これだけのメンツが揃ったのですから、ドハマリすればアーモンドアイの打倒は可能・・・?という話な気もします。
強いて言えばの弱点
アーモンドアイが晒した弱点の一つは「追走能力が高すぎること」でしょう。
「競馬史上トップクラスのスピードを誇る中距離馬」ですから、この観点における比較対象はSecretariatとかそういうレベル。「当代一のマイラー」だとかのスピードが相手となっても余裕でしょう。
このスピード能力は追走能力と切って離せないものです。好循環しか産まない最高の要素ですが、あえてこれを悪く考えましょう。
悪循環とまではいかないけれど
例えばスプリンターズSに出走したとして、名スプリンターの後方にアーモンドアイがつけてとして、こうなるときっとアーモンドアイは名スプリンターのペースに従うしかないのだと思います。
「名スプリンターのスピード」と「競馬史上トップクラスのスピード」のバトルがスプリンターズSで勃発します。これはきっと名スプリンターに軍配が上がることでしょう。
アーモンドアイとてスプリンターとガチンコのスピード勝負を展開すると負けるはずです。スプリンターズSを勝ちきれないとは言えませんが、安田記念よりは勝ち目が薄くなるのは間違いなく、例えばハクサンムーンの番手から展開して勝ち切る画は描きづらい。(ストレイトガールがぶった切った年のような逃げ方をするなら別ですが)
壁が福永
アーモンドアイは4枠5番に収まりますが、これは逆を言えば「好位競馬から逃げられない」ということでもあります。ここから後方へ引いてマイペースを維持することは厳しい。
なのでペースの噛み合いそうな壁が欲しいわけですが、これが絶妙。ちょうど良さそうなダノンの2騎は1枠にあって、間にはクルーガーとノームコア。外枠からの進出馬を狙い定めるにしてもスプリント組が多くてギャンブル要素あり。
安田記念におけるスプリンターは折り合いがつかなかったり、直線で落ちてきたり、ともすれば4角でペースが上がらなかったりと、壁に使うには怪しさ満点。
なのでインディチャンプを壁としたいわけですが・・・「福永の人気」を壁にしなきゃならない悲哀っぷりには笑いすらこみ上げます。
ただ、インディチャンプは壁を作るタイプではありません。逃げ想定のスプリント組もゲートの出が悪いわけもなし、各々にロスが生じそうな話でも。
予想印
◎アーモンドアイ
◯グランアレグリア
△インディチャンプ
女キズナ(短距離ver)
グランアレグリアは最終的に1400mベストへ落ち着きがちな短距離ディープ牝馬。奥にひっそりとAureoleを引いており、「Burghclere≒Aureole」で短距離に落ち着くのは納得です。
母母Flying Marlinは「Marlin≒Fortunate Prospect1×2」で、これは「Northern Dancer×My Babu×Sun Again」の組み合わせ。キズナの母キャットクイルもこの組み合わせですから、グランアレグリアが追い込みへ変調したことも、やはり納得です。
そして本格化してから阪神内回りで無双したことも再びの納得で、これは「本格化したキズナが東京を走ったら」のIFと言えるでしょう。
あとがき
アーモンドアイに抗う手とすれば、「セイウンコウセイを壁にしてハイペースに巻き込まれる」という予想ですが、流石にルメールを馬鹿にしすぎだろう、ということで上の予想に落ち着きました。
強い馬を評価するのが大事なことで、あんまり馬券に踊らされてはならないと思います。
一つまみのロマンを交えたのがグランアレグリアでして、彼女がアーモンドアイへ差し込むシーンは是非ともみたい。(差し切るとは言わない)
下手な細工なしで、堂々とそれぞれがベストパフォーマンスを発揮する様な、8着馬からも「あぁ、こういうところが美しい馬なのだ。」と思える様な、そんなレースになるといいですねぇ。
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