砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

エイシンヒカリについて

エイシンヒカリについて。

まずディープインパクト産駒がロイヤルアスコットの大レースで一番人気を得るということがすんごいことで、何がすんごいかって言ったら・・・ブックメーカーは何を見てるのかと思っちゃう。斜に構える俺はそう思ってしまう。

だってアスコットってハービンジャーとかがドンドコドンドコと踏破するイメージでしょ?彼らに比べたらエイシンヒカリなんて新馬みたいなもんだろう。ディープインパクト産駒の薄い体でアスコットのG1を一番人気で臨むなんて冗談でしょ。

ディープ産駒がジャパンカップで最強を誇るように、あっちのレースはあっちの血統が強いんだよ。そうでなかったらハービンジャーが日本でG1馬を出さない理由が分からんだろう。特にイギリスなんてのは日本なみにグラパゴスなんだから・・・。

まだ凱旋門賞アーリントンミリオンBCターフへ向かう方が現実味がある。あのアホなアスコットやエプソムダウンズを主戦場とする偏向した素質馬を相手とするなんて気でも狂ったのかと思う。日本が「スタミナ血統」とするサラブレッドたちを育てた恐ろしい競馬場なのだ。

ただ勝つ可能性が全く無いのかと言うと微妙である。

エイシン自体がスタミナを重視したオーナーブリーダーであるからな。エイシンを冠するディープ✕嵐猫ってのはよーくよく考えて見ればえげつない配合と言えるのよ。スタミナとスピードが高度に噛み合った配合・・・と。

Lady RebeccaSecretariatとKey to the Mintを重ねたのだからPrincequilloのスタミナを豊富に備えているはずだ。もうちっと言えば・・・サザンヘイローと同じ牝系だからマカヒキサトノダイヤモンドと同じような仕組みを持っているのよね。

そのあたりの仕組みを言えば、ガリレオの母父Miswakiもまた同じ牝系なわけだから、「イギリス血統がー、アイルランド血統がー」と五月蝿く出来る筋合いも失ってしまう。それでもサドラーズウェルズという化物重厚血統を直系に持つという意味は重いよな。

それでも、「それでも」という言葉を重ねさせて貰えばさ。ジャイアンツコーズウェイもアスコット2000mを勝つことは出来なかったわけよな。嵐猫の血を持つ馬がアスコット2000mを勝てるものかな。

これは「母父バクシンオーが菊花賞春天を勝っちゃうってどういうこと?」ってのと同じことだと思える。イギリスの血統ファンが「母父Storm Catがプリンスオブウェールズ勝っちゃったぞ!?」と驚きかねない。

キタサンブラックに関しては説明がつく。バリバリの結果論だけれど無理な説明はしていないと思う。けれどエイシンヒカリがアスコット2000mを勝ってしまったら今までの血統論では説明できる範囲を超えてしまうよ。つまりそれはディープやオルフェと肩を並べる「『なのに』の名馬」であることの証明にほかならない。(モチジュン先生用語)

ディープ✕嵐猫の俊敏性を引き継いだ馬「なのに」、Lady RebeccaSecretariat✕Key to the Mintのスタミナを非常に高いレベルで受け継いでいる・・・という理論な。スローで逃げても勝ち負けまで持っていけはしないはずだ。幸四郎ディサイファでやったようなラップならば話は違ってくるとは思うが。

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