謎の勢力もね。毎年同じ様なメンツだから。不思議な力が働いているのではないかと勘ぐりたくもなる。去年や一昨年も書いた気がするけれど、和田竜や秋山はそれで桜花賞を勝ち負けしたことがあるのかと。勝ったことも惜しかったこともないでしょ?
しかし彼らがいないとレッツゴードンキしちゃうので、桜花賞専門のラビットと思えば怒りも薄まる。なんでこのレベルの騎手が桜花賞では不思議な立場に収まってしまうのだろう?特に和田竜は阪神外を差せる騎手だ。(それこそラビットランとか)
ラッキーライラック
鞍上が良い騎乗をしただけに惜しさが目立つ。バッシュは目一杯踏み込んで番手を取ってみせたけれども、先行争いが激化した分だけ脚は削られて、後のペースダウンへつながってしまった。ビュッと出して、グッと抑えて、ビュッと加速・・・というラップで押しきれないのが外マイルだ。当然と言えば当然であるが、そっと出して、スルスルッと追走して、スパッと切れた馬の方がストライドロスがない。
ビュッグッビュッでストライドロスのないタイプ、機動力型の馬もいる。しかしそれは阪神外マイルじゃ切れ負けするのよねぇ。
いずれにしてもラッキーライラックは強い内容の2着だった。リリーノーブルに交わされてもおかしくはない。
昨年の安田記念に見られたロゴタイプのパフォーマンスに近い。逆を言えば、本格化とともにややズブさを見せた7歳牡馬が発揮するようなパフォーマンスであって、Northern Dancer過多の配合に見られる早熟的な表現かと思う。
リスグラシューの様な表現・・・とも言えるか。Northern Dancerの本数が多い「4分の1非Northern Dancer」は、LyphardやノーザンテーストなどのBlue Lakrspurを好まない枝葉に頼るところが大きい。
それだけにリリサイドの2016は興味深い配合だ。「4分の1NDアウト」はなくとも満遍なくBlue Larkspurをアウトにしている。ゴールデンサッシュ・エレクトロアート・Bering・Lymaraの4血統が非Blue Lakrspurを担当しており、8分の4非Blue Larkspurという緻密な配合形だ。「4分の4Northern Dancer」のオルフェ産駒が成功するとすればこういった形かと思う。
リリーノーブル
普通に走って普通に差してきた普通の3着。しかし後続を突き放したことで力関係を明白とした内容だ。「上には上がいるけれども、下には落ちないぞ。」という。ワンアンドオンリーの神戸新聞杯みたいな伸び方をしたが、相手のレベルが高すぎた。前にはエピファネイアがいて、後ろにはサトノダイヤモンドが・・・。
けれど配合の巧みさではリリーノーブルが抜けているし、伸びしろもリリーノーブルが上。完成の域に入った神戸新聞杯での内容ならば厳しい。だが桜花賞の段階ならばいくらでもやりようがある。
むしろアーモンドアイとラッキーライラックの完成度が高すぎるのだ。マイル適性では半年くらい先を行っている。
アーモンドアイ
「4分の1Secretariat=Syrian Sea」の表現が勝っているはずだから、外から差しても尻すぼみになるはず・・・という考えが裏切られた結果。まさか競馬ぶりがBuckpasser×Princequilloであったとは思わない。あの切れ味はマルゼンスキーやFrankel、サイレンススズカと似たものだ。
少なくともサトノダイヤモンドとは同格であって、G1を二つ三つ勝っても驚けないし、牝馬三冠を取っても、そりゃ驚けない。だが今年の3歳牝馬はだいぶレベルが高くあって、ディーマジェスティ・マカヒキ・リアルスティール・キセキ・レイデオロくらいの馬はいるだろう。
ジェンティルドンナに対するヴィルシーナが2頭いるのは間違いない。今年の牝馬三冠からは目が離せないね。(桜花賞から目を逸らしていた気もするが)
ただ、オークスで2着だった場合は毎日王冠→秋天のローテもありえそう。それはそれで見てみたいレースだなぁ。
また配合からしても差し馬ではない。オークスでは差し競馬だろうが、毎日王冠と秋天ならば好位から展開したいところだろう。
好位競馬・・・微妙かも。となると牝馬三冠も怪しいかな?
Buckpasser×Princequilloの表現する天才的速さは馬群と相性が悪い。差し脚が優れているとかではなくて、抜群の速さが持ち味だろうし。
またダノンプレミアムにも見られる様にTom Fool的な自在性があって、秀才の際にある表現とも思う。最強の天才3頭に比べると気性が大人だ。
こういうのが「Bold Ruler×Princequillo」の上級表現なのかなぁ。5代内で「4分の3Buckpasser、4分の1Secretariat=Syrian Sea」をやれるわけでもなし、ロードカナロア黄金配合についてはまだまだ奥がありそうだ。
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