モチジュン先生(望田潤先生)はアンブライドルズソングで下れるというが・・・
下り血統は基本的にはアメリカ血統で、つまりは平坦ダートで築かれてきたもの。
上手に平坦向きの馬体を発現させつつ、京都を下る柔らかさを出していく・・・難しいもんです。
そもそもゴール前で坂を駆け上がる様なことは世界基準で見れば少ないでしょう。
アスコットなどは起伏の激しいコースで登ったり降ったりの繰り返しで障害コースの様な作りだ。
ロンシャンは逆に起伏の少ないほぼ平坦のコース。
少ない例としてはエプソムか。登って降ってゴール前でまた登る。
日本の様に登りながら加速してぶっ差すということをあまりしないのだと思う
エプソム競馬場で起こるくらいだろう。
つまり血統的にはどうでもいい類のことであるから意図的に引き継がせる要素ではないのだね。
「登坂巧者作ろうぜ!」という意気込みで馬作りというのは行われなかったのではないか。
ところがグラパゴスジャパンではそれが要求されることになったのだ。
小回りをまくりながら加速して坂を一気に駆け上がるという競馬が行われるからね!
例えばアメリカなんてのはスタートから殴り合いのガチンコバトルだよね。
相手を如何に潰すか、みたいなことをやってるイメージ。馬の能力というかスタミナありきなんですよ。
馬同士の争いを騎手がどれだけ邪魔せずにサポート出来るかが重要。
でも日本競馬ってのは消耗戦じゃないんですね。余力を如何に有効活用するかが日本競馬ですよ。
だから直線を如何に踏破するか、あるいは直線へ如何に向くか、ということだけに特化している。
余力が残っているのは当然なんですわ。問題はその先。
社台グループが国産馬を軽視するのもそこに答えがある気もする。
日本のレースは軽すぎるんですね。だから消耗戦を勝ち残ってきた外国の良血統馬を持ってくる。
心肺能力は競走馬の命ですから。心肺能力を強く要求しない日本競馬は常に外からの良血を要求する・・・のですねぇ。
まとめると。
競馬は心肺能力がすべてだから、下るとか登るとかどうでもよかった。
歴史的に血統的に考えるとそんな能力を脈々と受け継がせてきた血統はなく、
アンブライドルズソングの下り力やトニービンの登坂力といったものは偶然の産物である。
他にもセクレタリアトとかラウンドテーブルが下り巧者にありますね。
(モチジュン先生はこれらの血統を平坦で狙う)
多分アメリカ血統の中でも柔らかさを伝えやすいものなのでしょう。
あとは脚さばきとか。これに関して俺は門外漢すぎる。
そこら辺を上手くやってくれる血統こそが「ナスキロ」や「ボルキロ」というものなのかな?
あるいはサンデーサイレンスを下りにカスタマイズする血統という見方も。
[fin]