砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

凱旋門賞展望

エネイブルが実績上位で復活気配。久々の前走も良い内容だったとの噂。

ただシャンティイではなくロンシャンなので。

シャンティイ凱旋門賞はSadler's Wells×Robertoの好位牝馬が2連覇に終わった。この舞台の適性は多分に英愛的であって、京都と中山くらいに違うものだろう。だが英愛馬の強さはロンシャン開催でも一定の格にあるので、安易な結果とはなりづらいか。

愛オークス馬のスノーフェアリーとてエリ女を2連覇しているわけでね。それも直線でまとめて交わしてしまう様な内容であって、英愛馬の切れ味はなめられない。このスノーフェアリーもSadler's Wells×Roberto。

またエネイブルの配合と表現は面白い。Sadler's Wells3×2だからゴリゴリしそうに思えるが、実際は母母のMill Reef×Habitatを思わせる前駆の伸びを見せる。Galileoってのも本当に素晴らしいSadler's Wellsの後継で、父父の位置からこれほどMiswaki的軟さを表現出来るらしい。

Nasrullah≒Royal Chager×Princequillo」らしい伸びであるけれど、Miswakiの「Nasrullah×Princequillo×Buckpasser」の影響も強いのよね。ダートを走ると顕著に出る。

濃いクロスだからこそ、その近辺の脈絡がよく表現される。サドラーの距離適性でMiswakiな切れ味・・・もう最強じゃん。

あー、後傾ペースのMiswakiってあんまり怖くないのかな。日本で最も有名なMiswakiったらサイレンススズカだが、これもやっぱり前傾ペースの魔王だった。ミッキーロケットとか、タイキフォーチュンとか、やっぱり前傾ペース。

昨年はアーバンシーで4位まで独占していた。けれど人気のGalileoだったウィンターは大負けしているから、ここに何らかのヒントはありそうだなぁ。ヒントもなにも、2000m未満の馬だし、母父Choisirだから、そりゃそうよ。

うーん、エネイブルを倒すとしたらどんな馬だべね。

人気はみんなMiswakiなんでねぇ・・・シーオブクラスMiswakiクロスか。しかも緊張と緩和での。オークスを2つ勝っている3歳牝馬に対する言葉でもないけれど、これ良い配合ね。表現からはドイツやフランスの香りがすることだろう。

これがエネイブルを倒す・・・となると色々と難しさはあるかな。どちらかと言えば2000mの馬であるし、凱旋門賞を制するには溜めの要素が強い配合をしている。溜めに溜めてから届かせられるほどクラシックディスタンスに長じた配合でもない。

ヴァルトガイストはこれすんげぇ配合。これが素晴らしいドイツ。

個人的には・・・Tudor Minstrelを入れるってのはベターであってもベストではない選択だと。ドイツにTudor Minstrelを入れると、最終的にはスプリンターを出す道筋しか立たない。それはそれで素晴らしいドイツなのだけれども、あと1世代先の話だろう。

ただ、ドイツとして素晴らしい馬を出したら2400mは長いかもしれない。Galileoの範疇に留まるならばベストディスタンスだろうが、配合からはMark of Esteemの影響が強く見える。

フォワ賞はドスローの京都大賞典みたいなものだろう。これは千八ベストくさいなぁ。

距離適性はそうであっても、本格化の具合が素晴らしいのだわ。来年は最強の中距離馬として出てくるかも。まだまだHyperion的に熟熟していないのでね。

ストラディヴァリウスは名種牡馬と名馬だけを重ねたオーソドックスの配合。

オーソドックスであるのに加えて、Worden≒Le Fabuleux・Free Manの取り回しに素晴らしさがある。実にBlandfordステイヤーだ。

そう。ドイツ牝系でDanzig直系なのだからSea The Starsには特筆すべきHyperionなど不要なのよ。山程のHyperionを既に引いているのだから。

どうか、母親Private Lifeの血統表を掘り掘りしてください。Northern DancerとSpecialからしHyperionを引いていませんよ。フランス人がNorthern Dancerを真面目に使ったらね、こうなるらしいんですわ。

配合の素晴らしさだけはエネイブルを凌ぐ。競争馬としての格すら凌ぐかもしれない。あくまでも個人的見解だけれども。

うん・・・今年の凱旋門賞出走馬では一番好きな配合だなぁ。優れている配合が勝つわけではないし、それを言ったらトレヴやソレミアよりオルフェーヴルの方が配合は上手なわけでね。

馬券を心中させてもいいと思える配合。

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