策を取るべきだと思う。それこそモチジュン先生の仰るとおりに佐藤哲三元騎手の様な騎乗で乗って欲しいところね。武豊の差し追い込みでは勝てないから出していく騎手に乗り替わりをした方がいいよ。ルメールや横ノリがベターだと思うけど・・・福永に乗ってみて欲しいとも思うな。福永の手に合う馬ではないのだけれど、何か面白いことになれば、と。

にしてもカレンミロティックの転がりっぷりは洒落にならんな。こいつは本当にハーツクライ産駒かい?まるで姉貴の様な転がり込み方しやがるぜ。スターミーの息子という見方をすれば想定内ではあるんだけど、ハーツクライ産駒がこんなことをしていいのかよ。でもフェイムゲームが実際にやっているからなぁ。Halo≒Bold Reasoningのツースリーという見方もまた出来るんだよねぇ・・・。ハーツクライシアトルスルーニックスはなかなかすごいもんがある。長距離ではまりやすいんだね。エルコンのスタミナってシアトルスルーによるものかもしれん。スタミナ向きピッチ走法と相性の良い柔らかさを持つのだろう。

しっかし・・・このトニービン化をなされてないハーツクライ産駒ってのはなんなのだろうね。シアトルスルーを持つことでトニービンっぽさが薄れるのかな・・・スターミーとステゴ牝系の変態どもだけだと思いたいが・・・ウインバリアシオンさんもいらっしゃるのよねぇ。

ザテトラークさんを増し増しにすることでちょいと変わるのかもしれん。ステゴ牝系ってナスルーラの母系・・・ムムターズ・マハルをいじり倒すわけであって、トニービンの2代父はNasrullah=Rivaz3*3のきょうだいクロス持つからここに繋がるのではないかな。トニービン自体はNasrullah≒Rivaz3*5*5であるわけで、そしてサンデーサイレンスはMahmoudを4*5で持つし、Royal Chargerもあるのだから継続&継続なのよね。もちろんHyperionも継続されるのだけどシアトルスルーという強烈なボルキロ成分を加えてしまうとこっちがオンになるのではないか。

もちろんHyperionさんを増し増しにすりゃこっちがオンになるのだろうが・・・。ウイバリもそうだけど結構アウトサイダー血脈が豊富だったり、NasrullahやMahmoudを上手にクロスしていたりするのよなぁ。Promised Landクロスが差し馬化に必要であるのもザテトラークの刺激+アウトサイダー血脈として有効であることが原因かも。

フェイムはハーツクライTom Rolfeのスタミナでステイヤーとして大成し、ステゴの柔らかさとシアトルスルーでチョコチョコ動き回る馬となった。カレミロは父系のスタミナと母系の俊敏性でなかなか味のある馬となった。結果が出てみれば「転がり込んできて当然じゃん!」と思えるのだけど(特にA.P. Indy)、・・・まぁ終わってからだよねぇ。

クリールカイザーが本調子だったならば、と思う。遠征に強くない様子であるから仕方ないのだけど、ステイヤーズを能力で凌ぎ切ったことを思えばここを押し切ることは夢物語ではないと思うのよ。キングヘイロー春天勝ちとか浪漫があるじゃん?母父サッカーボーイとかやれそうな気がするじゃん?

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