砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

種牡馬と競走馬と

オルフェとかって種牡馬として有能なのだろうか?


4×3の黄金比を持つ彼だが、この強いクロスは種牡馬としてはどう作用するのだろう。

まず異系を求める旅に入るであろうことが予想される。ノーザンダンサーを引かない4分の1が必要であるから、案外母父トニービンとかでオープン級くらい出せるんじゃないかなぁ。

そしてもう一つの観点として「オリエンタルアートないしエレクトロアートを刺激する必要があるかどうか」だ。モチジュン先生、栗山先生らはヌレイエフのニアリーで良い産駒出てるやん、出てるねと仰られているが、個人的には「オルフェの急所ってそこなの?」とモヤモヤする。スクリーンヒーローに対するダイナアクトレス。それに値するだけの配合をオリエンタルアートは持っているのか、という不安が。

元祖4分の3配合であるHyperionの母Seleneってのは他にもSickleやPharamondという優秀な種牡馬を出して、PharamondTom Foolによって未だに残る血統であるし、Sickleの父系はRaise a NativeMr. Prospectorのラインでめちゃくちゃ繁栄している。それだけの土壌がオルフェーヴルにあるのかな?

けれどドリジャニという賢兄を持つのだから配合そのものには全くの問題はない。一発屋ではないのだ。それにドリームジャーニーだって父として活躍しそうな雰囲気であるからそんなに危ぶむこともないのだけれども・・・。

Hyperionらの時代は法の問題があったにせよ外に出てみれば異系は腐るほどあったわけで、ハイペリオンよりも強いクロスを持っていた相似配合Pharamond=Sickle兄弟はアメリカに旅立つことで2分の1英→4分の1英と優れた配合形を得た。Hyperionセントサイモン直仔にして最強のブルードメアサイアーであるChaucerをクロスした上に4分の1異系を取るフランス牝馬によってオーエンテューダーを出した。

つまりエルコンさんがサンデー肌に無双した時期に似た流れがSeleneの息子さん方にはあったのだから、サンデー飽和かつノーザンダンサー飽和の時代にオルフェーヴルは何が出来るだろう。ノーザンテーストを「傍系ノーザンダンサー」と見なせる北米や欧州の方が見せ場がありそうな気もする。日本の芝に対応できるかもまた怪しい。兄貴の次はディープの息子らを、そしていずれはディープを倒さなきゃならないことを考えるとねぇ。

そりゃいずれは「オルフェ≒ゴルシだから~」とか「オルフェ=ドリジャニ」だから~みたいなことを言える時代が来て欲しい。そんで「この活力はオルフェーヴルの5*7*7*8から来てるんだぞ」みたいなことを言いたい。ノーザンテーストの底力はオルフェーヴルを通して伝えられて欲しい。

そう考えるとオルフェーヴルノーザンテーストってどこから配給されているのか、という話になるな。エレクトロアート≒Nureyevの方が楽だけども、ダイナサッシュから持ってきたほうが牝系の秘める底力的にも、あるいはオルフェーヴルの配合的にも正しいんじゃなかろうか?

そうなると累代で重ねてきたThe Tetrarchに報いるためにもPrincely GiftクロスやMr. Prospector導入も有効そう。Princely Giftクロスはゴールドシップな方向になる。あるいはHaloクロスとか。これはヴィクトワールピサっぽい感じかな?Promised Landクロスも悪くない。

ダマスカスを入れるとかもなかなか面白そう。そうだ、ファレノプシスにつけよう。オルフェ×ファレノプシス。サードステージでも生まれそう。

[追記]

「母父トニービンとか異系になるしよさそう!」「でもなんかイメージじゃねぇなぁ」

と思っていたらドリジャニ産駒のエスティタートがそれなのな。ザテトラークナスルーラから持ってくる!ついでにハイペリオンも増し増しだ!という使い方か?

メジマックの放置っぷりは次世代のメジマッククロスへの布石に思えてくる。母父メジマックの次はメジマッククロスで凱旋門賞を狙う・・・。凱旋門賞よりイギリスへ行かせたい配合だなぁ。

日本人所有日本調教馬が英ダービーを勝ってもメジマッククロスなら保守的な彼らも許してくれるんじゃなかろうか。

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