砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

一頭一頭part4 秋華賞予想

明日にはレースなのに出走馬チェックとか悠長だなぁ


トーセンビクトリー

 トゥザグローリートゥザワールドの全妹。ここまでほとんどハズレ無しの好走を続けていて血統面でもケチのつけようがない配合であるので全信頼。そして鞍上が京都マイスター武豊であるので本当にケチのつけようがない。

 やはりここに1000万下を完勝して挑んでくるのだから実績など当たり前の様に持っているわけで、それも秋華賞一本い目標を絞った様なローテーションには非常に好感が持てる。トゥザワールド皐月賞で勝たせるために画を書いたのと同じように、武豊を含め陣営はトーセンビクトリー秋華賞で勝たせようとしている。牝馬三冠のラストという心持ちではないのだわ。ローズSの内容はルメールタッチングスピーチと同じ理由で前哨戦として完璧だった。

 ミッキークイーンにはギア差で敗れた形で、ピッチ走法のトーセンビクトリーにはあそこからのもう一段はなかった。ただオークス馬のRiverman牝馬秋華賞であのギアまで使えるかと言えば話は違うわな。典型的な逆転パターンに入っていると言っていい。

 それだけにタッチングスピーチとの差が困りどころ。この馬ばかりはギアをファイナルに入れられるだろうし、本馬に400m弱の直線は少し長いかもしれない。乗り方と展開を思うとアタマから狙えはしないな。

ノットフォーマル

 好配合ぶりではトーセンビクトリーに並ぶほどで、SSクロスを主軸とした綺麗な相似配合となっている。エルコンドルパサーの切れを支えるSeattle Slewをラトロできっちり固めているところも良いし、要所を支えるニアリークロスや全きょうだいくろすがホント良い味出している。

 ヴァーミリアン種牡馬としての素質は未だ未知数であるからあまり大きなことは言えやしないが、この配合は重賞を勝って当然であるしG1まで手が届いてもなんらおかしくないだろう。小回りの平坦はベストであるし、あとは距離の融通がどこまで効くかだ。

ホワイトエレガンス

 ハッピートレイルズの牝系であるから名門も名門。祖母のシンコウラブリイ牝馬にしてマイルCSを勝っているし、重賞を勝ち負けする産駒は名を挙げるのも面倒なほどにあふれている。コディーノもこの牝系。クロペリオン配合として100点満点の密度を誇る牝系でもある。

 夏を経てここに間に合わせたのも納得の配合だし距離も調度よくてなかなか非の打ち所がない。1000万下の札幌千八をやや前崩れの展開の中で押し切ってしまったのには口がふさがらない。こんなに強くていいのかと。前走の紫苑Sだって前崩れである。春を騒がせていた先行馬達が続々と潰れていく中でこの馬だけが粘った。Hoist the Flagクロスのマンカフェ牝馬い食い下がってみせた。

 登坂でフワッとしているしクインズミラーグロに差されたのもその辺りだ。まだトモが丸っこいし登坂でこそ伸びてやるというHyperionぶりは持ち合わせていないのかもしれない。それならそれで京都2000mは似合う。函館2000mを勝つくらいの重厚さを持っているのも良い。

 あとは直線の長さがネックかな。どんなに粘ってもどんなに華麗にまくっても、ストライドが伸びちゃったら差されるだけだからね。だけど馬券になるだけのポテンシャルは配合からも戦績からも伺える。ホエールキャプチャと同じ馬主であるし楽しみな一頭。

マキシマムドパリ

 フローラS組では最先着というわけで・・・今走で最も期待が持てる一頭。ただキンカメサンデーのくせに母系にRivermanSir Gaylord、そしてFair Trial群を持ってしまったことが気に食わない。この曖昧さこそ必要ではあるんだがRivermanはいらんな。キンカメさんはMill Reef持ってるから。

 オークス8着馬が1番人気になってしまうようなレベルの低い阪神2200m。ここで楽勝したのはまさにキャラクター通りであるし、スロー戦の強さというのはフローラS組の特徴でもある。逆を言えば底が浅いわけであって、秋華賞で買いたいのは「底力たっぷりなのに器用貧乏すぎて勝ち切れない」というタイプ。むしろ持続戦でこそ変な格好で滑り込んでこなければならない。

ミッキークイーン

 オークス馬。ことごとくがRivermanへ流れ込んでしまう綺麗な配合とも言えるがそこがネックでもある。秋華賞ってのは芝が綺麗で下りからスパートが入るからストライドを伸ばしやすい舞台である。しかしRivermanというのはRomanの突進力を差し脚に変換していて、Romanというのは砂を突き進むための血である。継続的に脚を使ってスピードを増していくスタイルであるから、慣性を重ねてストライドを伸ばす京都では少し扱いづらい馬である。

 それならそれでウオッカやヌーヴォのように一瞬の脚をスッと見せてくれれば良い。ところが本馬はディープの仔であるしナスルーラ過多によって反応が少し鈍いのだ。そこが良くも悪くもオークス勝ち馬であって、モチジュン先生のデータには決して無駄がないのだ。

レッツゴードンキ

 Kingmamboジェイドロバリーのスーパーニアリーの桜花賞馬。一昨年の覇者と同じニアリーを持つだけになかなか侮れない。しかもキンカメ産駒はアパパネを筆頭になかなか好成績であるし、アパパネと同じTom Foolクロスを持つところもなかなか嫌らしい。

 ただFair Trialの馬が差されれる運命にあるのが秋華賞であって、ある程度きちんとした流れとなる以上はアタマから狙えることはないだろう。ただディープジュエリーなどは本馬を交わせるか微妙なラインにあって、その辺りの判断材料として持って来いと言える。

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