前3Fが36秒3という「ジャパンカップかなにか?」と心を不安にさせるドスロー展開。そのままペースが緩まないまま進んで前残りのジリ脚スパート戦となった。
こうなるとピッチ馬の台頭は厳しく、最後方から進んだロードクエストはノーチャンス。この展開から前に届かせるなら欧州のスタミナは不可欠であり、Burghclere≒Mixed Marriageのガリバルディが末脚で上回ったのは仕方がない。
ヤングマンパワーはこれで重賞2連勝。1番人気を得ることなく競争生活を送るスニッツェル産駒が大活躍だ。平坦小回りがベストだと思うが、このジリ脚はハクサンムーンやキタサンブラックと本質を同じくしている。無駄な肉を持たないジリ脚だから淀みのないスローで立ち回るのは上手い。
前走の関屋記念は恐ろしいパフォーマンスであり、あれだけきっかしハマったダノンリバティをギリギリで交わす様は王者の風格を感じさせる。G1で戦えるものがあるかは分からないが、ともあれ挑戦権は得た。
イスラボニータは位置取りをもう一馬身前で取れたならばよかったが、前哨戦であることを思えば仕方がない。脚の特性からして追い出しのタイミングも位置取りも限定されるところはあり、G1のハイペースで見直したい。
差しに回った馬は次で見直すべき。だがロードクエストはここを境に迷走する可能性も考えられる。
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