砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

2024年大阪杯予想

ドバイはめちゃくちゃ楽しみですが、シフト制で働く私に日曜はないので。

 

大阪杯をざっくりやっていきますが、まぁ、嵐猫やDeputy Ministerが強いレースですよね。それで父がディープやハーツでOKです。

これは「父のFair Trial的なものを、母が北米的なもので無視している」という形。まぁ、北米の回転力にディープやハーツをぶつけるのは昔からの王道路線ですし、ディープが強いのは北米の上澄みを捧げられ続けた男だから。

ディープが強いのは半分。もう半分は北米の上澄みというべき、名繁殖や好繁殖の存在があります。勝ち馬の配合が良いとかより以前に、母親の配合がいいんですよね。だから素晴らしい母ちゃんの仔を買いましょう。

 

◎ハーパー

◯ベラジオペラ

△ソールオリエンス

 

◎ハーパーはPOG馬のダノンウィルヘルムを掘ってから、相当イメージが変わった馬です。

ダノンウィルヘルム (Danon Wilhelm) | 競走馬データ - netkeiba

この母の父であるCity Zipは「非Prince Rose」という観点で素晴らしいと私は言うわけですが、それって半弟であるGhostzapperにも似たことが言えるんですよね。そして、母の父にGhstzapperを持つと言えばドレフォン。ドレフォンはHabitat以外の経由からPrince Roseを引かないという、割とへんてこな配合馬であったのです。

そしてドレフォンが「4分の3Princequillo・4分の1Alydar」です。ちなみにジオグリフがその流れを踏襲して「4分の3Princequillo・4分の1ナスカ」ですから、ハーパーに近い「スタミナ&機敏」な部分はあります。

 

ハーパーは父ハーツクライがサンデー直仔種牡馬ですから、Prince Roseの観点から話すことはありません。最重要とするのは、そこら辺のあれこれを全部一足飛びに交わして「4分の1Secretariat3×4」という世界観をぶちこんだこと、それを緊張と緩和のリズムに乗せてセレスタを好繁殖の位置へ押し上げたこと、ですね。

ただ、まぁ、決めすぎて配合の柔軟性に欠ける部分はあります。A.P. Indyにそういった劇薬じみた部分があるのは当然で、それをどう捌くのかが配合における興味。ディープよりハーツの方が得手であった・・・というべき箇所ですね。

ただ、Pulpitのラインは別ですよ。Nijinskyによる素晴らしき始末を経たA.P. Indyはただただ素晴らしいだけなのですから。ドバイマジェスティやタピッツフライ、あれはもう話が別!

ハーツはダノンベルーガにカレンミロティック、そしてハーパーですね。彼ら彼女のA.P. Indyを見てください。ドバイマジェスティやタピッツフライのそれに比べて、あまりにもありのまま。どうなってんだ。

A.P. Indyを妙薬とすることなく、劇薬のままに繁殖の質を高めるへ至ったのです。それもそれで良いし、大好きだけれど、馬券には優しくないんだ・・・。

 

それをいささか救うのがCity Zipの父であるCarson Cityです。この娘であるSerataが非Prince Roseですから、劇薬のままあり続けるA.P. Indyのヤバさを踏襲することに成功しています。配合において一番駄目なのは平凡へ只々進むことですから、ヤバいものはヤバいままにしないといけない。

小林製薬関連のニュースに配慮して言葉を選んでいますが、選ばずに言えば、毒は毒のままであるべきなのだと。いずれタピッツフライやドバイマジェスティのような気持ちいい薬になってくれるから、変に毒性を失うことこそ恐れるべきなのだと。それが配合なのだと、そう言いたいのです。

セレスタは毒の美しさを保った、すごく良い配合です。その娘のハーパーだってG1で本命を打ちたくなる様な配合なのです。

 

◯ベラジオオペラは、同世代の皐月賞馬とダービー馬を上回るならここでしょう。

ダービー馬タスティエーラは宝塚記念向きの表現で、ここは痛恨の内枠。最初から最後までずっと苦しい思いをすることは予想されるし、4角で外に出せていなかったら手も足も出ません。きちんと競馬の形にするので手一杯では。

皐月賞馬ソールオリエンスはキタサンブラック産駒の王道を進む配合で、Fair Trial的俊敏が強い配合。ここで本命を打ってなんぼという配合ですが、ここを勝ちきれるだけの道のりを歩んできたのかどうか。集大成を見せられるのは秋だと思います。

皐月賞10着でダービー4着のベラジオオペラはアイドリームドアドリームの一族で、母・祖母・曾祖母にエアの冠名がつけられた血統。ロードカナロア×ハービンジャー×サンデーサイレンスですね。私はキンカメとハービンの組み合わせを信じています。(決意表明)

 

今回のベラジオオペラにおいては「CrepelloとSpecialとFlower Bowl」のトライアングルを確認するという意味合いが強いっすね。もちろん4分の4Ribot×Tudor Minstrelの実績馬がここをどう攻略するのかも興味深いです。

大阪杯を戦うにはハーパーもベラジオオペラも少しスタミナっぽいんですが、まぁ、キズナもそういうスタミナっぽさがありましたしね。◎も◯も春天へ行っても不思議のない表現です。

エアスピネルとディーマジェスティに共通する何かを感じられる配合。結果として中距離専念となりましたが、ここで一発かますなら良い臨戦だったのではないかと思います。◎も考えましたが、ここはセレスタの娘を上に。

 

ソールオリエンスは上で書いた様に、ホントは印を打たなくていいと思っていますが・・・。

ただただシュガーハート(キタサンブラックの母)を信じたい気持ちがあります。スキアの仔として考えるならば、ここはないでしょう。期待に応えることに終止した3歳でした。上積みはなかったと思います。

しかしシュガーハートを4分の1で抱くのであれば、その逆境を跳ね返すものがあっても良いんじゃないかと思うのです。兄ヴァンドギャルドも海外の平坦で光り輝いて見せたのだから、父母間Princely Gift6×7の弟だって(ほぼ)平坦で復活してもいいんじゃないか。サクラバクシンオーの素晴らしき娘の遺伝を信じようじゃないか。

ハーパーもいい。ベラジオオペラもいい。ソールオリエンスもいい。それで平和だ。

 

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