ダービー馬の延長線に
Blue Larkspurによって
過去の勝ち馬、好走馬を見ると
Never BendやHalo、Roberto、
Mr. Prospector、
Buckpasser、
Nijinskyなどを活用した配合が目立つ。こういった血統を利用した場合には靭やかでジリ脚な馬になりやすい。
Blue Larkspurに対するアウトブリード
この場合に重要なのは
Danzigや
ノーザンテースト、Nureyevなど「
Northern Dancer+Lady
Angelaニアリー」の血統によってBlue Larkspurをアウトすることだ。
Northern Dancerはクロスの対象となりやすい血統であるからこれらを基軸とした表現も重視したい。
ダービー馬の配合パターン
ダービー馬が本レースを制した例はない。これはダービー馬とは基本として中距離馬が勝つレースとなっているからだ。
ディープインパクトが好例であるが、強い英愛血脈を背景とした北米の早くて速い血統をサンデーへ絡ませることでダービー適性を得ている。
TourbillonはDurbarの作用が大きい血統であり、この血を父とする名繁殖Flambetteと細やかな関わりを持つ。この類の靭やかさを背景としてパワーをオンにする配合が一時期の北米では多く見られた。My BabuやKlaironなどはTurn-toとSweet Lavender(あるいはLavendula)を共通としており、対
サンデーサイレンスにおいて優秀な短距離性能(≒俊敏な切れ)を伝える。
レッドファルクスが短距離の代表例であり、
ディープインパクト産駒においても重要な血統といえる。
Turn-to弄りは凡
Sweet Lavender-Lavendulaのラインを弄るとダービー適性がオンとなる。狙うのは
Hail to Reasonの世代で背景に落とし込まれたMaid of the Mist-Hamoaze。HamoazeはBuchanの母であり、
Hail to Reason×RomanにおいてはGalla Colors≒Romanのニアリークロスが生じる。これを切り口として突進力&スタミナをオンにしたい。
ハーツクライの血統表を見ての通り、大した脈絡もないというのに
トニービンはBlue Larkspurに対して良好な姿勢を見せる。これはBlue Larkspurに対して4分の2同血のニアリーを取るBalladierの作用が大きいようで、
ジャスタウェイなどはBalladier絡みのクロスが実にうるさい。ここへ出走してくる
トニービン持ちは大抵
ハーツクライ産駒なので特筆すべきことでもないが、Balladierを持たないパターンには注意したい。なお、
トニービンにもPluckey Liege×Buchanの血脈があり、上記の突進力&スタミナをオンにしやすい。
突進にはDjeddah
Blue Larkspurと
Raise a Nativeは同族であり、また上記の突進力に
Nashua≒Nantallahが絡むことが多い。これらを上手くコン
トロールする血統にDurban=Heldifann3×2のDjeddahがある。これはLalunを代表としてBlue Larkspurを連れてくることがほとんどで、またFairy Bridhgeを代表として
Hyperion×Son-in-Lawとの絡みも可能。スタミナ的な差し味を表現する代表的な血統である。(
Riverman牝馬も英愛血統を背景に突っ込んでくる)
多くの馬に当てはまる要件ではないが中距離馬が突っ込んでくる場合は
Alydarなどの作用がある。
ゴールドアクターは基本的には中距離馬であり、切れ勝負となったことやこれの助けがあったと見たい。
Mr. Prospectorも好走血統だが、スローできっちりと切れ勝負に持ち込まれるとやや切れ負けしてしまう傾向がある。「
Nasrullah×Count Fleet」は展開に左右されがちだ。
展開を掴み取るイタリアとFlambette
ゴールドアクターと接戦を演じたメイショウカドマツは
ダイワメジャー×
Kris S.×
フォーティナイナー。突進力を絡めたRobertoのスタミナで中長距離をこなす
ダイワメジャーであり、その競馬巧者を支えるのは
ノーザンテースト×
Nashua。
ノーザンテーストは
Hyperionの絡みで頑強へ誘導されがちであるが、本馬の様に英愛が希薄な配合においては靭やかさの方が表現されやすい。それと脈絡する
Nashuaは
Ribotの登坂とスタミナを表現しやすい血統であり、「端整&四肢強靭」の剛直な中長距離馬を輩出しやすい。
Ribotとはまっこと華麗な中長距離馬を輩出する名血である。
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