砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

レッドアリオンの取捨 中京記念予想

こいつスピードが素晴らしすぎるのよなぁ。


一瞬スパッと切れることに関してはディープ産駒よりも上だと思う。けれどそれとかかりグセが相まって難しい馬らしい。

なんたって高速決着のマイルCSでさえ前へ前へ進もうとかかり気味になるくらいで、序盤は軽くだして抑えたというのに前2F目では飛ばしに飛ばしたホウライアキコの10.4秒という馬鹿げたラップに付き合う様に中団を進出していった。このラップが本当だとすればレッドアリオンもまた前2F目は10秒半ばでラップしているだろう。千八馬がこんな速いペースで行けば終いが持たないのも当然だろう。

それもまた勉強代で、今年のマイラーズカップではその瞬発力を遺憾なく発揮した形。2番手3番手からスローに受け、ジワッとペースが速くなっていく中をジワッと受けて、そのまま流れ込んで上がり32.9秒。最速はディアデラマドレの31.9秒だから芝がめちゃくちゃ速いということもあるだろうが、11.1-10.8-11.3の流れを番手から差し切ったのは強い。

とまぁ、目に見えて切れっ切れだからどうしたものかなぁ。ダンスインザダークが親父のクラレントの方がジリっぽく切れる。親父のアグネスタキオンはスタミナ色の強い繁殖を相手に中距離馬を出している馬で、そうやって産まれた馬たちはいずれもスパッと切れる馬であった。小回りをスパッとまくったり東京でズバッと撫で切ったりと。

ダンスインザダークを相手にクラレントのような快速ジリ馬を出す母親とアグネスタキオンとの間に産まれたレッドアリオン。マイルの高速戦でもかかるスピード馬に出るのは順当で・・・この上にジリジリと詰める様な脚を持つとは思わんわなぁ。

ただ中京マイルがドスローにならないという保証もないので、安易な消しは行けませんな。もし不可思議な内伸び馬場だったりすれば外を通ることを渋る可能性もあるし、あるいはそういった馬を無視して突き放しにかからず3F競馬にまで我慢することもあるだろう。中京は得手ではないにしてもスローから弾けるならば間違いなく一流。カレブラペースで秋天を好位で受けさせればイスラボニータくらいには弾ける馬だ。

もし中京記念を勝てるくらいのパフォーマンスがあればもう・・・スピルバーグくらいは走ることの証明にはなるから、あとは折りあえりゃ秋天は勝ち負けだよね。もう「マイラーズカップの仕掛けは遅すぎだったんだな!まったく川須はダメなジョッキーだぜ!」と馬鹿笑い出来るくらいに。

でもそれはジャスタウェイ的な要素も伺えるわけであるから、さすがに買いかぶりすぎ。安田記念クラレントに噛み付くくらいじゃなきゃ整合性がとれないし・・・アグネスタキオンの5歳馬にさらなる本格化を期待するのも違うかね。

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