砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ハービンジャー産駒を考える その4

「モズカッチャン?フローラSの穴勝ちなんて大したもんじゃない」

そう強く思っていたのだけれども、実際に配合を見てみると感動してしまったよね。ミッキーロケットと同程度には好配合であって、和田竜を乗せた判断は正しいと思う。

ハービンジャーハイハットAureoleのニアリークロスを持つから、これをどう処理するのかも大事なこと。モズカッチャンはGrausarkやMiss Carmieなどを母から持っているが、Donatelloは持っていない。Donatelloを持ってはいないが、Mr. Prospectorを持っている。

NashuaとDonatelloとFlower Bowlの関係についてはNashuaの解明だがそんな記事で書いた。その理屈から言うとハイハットAureoleハービンジャーに対してMr. Prospecotorクロスのサイトディーラーを配し、またHis Majesty=Graustarkを父母間でクロスさせた。その意義は大きい。

また牝馬の身でそれを証明したのも大きなことで、この全弟には大きな期待をかけたい。

そしてもう一つ。これ、Mr. Prospector・・・というかRaise a Nativeを尊重しているからLyphardクロスじゃ一味足りなくなるんだよね。日本の芝における数少ない例外であり、これはDanzigクロスでなければならなかった。Chief's Crownがダンシングブレーヴであったらこんなには走らなかったはずだ。

早速言葉を翻すが、その分だけ男馬は難しいところはあるかもしれない。パワー&スタミナが強い靭やかさであるから牝馬の方が表現しやすい。またインブリードを伴わない父のスタミナを表現するには牝馬の方が適切である。

ともあれモズカッチャンから少し牡馬的に組み上げる方法は考えられるし、これは大きな成功例だろう。ソウルスターリングがいなければ、あるいはフローレスマジックが差しに構えていたら、この馬こそがハービンジャー産駒初めてのG1馬に輝いていたに違いないのである。

というか、ディープインパクトがいなければ皐月賞オークスハービンジャー祭りだった!

[fin]