砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

春天予想

高速馬場が維持されているのかな。


今年の春天は面白いですよ。

1番アスカクリチャン

前傾ペースからのしぶとい差し脚が魅力の大穴請負人。

七夕賞で大穴をあけて重傷ウィナーに。、今年はトウケイヘイローとともに夏を駆け抜けた。

「もうこいつもいい歳だな」と思っていた矢先のアルゼンチン共和国杯制覇。

その流れで香港遠征までしてしまうのだから不思議な魅力の持ち主。

長距離とはいえ春天は搾り出す展開にはなりづらいので今回はいらないだろう。

この馬を買うのならばウインバリアシオンとセットでどうぞ。こっちが一枚も二枚も上手です。

2番アドマイヤフライト

好位から確かな脚を以って差し切りを狙う堅実な馬。

大崩れはテン乗りの小牧と内田だけ、という嫌な話があるがおそらく無関係だろう。

現在は福永が主戦をつとめていて、今レースも当騎手が騎乗するので不安はない。

だが日経賞の負け方は少し怖いね。ウインバリアシオンと併せて容易く振り切られては・・・。

高速馬場巧者というわけでもないからこの差は決して縮まらない。まず複勝圏は厳しい。

そもそもガッツリ切れる馬ではなく、相対的に何とか差しきるような馬なので今の馬場じゃいらない。

3番サトノノブレス

「サトノノ」の愛称が個人的にブームになっているお気に入りのディープ産駒。

ディープ×トニービンという鈍色の脚が枷になってなかなか勝ちきれずにクラシックロードは菊花賞のみ。

その菊花賞を2着するもやはり勝ちには恵まれない。ようやく3勝目をあげたのは日経新春杯である。

レースになると途方もなくズブイ馬で3歳のころは4角から押しまくる鞍上の姿がよく見られた。

これは一瞬の脚が全くないために早仕掛けでの展開しか望めないためでしょう。

そういうところはディープらしい馬で展開が合いやすい京都を得意としている。

とにかくジリ脚の馬で東京を差しきれる脚ではないのは過去の戦歴が語っています。

「どうにかして4角先頭。どうにかして差しを振り切る」。この「どうにかして」が展開任せなので安定した強さは見込めないでしょうね。

ジリ脚ロンスパ、振り絞る脚色。ディープ産駒というよりもゴルシに近い馬でしょう。

地力を試す地獄展開がこの高速馬場で起こったならば、とちょいと期待はしたいです。

そうなったらどうあがいても絶望。絶望のウインバリアシオンが飄々と抜け出てくるのは間違いがないのですが。

4番サイレントメロディ

「逃げたらあるいは」という馬。イングランディーレの亡霊とでもいいましょうか。

そういうネーミングセンスを格好いいとも思っていないのですが不思議な期待のされ方はするはずです。

しかし親父がシンボリクリスエスという時点でかなり厳しいでしょう。

過去のレースにしたってやや芝的になりつつもパワーを試す、みたいな不思議なレースで穴をあけて来ました。

性質としては芝馬的かもしれません。しかしダートが雨で硬くなるとちょいと台頭。

溜めに溜めて弾ける、という競馬が得意というわけでもないしやはり中団から差したりする程度ですよね。

消してしかるべきでしょ。

5番レッドカドー

全く分からん。

ただ香港ヴァーズを勝ったとき、2着にジャガーメイルが入った。

つまりジャガーメイルっぽい傾向があるのかもしれない。

幸いジャガーメイルは今年も出走してくる。ジャガーメイルと一緒の扱いでいいだろう。

やっぱりこのやり方は疲れるや。

[途中]

なのはともあれ、今の馬場だとペースが多少速くとも余力は残ります。

搾り出す展開ではないのでガチンコのステイヤーは出番じゃないし、限界から脚を振り絞る馬も重要視できません。

ゴールドシップが台頭するには馬場のしんどさが4割増しくらいしてくれなきゃいけませんし、

ウインバリアシオンが台頭するえげつない展開になるには逃げ馬がいません。

過去の3着とて大逃げに逃げたビートブラックを捕らえるためにロングロングのスパートになった年です。

そういうえげつなさが今年は欠けていて、4歳にしてディープの旗を担うキズナを相手取るには展開が予定調和に過ぎるきらいが。

しかしそれでもウインバリアシオンというハーツクライの大器は不気味ですからなかなか難しい。

日経賞の勝ちっぷりは相手関係や馬場状態、展開がほとんど完璧にはまったものと分かっちゃいるのですが・・・。

ジャスタウェイという途方もない馬を輩出したディープ破りの化け物の仔はやはり怖い。

フェノーメノというのもなかなか良く分からない馬ですね。

昨年の春天なんかは1000m59.4秒という速い流れ。そこから緩みに緩んでさぁゆくぞ、と。

高速追走能力と折り合いの良さが試されたへんてこなレースだったと思います。

きっちり折り合いをつけて逃げ馬を捕えるロングスパート。

春天のしんどさというのはこのロングスパートにあるわけです。

当代のロンスパ巧者といえばキズナウインバリアシオンの二頭。

ウインバリアシオンは去年ならば十全で、確実な勝利を得ていたはずです。

ところが今年は初っ端からきっちり緩んでくるだろう、という展開です。

ウインバリアシオンの限界までは攻め切れないのではないか、と。

予定調和の流れで外回りを走らせたらやはりディープ産駒に軍配が上がるでしょう。

逆を言えばキズナが春の楯を得るには今年しかチャンスはないとも言えます。

キズナを打倒するには刃物は要らぬ、一頭の逃げ馬があればよい。

[fin]