ディフェンディングチャンピオンが断然の人気。
グランアレグリアはマイルならペース不問ですから、そりゃ人気にもなります。懸念事項は以下の通り。
- 本格化したS級ガチマイラーは捕まえられない
- ドスローの行った行ったは流石に捉えがたい
ケイデンスコールやラウダシオンがパーフェクトだった場合、これらを後方から捉えるのはかなり難しいでしょう。スローで追い出しが遅れるとインディチャンプが逆転する余地が出来ますね。
ルメールは中距離~中長距離の人で、短距離になると他の騎手と大きな差はありません。むしろトップクラスに劣るくらいでしょう。「この馬は短距離だからルメールに主戦やってほしい!」みたいな例はなかなかありませんね。
秋天でルメールがアーモンドアイに乗りますって言われたら穴党は自死するしかありません。しかし短距離だと活き活きして良い。かといって、穴党は基本的に馬鹿なので短距離でこそルメールを買って死に至ります。
では基本的に馬鹿な穴党はどうしたらいいのでしょうか、どうしましょうか。
◎グランアレグリア
◯インディチャンプ
△ラウダシオン
昨年と同形質のレースとなるならば結果も大きく変わらないかと思います。
大いに悩みましたのはラウダシオン。牝系は遠く遡ればBold Rulerと同じで、確かに、そう言われてみれば、Raja Babaのイメージに沿うディープインパクトの直孫と言えるでしょう。
ケイデンスコールとラウダシオンに共通するのはBold Rulerを持つ8分の1サンデーであることです。ハイラップでグランアレグリアを相手に押し切るならば8分の1サンデーがベストでしょう。
この2頭のいずれかが4分の1サンデーのディフェンディングチャンピオンを倒すってのは納得のシナリオですが・・・果たしてその機会が訪れるのは今でありましょうか、あるいは、そもそも訪れるのでしょうか。
サンデーサイレンスはTom Foolと交わりながらモーリスなどを出し、サンデーのインクロスにおいても暗躍するのはTom Foolです。血統の脈絡からしても自然な成り行きでしょう。
Bold Rulerもサンデーサイレンスと多くの交わりを得ましたが・・・アグネスタキオンやマンハッタンカフェなどのトップサイアーをして、芝短距離の大物は出せておりません。究極的に、サンデーとBold Rulerの組み合わせはパワーとスタミナなのでしょう。アイドリームドアドリームもそういう感じですね。
安田記念はやはり瞬発力勝負の傾向がありますし、今年は短距離志向の逃げ馬がいません。瞬発力ならば4分の1サンデーの決め手がまだまだ優位です。
グランアレグリアとインディチャンプの差は大きく縮まるかと思います。接戦と予想。
大阪杯から春を開始し、2戦目はスローのヴィクトリアマイル。更に枠は内。広い進路を前に求めるのはグランアレグリアの臨戦からは難しいはずで、そこまで器用な馬でもないでしょう。
インディチャンプは昨年末に1400mを走り、高松宮記念にまで出走しました。馬の魅力をしっかり吐き出した内容で、展開次第ではタイトルに手が届いたかもしれません。
しかし勝ちきれなかったのも事実で、ステイゴールド×トキオリアリティーとて6歳時に大きな上積みはなかった様子。かといってピークから落ちてもいなかった様子ですから、まだ今季は一線級です。
短距離路線から駒を進めて前に陣取るインディチャンプ、中距離路線への挑戦を行って後方から差し込むグランアレグリア、この対決は東京である分だけグランアレグリアに軍配が上がる様な。中京だったらインディチャンプと読みますな。
ラウダシオンについてもうちょっと言及しますと、彼はパイロの近親なだけありまして、ちょいとワンペースなタイプ。1400mでの押し切りはイメージ通りと言えます。
ワンペースは実直な気性とニアリーで、ミルコで操縦が効いてしまう点に疑問が残りますね。もう少し折り合いに苦労する場面があって良いかと。
これはなんというか、それこそアイドリームドアドリームの一族に感ずるところです。こういうタイプがG1を勝つならば実直であることが一番で、NHKマイルCは我慢強さで勝ち取ったタイトルだと思います。
古馬となると精神的な成長があるし、人間の側も「手の内に入れる」ということがあります。よほどの過酷さが生じれば別でしょうが、今回はそういうレースにはならないかな?
ホームストレートで強烈な向かい風が吹いているとか、馬場がどろんこであるとか、そういうのですよね。未成熟な時期にしっかり競馬にのめり込めるという頭の構造は、平等な逆境の中でこそ光ると思います。
グランプリボスがジャスタウェイと叩き合いにまで持ち込めたのは、その優秀に依るのではないかと。
コンディション良好な安田記念で3着まで持ち込めるならば、ラウダシオンにはまだまだG1獲得のチャンスがあるでしょう。
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