砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

共同通信杯予想 クラシックを楽しむために

弥生賞も近い。

つまり皐月賞も近い。春のG1ラッシュは目前。3歳の状況もしっかりチェックしていかねば。


共同通信杯は東京1800m。

元来皐月賞との相性は悪く、ステップレースという意味合いは深くない。

過去にゴールドシップ共同通信杯から皐月賞を制しているが・・・イレギュラーでしょう。

過去の勝ち馬をチェックする。

06年はアドマイヤムーン

エンドスウィープ×サンデーサイレンス、という馬。

共同通信杯弥生賞皐月賞とステップを踏み、本番で4着してしまった。

ダービーも憤死。しかし札幌記念を勝ち切って秋天3着。

香港カップを2着。京都記念を1着。ドバイデューティフリーを勝利し、晴れてG1ウィナーとなる。

クイーンエリザベスを3着。宝塚記念を勝利。秋初戦の秋天は6着に敗れるがジャパンカップは制す。

そして引退。

産駒としては短距離が目立つ。筆頭はハクサンムーンであろう。G1勝利が待ち遠しい。

父親のエンドスウィープはこの馬の他にスイープトウショウなんてのも排出している。

「オルフェの種で池添を乗せよう」→「池添が死んでしまう」なんてネタが生まれるほどの気性難を持つ名牝。

しかし化け物でしょう。

ファンタジーSを勝利して2歳最強へ名乗りをあげるも阪神JFは5着。

オープン戦、チューリップ賞を連勝。しかし本番の桜花賞は振るわない5着。

ようやくG1で好走を見せたのは2400mのオークス。ここで2着。

秋初戦のローズSは3着と少し期待はずれな結果。だが本番はきっちりと勝ち切り。

阪神JF勝ち馬のヤマニンシュクルを2分の1馬身で交わしきった。

しかし次レースのエリ女は交わしきれずの5着。その次はなぜかオープン戦に使われて5着。

そして安田記念。オープン戦→安田記念という不思議なローテであります。

秋華賞勝ち馬が10番人気で迎えた安田記念。これを後方一気で2着。総じて穴傾向であったが。

そして安田記念宝塚記念の危ないローテーションをたどる。

春天組が好走する傾向があるレースである。

この年の宝塚記念は高レベルであったでしょう。

超晩成型のタップダンスシチー。秋古馬3冠ゼンノロブロイ。ディープ破りのハーツクライ。悲運の労働馬コスモバルク。無冠の帝王リンカーン

穴馬にしても春天4着のトウショウナイト、G2大将のサンライズペガサス。女傑アドマイヤグルーヴ

その隅っこで11番人気になり、出走してきたのがスイープトウショウ・・・。

中団に位置。4角から広がって鈍くもしっかりと脚を使って前へ迫った。

タップダンスシチーを交わして先頭に立ったリンカーンをも交わし、ゼンノロブロイハーツクライの猛追を凌ぎ切った。

「末脚炸裂!最強馬斬り!」 こんなフレーズがサクッと出てくるから実況の人ってすごいよねぇ。

というわけでエンドスウィープの代表産駒の2頭は宝塚記念を制しているんですねぇ。

このレースは春天よりもスタミナやパワーを求めるレースだからアドマイヤムーンにしてもタフなんですよ。

その馬が勝っているのが共同通信杯。つまりそういうことじゃありませんか?

2着のフサイチリシャールは朝日杯を勝利している2歳王者。古馬になってからは阪神

ップを勝っている。

母にフサイチエアデールを持ち、父にクロフネヴァイスリージェント系。

3着のマッチレスバローフレンチデピュティ×ジェイドロバリー×リアルシャダイ

キレの欠片もない鈍い配合。ノーダンクロスがあるから「なだらか」な感じはあるのだろうが。

「素早さ」というよりも重みが目立つ馬たちが上位を独占した。

1着と2着の差の理由が「格」であるのならば2着と3着の違いは「瞬発力」でしょうね。

サンデーサイレンスの血を母父に持つ、というのが上位2頭の共通点だったのだから。

07年にはフサイチの反撃。フサイチホウオーがダントツ人気を背負って勝利。

ジャンポケ×サンデー×エルグランセニョール×カロ。

ジャンポケがトニービン×ヌレイエフでありますから・・・。

ヌレイエフ×エルグランセニョールのノーダンクロス。新手のタイプだな。

フサイチホウオー新馬戦、東スポ杯、ラジニケ、共同通信杯と4連勝。

そして皐月賞は・・・2番人気?1番人気は・・・アドマイヤオーラじゃないか!

京都記念を明け4歳にして勝利したやつだ!(あれ?アドマイヤムーンもそうだよなぁ。)

で、2番人気で3着。1着にヴィクトリー、2着にサンツェッペリン。7番人気15番人気の大惨事だったらしい。

だが6~8着にローレルゲレイロアサクサキングスドリームジャーニーと名馬が並ぶな。

皐月賞は現代競馬になかなかそぐわないらしい。

傾向として冬競馬を騒がせたメンツが好走しているしな。京成杯勝ちとか。

つまり・・・そういうことですよね。

それらの3着。ということはやっぱりフサイチホウオーもタフな馬なのだ。

2頭逃げの2頭が上位であるから展開負けとも言えるけども。血統的な負けでは・・・ない?

共同通信杯に戻す。

2着はダイレクトキャッチ。スペ×嵐猫、と時代を先取りしすぎてよく分からない血統だ。

母親のレッドキャットの産駒には他にステラロッサなんかがいる。

引退レースではアンコイルドの2着だったのだなぁ。

2013年にはディープ産駒を産んでいるから少し期待できるかも。

ともかく。牡馬のスペ産駒は鈍いパワータイプに向く。

シンプルなスピードが足りないことが多くなるためにあまり大成しない。

スペ産駒は牝馬シーザリオなんかが代表となる。

そのシーザリオから産まれたのがエピファネイアであるから・・・面白い。

3着にはフライングアップル

蛇足だがウイニングポスト7で初めて重賞を勝ってくれた自家生産馬がレジェンドアップルという馬だった。

ラーイ×ファイアメイカーという分からない配合だ。

だがラーイの血統は名種牡馬の集合体とも言える。

ブラッシンググルーム×ヘイロー×ハーベンジャー。

ファイアメイカーという血統も見てみれば面白いしね。

ノーザンダンサーにネイティブダンサー分をひたすらに積み込むような血統。

母母父にアリダーがいるからレイズアネイティブを更に補充している

ははぁ、ラーイの母ってのは名繁殖なのね。

半兄にグランド・オペラ、半弟にシングスピール

半妹の子にダノンシャンティがいるし、別の半妹の子にはハルーワソングがいる。

ハルーワソングの娘とディープの子ってのがヴィルシーナで、ハルーワソング自身の子にフレールジャックマーティンボロがいる。

この牝系強いなぁ。

ラーイの母ってのがグロリアスソング。その母がバラード。

バラードの娘・・・グロリアスソングの全妹にエンジェリックソング。この馬は大した馬は排出しなかった。

唯一の重賞馬がレディバラード。はい。まさしくダノンバラードの母であります。

グロリアスソングの全妹にエンジェリックソング。

他に兄妹はいるのか、と思えば・・・いるわけです。全弟にデビルズバッグが。

デビルズバッグは日本で大きな功績は残していない。

いないが・・・一粒だけ、強烈な一粒を輩出した。それがタイキシャトル

唯一無二のベストマイラー種牡馬成績もサクラバクシンオーに匹敵する。

・・・あぁ。

満足してしまった。どうせ月曜開催だからもうちょいのんびりできるだろう。

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