砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

Bend Or=タドカスターから見るSardanapale

今まで血統論を深めて来た中で実感してきたことに「SardanapaleとLadasがニックスなのは間違いないけれど、Sardanapaleの重要さは薄れている。」というものがあり、あまり熱心にSardanapaleを探ることはなくなってきていた。それでもその父Prestigeの配合に謎が残ったため軽視することはなかったが。

今回の個人的なBend Or騒動によってその切り口も見つけられた。Scottish Chief≒Thormanby×Bend Or(タドカスターとして)である。これによってMr. ProspectorとRungh'n Tumbleの出会いは必然であったと言えるのである。スタミナとしてのIn Realityを見るにも良い材料であり、これからどんどん深めていくべき視点であろう。

このBend Or(タドカスター)問題を血統論から見ると、案外面白い。

Bend Orとして配合されたためにThormanby弄りを主軸として配合されたのだが、実際にタドカスター自身はそれを持たない。だがタドカスターはそれを異系とした配合で成功したのである。

Prestigeの2代母Oroyaの配合が「Bend Or×Hermit×Thormanby×Birdcaher」である。血統の上ではThormanby3×3とBirdchacher5×4が発生するが、Bend Or=タドカスターとして見ればNewminster3×3とBirdchacher5×4である。

血統表の上では緊張しているThormanbyであるから次代で更なる緊張を得ることは少ない。Newminsterのクロスが入ることはあっただろうが、それは現代に伝わっている様子がない。残っているのは大抵Stockwell的な緊張を施した枝葉である。

更なる次代において成功したのはScottish Chiefを伴ったThormanbyクロスであった。Bend Or=タドカスターにおいては長く放置されたThormanbyが父のニアリークロスによって起こされた形となる。PrestigeはBend OrをBend Orとして見た場合はそこまでの配合ではないが、Bend Orをタドカスターとして見た場合は華麗なる緊張と緩和が見られる。

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