砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

東京優駿予想

ダービーとはロマン。血統マニアのロマン派である俺は夢を見たい。

皐月賞といい夢見てばかりだが、クラシックは夢見る舞台である。問題は、何で夢を見るかだ。

昨年のダービーはハーツクライのHaloぶりにロマンを見た。それはルメールの執念によって打ち砕かれたが、同年のジャパンカップシュヴァルグランが勝ったので大きな間違いではなかったと思う。スワーヴリチャードが想像以上に晩成であったのが盲点だったよねぇ。

つまり、本命は決まっているということだ。

予想印

エポカドーロ
◯ダノンプレミアム
△ステイフーリッシュ

器満ちぬオルフェーヴルの後継種牡馬

「母非Northern Dancerオルフェーヴル牡駒が秋天を凌いでみせたなら、それは将来のリーディングサイアー」(botより)

未だにこの配合形を描くに、配合の理屈は足りない。だがその一片を担う好配合馬が初年度産駒から現れた。ラッキーライラックはそんなに好きじゃないけれど、エポカドーロは心底惚れ込むべき超好配合よ。

そりゃ父には及ばない。けれどその競争能力を受け継ぐに足る器であって、完勝した皐月賞でもその中身を見せきっていない。未知の内容は成長分を伴って秘密を含んだ。最強馬とは最後まで底を見せぬもののことを云う。

見えない、分からない。そんなものはロマンで埋めるのだ。それが血統馬券ロマン派の仕業よ。

Honoraとして完成したDanehill

ダノンプレミアムは危ない人気馬だ。大きな成長は見込めないし、母系には短距離傾向の強いBurghclereニアリーを含む。

しかし「4分の4Honora」による秀逸な表現には舌を巻く他ない。

ディープインパクトはHaloの後継者足り得ず、全兄ブラックタイドハーツクライなどのHyperion派閥にその点で劣った。だがそれはHonoraクロスとしての平坦適性や靭やかさを伝える血統として大成したためだ。ステイゴールドと同じ。

であるからDanzigへHonoraの主導権を謙譲し、その表現に身を委ねたならば・・・。まくって、駆け上がって、突き抜ける。ステイゴールド黄金配合(ステマ配合ではない)と同じことが出来るのではないか。

Honoraの観点からはサトノダイヤモンドとやることは変わらない。同時に、マカヒキとも変わらない。あの接戦は「4分の4Honora」による演出だった。

伏兵ステイフーリッシュ

「母系にRobertoを抱える馬に横ノリが乗ったらベタ買いプラス」

重賞だろうがG1だろうが、というか重賞以上の方が数値が上っぽい様子すらある横ノリRobertoデータ。

京都新聞杯勝ち馬に伏兵もないが、母父キンカメ勢においてはワグネリアン・キタノコマンドール・ブラストワンピースに人気は譲るだろう。一番配合がいいんだけれどね。(ボソッ)

基本的に母父キンカメってのは5代内でNDクロスを見せたらアウトよ。そんなのHyperionのゴリ押しでしか成立しない。そんでもって「非Hail to Reasonにして親Hail to Reason」としてのキンカメを活かすなら5代内にHail to Reasonクロスを成立させなきゃならんでしょ。

これらの条件を一切満たさずに配合を作るならモズカッチャン級の相似配合でないといかん。4分の1サンデーを構成する場合は作りえない配合だが。

ノリマジック

して、はい、どうぞ出走表を御覧ください。サンリヴァルは大外18番でジェネラーレウーノが大外16番、そして12番にエポカドーロ。これはもはやダノンプレミアムを逃げさせようとするJRAの企みにすら見える。

しかしこういう「おいおい逃げるにしたって難儀な枠だなぁ」という時にこっそりと統治権を主張するのが横山典弘という男です。外の馬を待つと形が作りづらいので、横ノリは逃げを覚悟します。

それを上回ってサンリヴァルが1角へ躍り込むのかは分からないけれど、ジェネラーレもサンリヴァルも番手競馬をこなす。「ノリさんが刻むなら悪いことにはならない。外から飛んできて疲れたし。」と落ち着くことだろう。

流石に戸崎圭太の居合斬りも東京のノリ逃げじゃ無理筋だ。囲まれない程度の位置で番手追走することだろう。

これらの働きは基本的に「ダノンプレミアムにロスを生じさせよう」という「とりあえず」の色が強いものだ。「とりあえず前に壁つくったれ」なので、最内枠のダノンプレミアムは結構厳しい位置取りになりそう。下手したら中団まで下がるかな。

しかしこの意識が強いのでペースは緩やかに推移するはず。1分00秒4くらいで1000mを通過。これは差し有利の展開で破綻はしていない。

ノリマジックが魔法たりうるのは・・・この流れから無理のない適度なスパートでジェネラーレウーノの仕掛けを完封するからよ。好配合でなくば差せない残せない。そういうラップがノリマジック。

人馬二組

この流れを差せるのは破綻の際を住処とする先行巧者だけだろう。エポカドーロとダノンプレミアムも信じているけれど、戸崎圭太川田将雅という乗り役も信頼しているのよ。

ノリが作るラップならば配合とロマンに殉じることが出来る。今年のダービーも人馬一体の妙技に終末を。


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