砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

Ribot雑感3

キンシャサノキセキの配合を見ているとRibotの回転力の在り処が少しつかめた。というのもキンシャサノキセキ自体はそこまで短距離短距離した配合馬ではなく、モチジュン先生も「いろんなタイプを出す種牡馬」と評価しておられる。それはRibotを代表したスタミナっぽい血統の間隙を突いて短距離を表現した馬であるからで、表面だけなぞってみると「まぁフジキセキだからね」と落ち着く。

しかしこれがまた緻密にRock SandとSundridgeを組み合わせて欧米の短距離力を増幅した配合で、これをオーストラリアから引っ張ってきた吉田さんは化け物すぎる。

Rock Sandと言えばWar Relicで、これが米血統の強烈なパワーを表現する現代の「米血」。そしてSundridgeと言えばMumtaz Mahalの母父で、短距離と良く結びついて最終的にはBuchanなんかのイケイケ短距離血統へ変貌した血統なのだわ。

Ribotの母Romanellaはフェデリコ・テシオの生産した2歳女王。これがBuchanを介するSunstar4*4かつRock SandとPhalarisを介したSainfoin5*5。Sundridgeの母SierraはSainfoinの全妹なのでSainfoin=Sierra5*5*6*6となる。

SundridgeはHamptonやCyllene、Spearmintに並んで非St. Simon対策の筆頭格なので欧州の血統には大抵組み込まれている。そしてSainfoin-Rock SandもまたMan o' Warを経由してアメリカ競馬に深く浸透している。

Ribotもまた短距離の回転力を使って走っていたわけだ。

[fin]