砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

こんな新潟マイルは見たことない 関屋記念予想

あくまで競馬歴2年の素人目線で。

今年は千四馬が非常に多くそろったレースで、千六以上の適性馬はアルバタックスにエキストラエンド、サトノギャラント、マジェスティハーツ、レッドアリオンになる。過半数が間違いのない千四馬であり、そのほとんどが先行馬である。

ペースは流れるだろう。かなり速いものになると思う。流石に一流どころのスプリンターはいないので33秒台で突っ込みはしないが34秒半ばは覚悟すべきか。

ここ数年の新潟マイルにおいて前3F35秒台以上を記録した例は

・06、08、10、12年関屋記念 ・14年京成杯AH ・05年朱鷺S ・14年秋風S 

・07~08、10~14年新潟日報賞 ・10、14、15年谷川岳S 

28例中16レースがこのスローを経験している。京成杯と秋風は中山改修で新潟開催とされたレースなので度外視。馬場の影響が無視出来ない。そんで朱鷺はレースグレードの変動があって、01年までは距離変動の特別OP戦で、02年から05年も距離変動。けれどこちらは1600万下の準OP戦。09年に復活し現在に至るまで1400mの特別OP戦として安定した出走頭数を保っている。

余計な補足が大好きだね。ともあれ、朱鷺Sと新潟日報賞は準OPなので度外視したいところ。単純にレベルが違いすぎるのだわ。ハンデ戦ならともかく関屋記念は別定戦。流石に同じようには語りたくないかな。またこれらはゾロリと揃えたようにラップが似通っているからな。むしろ例年にないほどにハイペースとなった09年の方がサンプルとして面白い。

まぁ33秒8を刻んでも勝ち時計が1分32秒7と例年並みだから価値がないんだが。勝ち馬はトウカイオスカー。千八馬がヨシトミ先生を背にきっちり差し切った形。前半3Fだけ速くてそれ以降は11秒9で緩めてしまった丹内のミステイクとも言える。コンマ2秒速く刻んでマージンとった方が旨味はあったと思う。

こういう「ガツンと前3F、道中緩めて2Fドッカン」ってのは中距離的なのよ。小回り2000m的なのだわ。千四馬で好走しようとすれば「スパッと前2F、道中流れて2Fズッキュン」であるべき。

千八って小回りや東京だと瞬間的な先行争いになるから速い前3Fに対応するタイプは少なくないのだわ。それから緩んでしまえば中距離的に溜めが効くわけで、もうそれは好みの展開なのよ。

だから千八馬を殺すには道中の速さが重要。それを可能とするのは鋭い先行力であって、登坂含みの前3F戦で先行争いを演じてしまうと消耗がきつくてペースを緩めるしかない。でもその緩ませる600-1000mというのは下り区間なのだわ。下りで溜めるというのは愚策よ。

13年の関屋記念を見れば非常にわかりやすい。

ラップは12.3-1.07-11.5-11.7-11.7-.11.8-11.8-10.8-12.0。前残りのレッドスパーダドナウブルーは前2F通過前後で抑えている。鞍上はそれぞれ北村宏司内田博幸。関東騎手らしいスローへの落とし込みがハマっているのが分かる。

登り区間では追わない。代わりに下り区間で稼ぐ。そんな常識を守るのが大切なのだわ。

でも今年の関屋記念にそんな鋭い先行力を持った馬は・・・戸崎が乗るならばスマートオリオンが悪くない。そして福永のカフェブリリアント。でも彼らはフワッと折り合いをつけて控えるタイプだから・・・そこからかっ飛んでいくレッドアリオンなんて想像が出来るよねぇ。

福永と戸崎は内に入ったら黙って買いと言いたいところだが・・・レッドアリオン川須が中距離的に刻んでも待ったをかける馬がいないのだわ。となると600-1000m間が緩まって一団馬群の差し勝負となる可能性がある。

なればサトノギャラントやエキストラエンドの差しに勝機があるわな。柴山とミルコってのは特注ではないが優良物件だろう。

藤岡兄貴アルマディヴァンの動きがなぁ・・・。道中で緩むなら前走ほどに綺麗な差しは決まらんぞ。今回はメイケイペガスター津村という玉砕界のカリスマコンビがいないし、そもそも新潟マイルって隊列決めてからは動けないレイアウトだから。下りのノーマルカーブとか絶対に馬を動かせないって。しかも600m超の平坦ストレートが待ってるんだぜ。

アリオンはハナを切るのがベストなんだろうが中距離ペースを逃げる中距離馬ってのはちょいと難しいぜ。どれだけ前半で無理をせずにいられるかなんだよ。最内の利を活かすような逃げを得られるのがベストで、間に挟まれる様な形とか外から無理矢理ぶちかます形なんかは最悪。枠の利で前3F目の負担をごまかさなきゃならねぇ。

マオリやカフェブが外に飛ばされりゃいいんだがな。それならアリオン、ギャラン、トラエンで決まりよ。

一応タイトル通りになったな。中距離馬が逃げる新潟マイル。過去には柴田善臣先生がレッツゴーキリシマというイケメンで成し遂げた事業である。八重の桜に出演した馬よ。

その年のラップは12.7-11.3-12.2-12.0-11.5-10.6-10.3-12.3。新潟マイルにあらざるべきロングスパート戦であった。川須がヨシトミ先生ほどに3F目の登坂を嫌うかが第一の鍵で、タマモ渡辺やフロー伊藤ほどにカフェブ福永とスマオリ戸崎が番手にこだわるかが第二の鍵。第三の鍵は新潟マイルをロングスパートへ仕立てあげる強かさを川須が持てるかどうか。溜めたら終わりよ。差される。

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