砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

アルフレード復活・・・! 東京新聞杯回顧

面白いレースでしたねぇ。


「おぉ、田辺が突っ張るのか。」

「案外いいスタートだったな。ゲートは良くない馬なんだけど」

「だけどまぁ・・・ずいぶんと長い距離に渡ってジワジワと出してったなぁ」

「田辺って内枠に入れたらこういう悠長な逃げ先行するのな」

「馬場が稍重でこのくらいのペース・・・速いのか遅いのか・・・」

ヴァンセンヌは目立つなぁ。行きたがっているのはペースが遅いからか?」

「ヤタロウは良い形だ。あとはいつもと同じ脚が使えればいいんだが・・・稍重では無理かねぇ」

「あぁ、登坂でズルズルと。アンコもメリエンダも駄目だな。」

「全く脚色を変えずに突っ込むヴァンセンヌ、というのは想定内だな。完璧にハマってるわ」

フルーキーもすごい勢いで突っ込んできたわ。後方から届くもんなのねぇ。」

アルフレードはやめてっ!ヴァンセンヌフルーキーで決まれば俺の予想は完璧なのよ!」

「あ、あ、あぁ・・・。これは2着まで差し切ったかな。」

という感じ。

アルフレードは中山マイルの朝日杯FSを1番人気で勝ち切ったボリクリ産駒。

緩みなく淡々と流れた中を4番手3番手から押し切った。

ボリクリサンデーの配合では今回も出走していたサトノギャラント、福島記念勝ちのミトラなどが芝で活躍している。

アルフレードの母母がサクラバクシンオーと全きょうだいで、サクラユタカオー×サクラハゴロモの形。

サトノギャラントはボルキロクロスに米血パワー補完ですからシンプルイズベストなボリクリサンデーになります。

他の2頭より切れっぽいところはありますがサンデー直系の強烈な所とは一線を画す程度。

つまりボリクリサンデーとはそんなに切れる配合ではないんですよねぇ。

ミトラはアルフレードと似た配合で、ノーザンテーストが一代近くなった分粘り強さが前に出た。

好位先行からジワジワと粘り強く行くスタイルで小回り内回りを結果を残しているんですが

AJCCではクリールカイザーに容易く離されているので・・・狙い所の難しい馬になってきた。

それらに対してアルフレードというのは最強国産スプリンターの全きょうだいの孫であります。

ボリクリサンデーというのは切れる方向ではありますが米血統なんですね。

だからサクラハゴロモの頑強さを無視することはなく、きちんと刺激しております。

驀進王×サンデーというのもどんな形でもマイル以下が守備範囲になってしまう配合ですし、

母父驀進王でもトップカミングやアデイインザライフが数少ない中距離馬ではないでしょうか。

ボリクリサンデーという配合もそんなに柔らかさを伝える配合ではありませんし、

本馬はマイルG1勝ちなのでやはりマイルがベストという見方で良いのでしょう。

やはり驀進王は偉大で強烈なのだ、と。

レース内容はズバッと切れずに後ろから淡々と伸びての2着。

ミトラを見ても厳しいペースの中で本領を発揮する配合ですし、自身も淀みなく行った朝日杯FSで押し切っている。

この持続力は高速決着向きなのか馬場悪向きなのか難しいところです。

モチジュン先生は「グランプリボスを逆さまにしたような」と言っておられますからね。

高速、馬場悪。両方共頑張れる可能性はなきにしろあらず?

ヴァンセンヌは良い形で進んだ割には脚の衰えが早すぎで、

結果的に勝ちはしたんですが、これより上の条件でも頑張れるかは難しいかもしれません。

ハイインローの強い血統なのでもう少し脚を持続させても良さそうなもんなんですが・・・

今回は展開が向いた勝ち方でしょう

[追記]

ヴァンセンヌについて。

成績からおおよそ1600-1800mくらいが適性でしょうから次は長めでやって欲しい。

ハイインローのスタミナがあるのでもう少し持続的な展開でも走らせてみたいところ。

今回のレースは馬場に対して切れさせすぎたのもしれません。福永ならもう少し上手に脚を使ってもよかったのだが。

しかし今回ばかりは福永のやり方が綺麗にハマったし、完璧な運びでしたね。

最後に鈍ったのは突き抜けたことによって気を抜いた可能性もありますか。

併せる形になればあの気性ですから11秒台で収めるくらいにハッスルしてくれるかもしれません。

あるいはアルフレードが良い脚を使いすぎということもあるか。

マイルベストと仮定するならまだまだ展開に飲まれているんですが・・・。

[fin]