砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

レッドデイヴィスの罠 宝塚記念回顧

内が伸びるんだもんなぁ・・・。


いわゆる「内から乾いた馬場」だからゴールドシップ横ノリは外に取り付く愚策をよしとしなかった・・・ということなのだろう。ラブリーデイが残った事や内からショウナンパンドラが伸びたことからもそれは伺える。

それでも驚異的なのはデニムアンドルビーで、流石の末脚で一気に差してきた。33秒から35秒の上がり3Fをこなし続ける女。そうでなければあの末脚は使えない。あの持続切れこそがデニムアンドルビーなのだ、と。

それにしても・・・和田竜の位置取りが後ろになるとは想定外だ。ラブリーデイの勝ち方は京都記念と同じ形で、団子状態になった後ろは経済コース内においては動けないままに打つ手なし。内が伸びる馬場だから外へ出しても届くわけがない。展開は完璧な後方殺し状態。松若&川田の術中に皆がハマった瞬間。

1000mが62.5で勝ちタイムが134.4。71.9で1200mを踏破しているという計算になる。前1000mのアベレージが12.5秒で、後1200mのアベレージが12.0秒弱。後傾ペースであることは明白・・・。

番手に構えた馬が悪すぎた。ラブリーデイ川田がハイペースを望むわけがない。そしてトーセンスターダム武豊だ。武豊としては前で差し競馬をするくらいの気持ちで出していった・・・というよりも好位を取りに行ったら周りに馬がいないぞ、という形。どうせ外から来るだろうからペースはジワリと構えておけばよい、みたいな。

そして絶不調オーシャンブルーも加わっている。これもまた前を刺激するほどの状態ではないから折り合いさえつくならなんでもいい。それに松山弘平と言えば伝説の桜花賞を演出した名二番手だろう。そしてネオブラックダイヤ。これも前目で競馬してスローならなんの文句もないタイプ。

そして横ノリ必殺馬なり追走だからね。4角時点でのゴールドシップを見てください。穏やかな顔をしているでしょう。この馬場状態じゃ俺は勝てんよ、やめよやめよ。という声が聞こえる。

まぁ、馬場状態といい展開といいAJCCそっくりだものな。クリールカイザーがいたならばすぐさまこの展開にはめ込んで「クリールカイザーで決まり。はいはい、決まりだから文句言わないでねぇー。クリールカイザーを買わない奴は馬鹿かアホかノータリンだからー」みたいな予想を繰り返していただろう。母父サッカーボーイだし。

とりあえう予想の根っこは間違えてなかったから問題はない。そこからの応用でゴルシを消しきれなかった俺のミスよ。・・・それならそれでデニムアンドルビーも消していただろうがねぇ。

いいんだ。最もデニムアンドルビーに悩んでいたのだから。それが走るならそれに越したことはない。

[fin]