砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

まくってなんぼの馬たち 関屋記念予想

AlydarやクリアアンバーなどのBull Leaクロス血統を持つ馬の多いこと。


と言っても俺にはこの「Bull Lea」というのがさっぱり理解できない。「Bull Lea飛節」って何なの?曲飛節&短い膝下という話だが。

というか出走馬すんごく減ってるね。12頭?大穴が狙いづらいメンツになっちまったなぁ。ボンジュールココロとかちょっとだけ狙いたい気持ちがあったんだが。リンカーン産駒って燃えるっ!グレースアドマイヤなら前受け3F瞬発でしぶといはず。

こういうしぶとい粘りと機動力がそろった馬が今回は多く、エキストラエンドとてローエングリンの半弟なのだからそういう傾向がある。本当にロングストレートを好むタイプは・・・マジェスティハーツくらいかな。

このマジェスティハーツもなんでマイルなんかに使うのかね。ハーツ産駒のマイラーなんていないし、そもそも鳴尾記念に使うくらいなのだから陣営も承知のことだろう。長いストレートで使いたいのは分かるけど中京記念でも鳴尾記念でも結果は出ているのに。

少しはエキストラエンドの堂々とした使い方を見習って欲しいもんだね。京都金杯で勝ってからはずっとマイルだぜ。

この馬もまた分からんな。兄貴が兄貴だから結構ズブい切れ方するのはわかるけれども、京都金杯でこれだけ走るのはなんなのだ。かなり高度なレベルのズブ切れなのかね。すると複合コーナーの下り平坦である京都マイルがベスト?

でも今年の安田記念って関屋記念的なのだわな。あれを追い込めないというのだから今回もまず期待は出来ない。しっかし、浜中は本当に何を怖がっているのか分からんがミッキーアイルをあそこまで抑えるのかねぇ。

そりゃマイルCSみたいにオーバーペースでかっ飛んでいくのはまずいけれど、横にいる相手を見なきゃダメじゃない。メジロマックイーン斜行で「競りかけた相手が血気盛んな若者であることを考えなかった」と指摘された武豊の例を何だと思っているの。浜中は横にいるのが東京スローの申し子たるウチパクさんということを考えるべきだった。破滅願望持ちの和田竜じゃないのよ。

その血気盛んな若者だった江田照男VMでやらかした素晴らしい展開に持って行けば良かったのに・・・なぜそれをしないのだろうな。スプリンターになりつつあるミッキーアイルをスローのマイル戦に閉じ込めてどうするつもりなのかねぇ。

そういう乗り方をさせたいなら浜中になんて預けるべきじゃないよ。スプリントなら藤岡弟に、マイルならルメールに、千八なら藤岡祐介に乗って欲しい。競馬を変えようというのならば鞍上も変えるのが当たり前の流れじゃないか。鞍上の成長を待つほど馬の競走生活は長くないのよ。歌劇王くらいに飛び抜けて強いのなら許されるかもしれないが。

そのエダテルファイアーのVMで5着まで好走したのがカフェブリリアントストレイトガールが一つも二つも三つも四つも、数えきれないほど上手だったレースなので単純な比較なんかは出来ないけれども、まぁ2着3着は上手く流れ込んだというイメージとして例年の4着くらいは走ったんじゃなかろうか。

BT×Caerleon×Woodman×Danzigだからスマートオリオンと配合はちょいと似ている、とは書いた。Raise a Native×DanzigとかMr. Prospector×NijinskyとかRoberto×Mr. Prospectorとか、Roberto×Graustarkとか・・・とにかく相性の良い血脈が上手に調和された配合だ。Buckpasserも絡めたらまだまだ書ける。総じてラトロとハイインローの調和にBT×NDクロスの配合形が素晴らしい。

比較的スローで受けたケイアイエレガント以下の流れをまくりかかり、ジワジワジワジワと同じ脚で流れこんで入線、という内容に鞍上のセンスが伺える。あれ、福永祐一じゃねぇか!畜生め。

五分のスタートからジワッと下げて、以降は馬なりにジワジワとポジション取りへ動く。福永らしい騎乗がクイーンSメイショウスザンナ的で、小回り戦ならば同じようにレッドリヴェールを差せたのではないか。

こういうスロー戦における距離延長馬の展開とはこうあるべきで、前2F目を無理せずに進み、ペースが落ちる道中でちょっとだけ負荷をかけるのがよろしい。11秒台ラップを心がけた流れ方だわ。

福永祐一騎手の経歴を見ると短距離戦での実績が多いのだわ。G1戦での勝利はほとんどが短距離戦で、2000m以上では香港マイル勝ち馬のエイシンプレストンによるクイーンエリザベス2世C二連覇とすべての馬が距離延長で望む優駿牝馬の3勝、そして同じようにオール距離延長馬による菊花賞の1勝。そしてジャスタウェイ天皇賞秋で1勝。

菊花賞秋天はガチの消耗戦を馬の能力ありきで(別に福永である意味が無いとは言わない)、勝ったレースなので・・・まぁ度外視。それ以外は無理なく展開する福永騎乗がハマった様な勝ち方で、それはつまり距離延長馬や一部の短距離馬に適した乗り方なのだろう。

FYSの良いところは距離延長馬の好位受けにも距離短縮馬の末脚勝負にも対応できることで、折り合いのヘタクソっぷりをゲートの良さで誤魔化すという面白い戦術だ。速い前2F目で追わないから馬がかかる可能性が限りなく少なくなるからな。「お前が前に行けっていったんじゃん!」と馬が怒ることがない。大抵は「俺は前に行きたいんだって!」と喧嘩してる。

基本的に消極的な折り合いなんだわな。変なスイッチが入ったら馬を制御しきれないからその辺りに触れない。でもゲートで得をしている分だけレースの流れの中では最適な競馬をしている。それが馬の能力を引き出すことと同義ではないのが難しいところだが。

その福永は新潟まで乗りにくるのかね?北海道でのんびりしてそうだが。でも乗りに来るのならば買いだよなぁ。ペースが淡々と流れる展開ではハマる騎手だから。

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