砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

有馬記念雑記2

前回はハーツとステゴに夢中になってしまった。


信じらんないよねぇ。Hormbeamのニアリー探しの間に年越しですわ。

2年だか3年前の「ガキ使見てたら年を越してた事件」くらいの衝撃。

とりあえずハーツクライの切れ方ってのはルーラーシップ的なんですよねぇ。

だから追い込んでも秋天だろうがJCだろうが有馬だろうが届かないというわけで、

きちんと先行するならきちんと強い競馬で勝ちきれる。そういう切れ方。

そういう切れ方がなかなかどうして届いてしまう・・・というのが有馬記念で、

ハーツの母系からパワーとかスタミナをきちんと供給されるからほとんどが中距離的になる。

お、シャーペンアップ持ちも多いなぁ。オーウェンテューダーを引くのがいいのかな。

プロミスドランドをクロスさせるのはウインバリアシオンの他にコウエイオトメですな。

ハーツクライの中でもこのクロスを持つ馬に関しては中距離的な差し馬としてモチジュン先生はジャスタウェイほどは口うるさくはないですな。

ステゴもハーツもサンデーサイレンス直系として騎手は乗るんですよね。

結果が出なけりゃ前に出して行くんだけど結果が出る限りは差しに回し続けてしまう。

その差しが届くのは中山くらいです。コウエイオトメは切れすぎるから外回りだけですが。

だからG1での差しが届かない。届くのは春天と有馬だけです。

あとは3歳には厳しい東京2400mのダービーとオークスかねぇ・・・。

なぜそうなるか、というとジャスタウェイが顕著な例ですな。

トモに筋肉がつかなくてゲートで出ないことが原因と言えるでしょう。

3歳までに馬群で折り合いをつける競馬を身につけられないから古馬になっても騎手が思い切って出しきれない。

そしてなまじルーラーシップ的な切れがあって届かせられなくはないから拍車がかかる。

届くのは阪神外回りとか中山の特定の時期とか、馬に適した距離でのハイペース展開だけですが。

有馬記念を勝ち負けする、というのはやっぱりこういう馬であるのですな。

アドマイヤモナークトニービンサドラーズウェルズを持っている馬だし。

この類の切れ味が複穴を呼ぶのは間違いないと。

単穴をぶちかますには良血統良配合の名馬という条件がある。

しかも穴であるから晩成型の上がり馬を持ってくるしかない。まず不可能でしょう。

有馬記念の良い所って実績馬しか来ないことですよ。過去の勝ち馬を見ても名馬しかいない。

もちろん名馬がたくさん集まるから1番人気が絶対に勝つわけじゃないけど

一番の大穴にしてもマツリダゴッホでしょ。

産駒からG1競争の2着馬が出ているし配合的にも実績的にも名馬ですわ。

・・・現代でもダイユウサクって起こりえるんでしょうかねぇ。ついつい見なかったことにしちゃう。

単勝オッズ2桁にしたってグラスワンダーとかマヤノトップガンとかハーツクライとかだし。

こうして見てみると今年の様なパターンってないんだなぁ。

色んな方向のスペシャリストが集まったけど誰もが中山2500mなんか得意としない、という(笑)。

だからこそ例年をはるかに超えて面白いレースでしたねぇ。

一流馬達がわざわざ二流に成り下がって年末を沸かしてくれた・・・。嬉しい事です。

それ以外のパターンってほとんどが「新進気鋭の3歳馬VS充実の実績古馬」だもんな。

馬場もそうだけども・・・違うベクトルの楽しさが今年の有馬にはあったのだ。

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