砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

マイルをこなしたスピードで 七夕賞回顧

はい。マイルのスピードを持った馬が確かにいたのでした。


そういえば確かにグランデッツァはマイルCS3着。それも前崩れを前目で受けての3着で、あれは秋山の騎乗が上手かった。あのレースは上手く乗った岩田と福永、秋山が褒められるべきレースだと映像を見る度に思ったものだ。

まぁそれは置いといて。

ヨシトミ先生はトウケイヘイローをどれだけ大事に乗るのかって話だわ。トウケイヘイローもあんなペースで行きたがらないなんて本当にお前は終わってしまったのかい、と。11.4-11.1-12.0で上がる七夕賞なんて予想もせんわ。

それだけにステラウインド蛯名が予想外。だが蛯名はナイスな騎乗を見せた。動くタイミングばっちりだった。けれど上がり勝負でステラの持続が光るとはねぇ。面白いもんだねぇ。万葉Sで33秒8で上がっているから特別おかしな話でもないかな。稲村ヶ崎特別でも33秒6で上がっているし。

だが・・・マデイラなぁ。こいつ「クロフネサンデーミスプロブサンダ」の癖に完全良馬場でしか走らんのか。これは予想外。時計のかかるレースばかり走ってしょっぱいレースしていた馬だから・・・これは狙い所だったかもしれんねぇ。

この流れでアルフレードが届かないというのは面白い結果だ。3着4着は「58秒後半」の壁を打ち破れなかったスタミナ馬と考えるにせよ、5着のアルフレードはもう少し走っても良さそうなもんだが。これはちょいとね、1800mはこなす程度と考えた方がいいみたい。あるいは内枠から抵抗するのがむずかしかったか。位置取りの差とも言える。

普通、外から流れこむと厳しくなるのがこのレースだが先行争いが序盤1Fで終結したからなぁ。外から長い脚使ってジワッと取り付き、そこからスローだから宝塚記念的な流れと言える(本当に俺は宝塚記念大好きね)。外から流れ込んだ川田が勝つのは自然かも。

実質的には後傾ペースの結果。競馬の妙だ。ヨシトミ先生が逃げることを想像した時点で見るレースだったのかもしれん。

ツムツムもツムツムよ。大先輩に付き合いすぎ。結果として正しかったのかもしれないがナルトファンの俺には物足りない内容だわ。メイショウナルトが12秒半ばで「溜められる」馬なら出世のしようなんていくらでもある。溜められないからこそハイペースの不器用な競馬でここまで来たのだ。武豊の「行きたがるから行かせる」というアクティブ馬なり騎乗で光った馬をなんだと思っているのか。

[追記]

そういや上位3頭は皆Best in Show持ちだな。そしてBuckpasser持ちでNever Bend持ち。そしてBold Rulerもさりげなーく所持しているのも同じ。また上位二頭はSir GaylordとSpecial=Thatchが共通、あとNorthfields、Habitatの母であるLittle Hutが共通。、2着3着はミスプロバックパサーの組み合わせであるマイニング≒Woodmanが共通している。

Sir Gaylordの俊敏さで駆けていった二頭をミスプロニジンスキーバックパサーで追いかけた・・・という図式かな。ディープ×驀進全妹が大外をまくってどっか行ってしまったレースが土曜日にあったなぁ、といまさら思う。Sir Gaylordで差せるレースが福島にもあったのだ。

だがRivermanとかMill Reefで突っ込んでいったくせにシアトルスルーではダメなんだから面白い。アルフレードもゼンノルジェロも好走したんだがな。

Never BendとBest in show、Buckpasser持ちで上位は独占されたというのにレコンダイトは何をしているんだろうねぇ。前受け出来なかった時点で度外視対象というのがハーツ産駒だからしょうがないんだけども。

[追記]

グランデッツァと言えば姉貴がマルセリーナ桜花賞を勝ってからはマイル近辺で活躍してVM3着などの成績を残した。4歳秋からは精細を欠いた走りで着外の山を築いたが5歳春の終わり頃にマーメイドSを勝った・・・と。

姉弟そろって同じ様なことをしているということは母親に何か原因があるだろう。どこかのスイッチがオンになって靭やか<力強さになっているんじゃなかろうか。グランデッツァは元々内回り適性もありそうな配合をしているけれども。

多分Electric Flash≒Burghclere≒Alycideじゃなかろうか。ここからのスタミナってのを元々持っていたけれど、サンデー的快速で1800mベストだった。ちょいとズブさが出てくると2000mへの延長でガツンと来る・・・という筋書き。

だがディープ産駒が顕著だが、この類のクロスが入ると靭やかストライドよりパワー加速が表現されてしまう馬も多い。11.8-11.4-11.1-12.0が本当だとすりゃ4角を回りながら11.0くらいでトウケイヘイローを交わしに行っているんだぞ。そこから12.0に落ちるというのは京都外回りマスターのイメージに合わない。

前走でエイシンヒカリに敗れたことを「京都千八でグランデッツァを凌いだんだからエイシンヒカリはクソ強い」とエプソムカップ予想で書いたけれど、もしかすると今は内回りの方がパフォーマンスが上がるのかもしれない。そりゃエイカリは強い馬だけども同斤量でグッツァを凌げる理由がない。前前走の京都金杯で敗れた意味も分からないしな。

そこから劣悪な不利を得た鳴尾記念でコンマ5秒差に抑えた意味を考えるべきだったな。阪神内回りとか全く勝負にならないレースだろう。それをきちんと馬の実力なりに走った・・・それもエアソミュールと同じ展開をしてクビ差に迫ったというのは大きい。京都千八マスターには出来ないことだ。

ここまでレース前に読めれば面白いレースになっただろうな。後悔しか残らない。

[fin]