砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

豊富な血統並ぶ阪神JF

母父サンデーが1頭、サンデー直仔種牡馬の産駒が6頭。対して母父サンデー直仔種牡馬が5頭、サンデー直孫種牡馬の産駒が4頭、母母父サンデーが1頭。8分の1時代の到来を伺わせる。

例によってディープ産駒は自重気味であるが、後継のディープブリランテが3頭いる。イメージとしては牡馬っぽい種牡馬だと思っていたが、初年度産駒を牝馬G1にこれだけ送り込むのだから侮れない存在かもしれない。意外とRivermanを伝えがちなのかな。

その中でもディーパワンサは出走確定の賞金を稼いで人気格にある。母母が名繁殖シンハリーズで母父がRahyだからGlorious Songの強いクロスを誇る。Riverman×Miswaki×Mill Reefのナスキロラトロのクロス群は故障がちなシンハリーズ牝系馬としては心強い。

ただ諸悪の根源かもしれないGlorious Songのクロスがどう転ぶかが不透明で、父ディープブリランテのAkaradがそこらへんを刺激するから不安は拭えないかと。だからこそ阪神外マイルで信頼できる。デイリー2歳よりパフォーマンスは上げるだろう。

底知れぬFrankel産駒ソウルスターリングがまた侮れない。前走に見せた33秒9の上がりは余力の現れであり、もう少し上がりのかかる展開でも良さそう。これは持続戦というよりも道中である程度流れた方が走りやすいだろう、という予測。同じ勝負服のイスラボニータに近い。

なんというか・・・父が欧州血統なのに全身運動的な要素があって、それがFrankelのずば抜けた中距離血統ぶりを証明している。母父Monsunなのにこんなに中距離馬っぽい切れを見せるのには、何らかの仕組みが作用しているに違いない。掘り甲斐がある。

けれどまだ馬群に揉まれた経験がない弱点もあって、今回はワンターンとてフルゲートなので内枠は引きたくない。スローになった時のこともあまり考えたくはないなぁ・・・。

ジューヌエコールは母母ソニンクと母父アグネスタキオンの組み合わせがニックスで、叔父にノーザンリバーノットアローンがある。ノーザンリバーは短距離ダートの雄であるがアーリントンカップの勝鞍もある。母ルミナスポイントもやはり若かりし頃に芝を走り、3歳の年末からダートへ変わって、通算5勝を挙げた。これにクロフネとなると芝に向いたイメージがあまりわかない。ちなみにいとこには道悪の鬼なダービー馬ロジユニヴァースがある。

こういったタイプの牝馬福永祐一騎手が乗ると面白いくらいポンポン勝てる。この適性ばかりは名手と褒めるしかないくらいに上手くて、今回の乗り替わりはJRA騎手の誰が乗っても鞍上弱化だ。あくまでも個人的な考えではあるが、パワー系瞬発最高速リミット型牝馬の関西マイル近辺は福永最強。

うん、どこまでも切れるタイプはイマイチなんだよね。すぐに脚を使い切っちゃうか後出しで届かないかの2択だもん。かといってズブすぎたら動かしきれないし、同じパワー系でも牡馬だと持って行かれてさようならだ。実にギリギリのラインで福永最強。

馬の方は阪神マイルに変わるとちょいとパフォーマンスが落ちる。Bold Rulerクロスがあるから基本的には平坦がベターで、鞍上をルメールにすれば京都内がベスト。母ちゃんが母ちゃんだからマイルよりも千四の方が走りやすい気もするし、阪神千四と阪神マイルのどちらが買いやすいかと言うと、やはり前者になるのかなぁと。

リスグラシューはだいぶあれな存在で、同じMill Reefクロスでもヴゼットジョリーとキャラが異なる。中距離で押し切らせたらリスグラシューがダントツだけど、マイルで差すならヴゼットジョリーの方がいい。

ハーツクライの中距離馬だから阪神マイルだと切れに不安があり、前のめりに粘る手で行っても尋常じゃない底力を要求する。そこそこの位置で動いてそこそこに脚を使うしかないから、ここで勝ち切りを計算するのは厳しい。ヌーヴォレコルトより中距離に徹しているから・・・。

ヴゼットジョリーローエングリン×サンデーサイレンスロゴタイプと同じ配合。二千よりマイルというタイプの千八だし、母がサンデーLyphardハイインローだから前のめりがベスト。ただSaumarezの血が入った分だけ2歳時にパフォーマンスを発揮するとは思えず、これは桜花賞にも間に合わない可能性が・・・。クイーンSあたりが狙い所かもしれん。

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