砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ジャングルクルーズ ジャパンカップ予想

北村宏司のジャンポケってまた使い勝手の悪いコンビだよねぇ。

結構珍しいLady Josephine-Mumtaz Mahal-Mumatz Begumの牝系で、6代母がNasrullahと同血。それにSwapsとGraustarkというハイインローの名門が入ってからGreat Nephewで、3代母RowaはHyperion4*5*5のNearco4*4、Beau Pare5*5。4代母Oh So Fairの段階でHyperionとBeau PereとMahmoud≒Mumtaz Begumを共通としてChandelle≒Flower Bowl1*2なもんだからものすごいことをしてるわなぁ・・・。

Great Nephewが非Blandfordなので、ここにMtotoのDonatelloクロスがはいって「4分の3Blandford、4分の1非Blandford」が完成。Bustedが非Hyperionなので「4分の3Hyperion、4分の1非Hyperion」も完成。

これにサンデーサイレンスが入ると強いスタミナを中距離へ寄せることになるので、本馬の母フィヨルドクルーズ愛知杯福島牝馬Sを3着した遅咲き牝馬に出たのは順当。Wild RiskGraustarkNasrullah≒Royal Chager+SSの米血で靭やかに動かし、ハイインローで粘る。適距離は中長距離なので2000mと1800mの小回りを粘っこく迫っての3着はまさしく血統通りだ。

その上にジャングルポケットが配されて「HyperionNasrullah≒Royal Chager」の組み合わせによる相似配合で、2分の1愛の2分の1米の形。米血はフランス産馬のミンシオとサンデーサイレンス、ダンスチャーマーによって程々に存在するが回転力はHyperionに頼るところが大きいから反応の鈍い中距離馬と出た。日本競馬のにおいがあまりしない。

前走ではモレイラが急かさずにじっくりと緩やかに動かして綺麗に差し切ったが、これは札幌2000mでペースが流れたからだろう。福永祐一は逃げると結構ペースが流れるのだが最後の最後にペースを落としたのがやっぱりヘタクソで、四位のオッサンならば道中で11秒台を刻むことなく12秒1~2で刻みながらジワジワと押し切りに行ったはず。

モレイラはペースが速くなっても遅くなっても馬なりにじっくりと進めて勝負どころで差しきってみせた。ワンペースの帝王であるHyperion血脈を完璧に活かした騎乗である。

北村宏司は何でも出来る騎手なんだが特に秀でたところがない。ミスはしないのだが先輩の作った流れを馬なりに交わす様な騎乗が多く、良く言えば基本通りの堅実派で悪く言えば応用のきかない石頭だ。

キタサンブラックみたいに競馬が決まった馬ならば非常に信頼できる騎手なのだが、変化が必要な馬だと絶対にボロを出す。また騎乗回数が比較的少ない関西圏では信頼度がますます低下し、馬群に沈めて最後に一脚使わせるなどの基本騎乗ならともかく逃げ馬や追い込み馬だと勝負にならない。

ジャングルクルーズは自らが主戦を務める藤沢厩舎の馬で騎乗経験も多い。昨年末には東京2400mを2連勝したコンビだ。ジャパンカップも同舞台であるので期待できそうではあるのだが・・・基本通りの石頭に大舞台で早仕掛けをやってのける度量があるのかどうか。

馬のレベルがそもそもからして違うし、イトウやナイトフラワーなんかの上位互換もある。度量云々ではなく脚を余さないことだけを心がけて欲しい。上手いことやれば8着くらいは取れる・・・うーん、10着がギリギリかな?いやー、勝負にならないかなぁ。勝負にならない馬のためになんでこんなに考えてんだ。

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