砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

のんびりと出走馬を眺める前編 ラジオNIKKEI賞予想

11時31分開始。腹がへるまでノンストップだな。


1枠1番アクセラレート

 阪神外1800mと新潟外1800mで成績が良いように持続力が武器の差し馬。ステイゴールド産駒ではあるが方向としてはマンハッタンカフェ的で、今のところは米血パワーで突進するストライド馬だと思う。本格化すると母父Distorted Humorが主張してまくりを打つこともあるか?福島初週は持続力ではなく機動力でまくりたいところ。

1枠2番ホワイトウインド

 スウェプトオーヴァーボード産駒らしくマイル以下で穴を開け続けてここまで辿り着いた。距離延長を徐々に進めてきた馬であるし所有はビッドレッドとなれば「前のめりに競馬をしてどこまで残れるか」という方向で進めているのだろう。

 中山で2勝していることから機動力が伺えるが母はヤマニンスキーマルゼンスキー3*2で、そちらが少し主張したイメージではある。しかし体型はスウェプトオーヴァーボードのが強く決して胴長ではないし前脚はかき込んで走る。競馬の仕方を見てもフォーティナイナー直系の突進力が受け継がれている様子だから・・・コレもしかして買える馬か?

 だけど適距離は1400m~1600mだろうから福島1800mではスローが絶対条件。少し前が厚い今走はそれが見込めないので、松岡の騎乗次第ということになる。父スウェプトオーヴァーボードで中距離混合戦、道悪をこなす馬は他にもいるからので必ずしも道悪がプラスとなるわけではない。稍重くらいでドスロー前受けが出来れば面白い。

2枠3番アンビシャス

 1番人気にして斤量を最も背負った馬。外回りを4度走って2-0-2-0という好成績。重賞でも勝負になる馬だから力関係は明白で、ここは勝って当然という雰囲気すらある。

 ディープ産駒だがエルコンドルパサーさんの影響が強く、ソングオブウインドばりの足の長さを誇る。それをHalo≒Red Godで靭やかに動かすわけだけども、少し胴が詰まっている体型とも見えるから果たして外と内ではどっちが競馬がやりやすいのだろう・・・。

 今までのレースの質からしても血統からしてもクラシックディスタンスで光る馬に見える。ここ福島1800mでのレースとなれば格で押し切る形となるだろう。だがそれは共同通信杯でも毎日杯でも同じことをしていたわけで、格だけでリアルスティールドゥラメンテと好勝負を演じてきたこの馬を信頼しない意味がない。

 かといってこの内枠は悪い。ゴリゴリ押し切ろうとするならば真ん中の外目がベストで、スタートの悪い馬ではないけれども福島1800mで好位を取るならばもう少し脚を前半に使える枠が欲しかった。出して行っても外から被せられるのが落ちで、そうなると切れる脚を持たないアンビシャスだと勝ち味が薄い。ルメールなら逃げる覚悟で押していくかもしれないが、最近の競馬を見る限りでは外に出しやすい中団後方を取る傾向が・・・。音無さんのディープは差す気がする。

2枠4番ナヴィオ

 ホーンビームクロスのハーツクライ産駒を内回りで買う勇気。そんなのない。素質馬なのは間違いないが晩成型のハーツ産駒だろう。古馬になってからだ。

3枠5番レアリスタ

 名繁殖トキオリアリティーの仔。米血の薄いサンデー直系馬を相手にすると中距離で走る仔を出すので、本馬はそれの典型例。晩成傾向の強いステゴ産駒だが母親が母親なだけに歳相応の走りは見せてくれそうだ。

 だがリアルインパクトがそうであるようにある程度の熟成を経てから米血が開花する様子がある。それまでは靭やかに伸びる傾向があって、東京2戦2勝の戦績はそれとかぶる。だがいずれもスロー3F競馬を前受けして抜け出すという内容で、脚の回転力を見るとリアルスティールを彷彿とさせるところもある。それなら皐月賞のリプレイで綺麗に勝ち切れるのかも・・・?と二転三転。どっちかと言えば期待が大きい。

3枠6番マルターズアポジー

 手先のパワーはあれども持続力は並・・・そういう馬であるから道悪のスローがベスト条件。しかしテンの速さが求められてしまうと最後に失速してしまう脆さがあって、負けたレースは飛ばし過ぎだった。かといって勝ちレースほどのドスローで望めるはずもないし、そういう馬場でもなさそう。ここは大人しく消しておく。

4枠7番アッシュゴールド

 ナヴィオンと成績は似ていて、京都外で着を拾って阪神でボロ負けるという内容。これは後駆が非力であることが原因だろうからステイゴールドの黄金配合らしからぬ状態と言っていい。オルフェもドリジャニも小回り登坂でグワッとはじけてきたのだが。

 走りは硬質だがピッチは決して速くない。むしろスピードに乗るまで遅いくらいだから兄貴達と根本から違うのだろう。弾け方が非常に地味で、きさらぎ賞や朝日杯の動画を見ると本当に3着や8着まで差してくるのか不安になるくらいだ。

 毎日杯は大差負けで競馬ファンを大きく落胆させた上に「次は大丈夫なのか」と悩みの種を撒き散らした。しかし時計を見ればきさらぎ賞より速いくらいで、マイルでも速い時計で決着したことはないから単純にスタミナ切れを起こした可能性はある。でも気性によるところが大きいとは思うけども。この兄弟たちは賢すぎるんだろうかね。勝手にレースを終わらせたオルフェーヴル阪神大賞典とか賢いのか馬鹿なのか分からん。競走中にウイニングランを始めたからねぇ・・・。

 一応放牧を挟んでピリッとしたはずであるから出来は良くなると思う。しかしステゴは基本的には奥手な種牡馬であるからずば抜けていなければこの時期に活躍するのは難しいはず。求められる資質が噛み合うとも言えないラジオNIKKEI賞でどこまで走られるのか。

4枠8番ストレンジクォーク

 前受けから綺麗にまくっていくから昨年のウインマーレライの様なことは起こりえる。かと言ってメイショウサムソンをそんなに信頼したくはないし、サドラーとLyphardで福島を綺麗にまくれる気もしない。しかしパテントリークリアのファミリーでボールドルーラー直仔であるRaja Babaをクロスしているからそちらの方向で考えるとまくれる気もする。

 個人的な趣味としてはアグネスタキオンではなくダンスインザダークをつけて、その上にキングカメハメハをつける。そういう馬のほうが好みなんだが・・・アグネスタキオンもまた悪くないと言えば悪くない。けれど本当にこのメイショウサムソンというが傷なんだなぁ。トーセンアルニカほどの血統でさえも重賞を勝てないし馬券にもなれない。やはり種牡馬としてどこか欠陥があるのだと思う。

これらの馬たちは少し小粒なイメージ。偉大な兄たちを持つアッシュゴールドはその兄達と違う適性を持っていて、おそらく小回りより外回りがベター。あの地味な切れ方を見る限りでは本格化してから阪神で弾ける馬になりそうだが、現段階では果たしてどこまでやれるだろうか。

脚の回転があるレアリスタはここで好走するこもありそうだが福永騎乗でどこまで前へ進むのかが分からない。ホワイトウインドとマルターズアポジーがいるから一緒に流れ込めば外へ対抗することが出来る。その流れをきちんと捉えることを福永に期待するのは・・・まぁそこまで分の悪い賭けでもない。綺麗にマイネルシュバリエの内を突いて抜け出してくれば勝ち負けだろう。

ただグランアルマダとかブランドベルグといった高機能馬が外枠にいるからこれらがどのタイミングで仕掛けてくるかを考えなきゃ安心はできない。もしかしたら内の馬が抜け出しにくい展開になることは考えられて、福永が中団に控えるとストレンジクォークと一緒に追い出しが難しくなるかも。

ストレンジもレアリスタも機動力≒加速力が優れているだけに下手なロングスパートは避けたいはず。逆に外の馬たちは流れ込まなきゃ勝ち負けに絡めないのだから持続力でまくっていくしかない。前々の馬は小回り1800m重賞で耐えられるだけのスタミナを持たないから間違いなく内馬場はごちゃつくし、そんなに激しい流れで4角までは行けないだろう。

となれば初週でも外まくりが綺麗に決まる可能性は否定出来ない。競馬の質が函館スプリントや函館記念的になるかも・・・そういう予想も出来る。最内を突くことを福永に期待しても悪くないが・・・それはまぁナヴィオン蛯名が塞いでくれるだろう。それしかこのコンビには手段がないから。

[fin]