砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

エイシンフラッシュ産駒の配合について ドイツの変態

「Sardanapale×Ladas」について今まであまり触れていなかったことであるが、この組み合わせとSt. Serfが合わさるとより良いことが分かってきている。何の理由からこれが成功するのかはさっぱり分からないのだが、とりあえずLadasの近くにSt. Serfがあることが多い。

更に言えばSt. Serfの名血には必ずBlandfordが生身のままある事も多い。例えばPrincely Giftなどがそうであるし、Udaipur=Umidwarもそう。

この血の最も大きな経由はフランスのSans Souciで、これが実にさり気ない活躍をする血統であり、スタミナの名血統を掘り下げたときには必ず顔を出す嫌がらせぶり。Blandford×St. Serfには注目したい。

一応、Blair AtholがStocwell産駒なので、Pocahontas(StockwellやRataplan、King Tomの母。Tom RolfeやLady Rebeccaの母とは別。)クロスとしての扱いから考えられはするのだが、そこら辺を含めて色々とこれから考えていく。

究極的にSardanapale×LadasというのはSt. Simon×Hamptonの増幅をしているわけで、この配合で現代に影響を及ぼしやすい名血統を輩出した父祖はFlorizelではなくPersimmonの方だろう。超例外的なのがアドマイヤリードの母系の奥に見られるわけであるが、やはりPrince Roseから派生した数々の名血統は強い。

さてこういった情報を元にエイシンフラッシュ産駒の配合を考える。

エイシンフラッシュと言えばドイツ、というくらいにそれは周知されているものであるが、ドイツのスタミナは積み重ねられたDark Ronald≒Ladasとその増幅によって説明がつく。

であれば必ずPrince Roseとの出会いがあるはずであり、またその経由こそが肝要。KingmamboからPrincequilloを引き、またAllegrettaからはPrince Chavalierを。そしてなんと、ムーンレディは非Prince Roseである。

似た形からはジャングルポケットがあるわけだが、血統の熟成度を思えばシャレにならない話である。どこかしらで取り入れるべき血統であるのに、ムーンレディはそれを受け入れていない。

血統マニアからすれば「ドイツで非Prince Rose馬が世紀末~21世紀最初期に堂々と一線級で戦っていた」という事実がもう鼻血ブーの阿鼻叫喚で、ドイツの変態ぶりはこんな分かりやすいスタミナ血統を取り入れずにセントレジャー勝ち馬を輩出しているところにある。そりゃ牝馬での勝ちは珍しくないけどさぁ・・・。

しかもこれがNasrullahクロスであるのだから再びの鼻血。2000年にNasrullah5×7*7*8のセントレジャー勝ち牝馬がいたんだよ。どこからスタミナ引っ張ってきたの・・・?トニービン的なこともせずに。

ドイツが変態競馬を繰り返しているとは言え、Nasrullahという幹に対して行っていることに大きな違いがあるとは考えづらい。ここに来て「Nasrullahとはなんぞや」ということをエイシンフラッシュは問いかけてくる。

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