砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

非ナスキロ血脈時代~ディープインパクトの悲劇

日本はこれから非NDではなく非ナスキロを求める時代となるのでは・・・?

モーリス×クイーンズリングの配合に関して。

モーリスの切れはRiverman×米血による部分が多いのでこれを継続するのがベター。SSクロスの大技を使うとなると重ねられるのはナス(ボル)キロラトロだけで、これはノットフォーマルがエルコン経由のSeattle Slewしか持たないのと同じこと。

この密度のNDならばRivermanクロスはギリギリ邪魔にならないと見るがSir Ivorはダメだな。うん、クイーンズリングにSSクロスは不都合だ。

岡田総帥の言葉通りにサンデーサイレンスは最強の柔らかさを持っていて、それはダート適性グンバツヴァーミリアンから芝馬を出すほどのものだ。いわば最強のナスキロ(拡大解釈)である。

となると・・・非ナスキロかつ非NDのSSを持つ方が良いわけだからマンハッタンカフェがSSクロスに関して最強の種牡馬なのではないだろうか?

またヴァーミリアンスクリーンヒーローの様な母父サンデーの種牡馬ってのは仔の代においても無理に柔らかさを出そうと言う配合はしていない。ハクサンムーンMill Reef一本でモーリスはRiverman一本だ。このイメージはSSクロスにひどく似合う。

SSクロスという最強の柔らか増幅によってナス(ボル)キロは淘汰される。残るのはMill ReefRivermanSeattle SlewCaerleonなどのラトロ含みの靭やか血統だろう。だからキングカメハメハ種牡馬の父としてディープインパクトを相手にしないほど繁栄するはず。ジャスタウェイWild Againの影響を受けて仔が硬く頑強に出るようならば、SSクロスによって活躍馬を出すかもしれないなぁ、と。

・・・ディープインパクトの後継種牡馬はこの影響を受けて限られたものになると思う。最有力はスピルバーグトーセンラー兄弟。米血硬質と欧州硬質を持ち、Sadler's WellsやMr. Prospectorなどの便利な血統を持つ。なにより母のPrincess Oliviaが非ナスキロの名繁殖であるのが大きい。

ディープインパクトの良いところを全部抱えていると言っても過言ではなく、サンデーサイレンスに対するアグネスタキオンみたいなものかと。この兄弟の踏ん張りと伝え方によってディープ父系の趨勢は決まるだろう。

どの血統がスイッチになっても相手を選ばないところが良い。ミスプロだろうがサドラーだろうが癖はあるけど面倒くさくはないし、欧米に対してハイブリッドに対応出来るからアベレージの高い種牡馬になるはずだ。それはディープ×プリンセスオリビアの好配合に恥じぬ成績を残せるということ。

だがいずれはステゴマックイーンの様な化け物配合が必要になる時がくる。癖のない種牡馬ではそれが出来ない。・・・尖ってなければならない!尖った馬なのにG1を勝てちゃう凄さがディープ産駒にはないのだよ!

それは重賞すら勝てないのに平坦ではG1を容易く勝ててしまうステイゴールドの尖りであり、柔らかすぎて笑っちゃう様な出遅れをかまし、それでなお大外をぶん回して有馬記念を3着しちゃうルーラーシップの尖りよ。

それが出来ないなら親父の様に三冠を取らなきゃならん。全てにおいて高出力であることを証明せねばならん。親父殿の環境なんかよりよっぽど厳しい世の中がこれから待ってるんだから三冠馬くらいじゃなきゃダメダメよ。

まぁ別に父系が残らなくとも配合の正しさは証明できるからな。経緯は違えどもザテトラークの様な伝わり方をいいだろうし。「現代競馬のスピード源」と後世で語られ、「母系にディープがなければ馬にあらず」と言われる。それで良いかもしれない。

まぁ、妄想妄想。

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