2番手3番手をどうしても取りたいと思うその心は。
新潟マイルをスローで逃げたいレッドアリオンとしては3F目を抑えながらその形を確定したい。それにはゲートの良いスマートオリオン戸崎とカフェブリリアント福永の協力が必要である。
福永祐一騎手の場合は2Fも追わないはずだから問題はない。だがゲートは速いから競りかけられると厄介ではある。戸崎圭太騎手も2Fダッシュで前目をキープ出来ればそれ以降は行かないはず。
だから川須アリオンは2Fの瞬間的先行争いで同体くらいまで競られればいいのだが、基本的に彼と彼女は2Fが速いから3F以降にも流れが引き継がれる。そしてその速さにレッドアリオンはついていけない。それは能力とかじゃなくて適性。スマートオリオンなどは元々が重賞勝ちのスプリンターなのだ。
逃げようとするならば3Fで競りかけるしかないわな。それを枠の有利でどこまで軽減できるかが鍵。外枠からのレッツゴーキリシマは無理だ。
福永や戸崎レベルにもなれば「控えろよ」なんて命が下されることはなく、そもそも彼らの特徴からしてもそんな話がありえるはずがないのである。結果的に逃げる形になってもかからせることはないからな。
難しいわな。戸崎も福永も相対的ではなく絶対的な感覚で先行争いを終えるから。「この位置取り」じゃなくて「このタイミング」なのだわ。それは新潟マイルで好走する必須条件。中山だろうと東京だろうとこれが大切だもの。戸崎の場合は相手関係や枠番のことも含めて先行争いの終いを決めているだろうし。
それに前半で前のめりになりすぎると終いが甘くなるからな。ポンッと出してサッと控えるくらいがベストなのだわ。
しっかし、無理にハナを切ってスローを作るレッドアリオンにスローを走らされるカフェブリとスマオリという図式か。誰も得をしない悲しい現象が起きている。先頭がスローにしようと思ったらどこまでも出来るのが新潟外マイルよ。よほどのスローじゃなけりゃ突っつかれないからな。
1分前後まで落とし込めば中距離馬が行けるんだが・・・58秒まで速くなれば中団に構えるアルマディヴァンとカフェブリリアントがジワジワと迫って差し届かせそうだな。そして直線一気のエキストラエンドが外からぴゅーんと。
馬券的にはスローが一番絞りやすいんだが・・・アリオン自身が逃げて遅いスローとするのは難しい。決して気性の易い馬じゃないから3Fも追って逃げてしまえば落ち着かせる暇がないんだわ。逃げ気性の馬は緩やかに落ち着かせないと直線で火を入れるのが難しくなる。千四馬が競りかけるマイル戦で1分台は至難の業よ。ウチパクヴィルシーナでもない限り。
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