砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

凱旋門賞回顧

勝ったのはFound・・・時計が2分23秒61というのは規格外と言うべきか。シャンティイ12Fを1F12秒切りというのは実に速く、栗山求先生のブログによるとBeringのコースレコードを更新したとのことだ。

同ブログに書かれている様に上位はGalileo祭り。コース的にフランスというより英愛的なものであり、だからこそポストポンドがありじゃないかと思ったんだが・・・この馬のスタミナ源はRibotに絡むわけであり、あくまでも補佐的なものなんだよな。基本はDubawi✕Dubai Destinationの踏破能力にあり、登坂力一本で戦うGalileoには劣ったのかなぁ。

FoundはGalileo✕Intikhabの配合。緊張と緩和の観点においては出走馬中随一の配合馬だ。名手がせっせせっせと運んで勝ち負けに絡ませてきた一流半だと思っていたのだが、母父Intikhabは走破能力ではなくスピードを伝えていた様子。唯一の中距離~中長距離G1勝利がアメリカのブリーダーズカップ・ターフだっていうのはそういうことだったのかと。

この勝ち方はジェンティルドンナの様で最内でとにかく溜めて溜めて勝負どころからスッとレベルの違う瞬発力で突き抜けてしまった。ナスキロ柔いピッチ脚でサササッと。

Highland Reelはやはり強い馬である。

配合面からは何がすごいのかさっぱり分からないが、とりあえず全弟にもG1級がある一流配合である。Beau MaxとBetter Selfが兄弟であることを教えてくれた馬でもある。あとはまぁTo Marketあるじゃん!Tularあるじゃん!という程度にしか分からない。とにかくGalileoDanehillとは超ウルトラスーパーニックスなのだと。

Order of St.Georgeはねぇ・・・これも本当に何が良い配合なのか分からない。なんでこんなに近い代でボルキロやミスプロ、NDをクロスして回っているのにゴールドC勝ちをしてしまうのだ?君は母父Gone Westだろう?

別に母父サクラバクシンオー春天菊花賞を勝ってもあれこれ言うつもりはないけれど、この血統で4000mを勝たれると流石にもやもやするんだわ。だってMiswaki≒Gone West3✕2だぜ?良い意味でも悪い意味でもアホかと。

一流血統をこれだけ重ねながら緊張と緩和を図っているのは見事としかいいようがなく、しかもそれが配合として成り立っているのが非凡。牝系を潜ってみたらAnchos AheadがWar Relicの全妹で、そこからBull Dog、Count Fleet。Sequenceとニアリーだな。

うーん、中長距離馬の臭いはGalileoからしか漂わないんだが・・・これはこれでデロデロと柔らかくジリジリと走りそうな感じもある。でもTom Foolの絡みがあるから瞬間の速さも阻害されないし、Secretariat主体のボルキロクロスも強いからワンペースではない。日本向きの速さはないにしても11秒後半~12秒前半のラップで末脚を伸ばすなら悪くなさそう。

マカヒキは展開も悪ければコースも合わなかったな。

[fin]