砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

先生の大喜利に際して 終章

ツァーリーナはヨハネスブルグの種を受胎したとのこと。

Seattle Slewは「4分の3Blue Larkspur、4分の1Poker(Round Table×Nasrullah×Striking)」。A.P. Indyは「4分の3Blue Larkspur、4分の1Secretariat(Bold Ruler×Princequillo)」でやっていることは大体同じ。

Pulpitは4分の4Blue Larkspurなので次代において必ずその異系を得る必要があり、Sun Princessaが非Blue LarkspurでDouble Jay持ちなので相応。ツァーリーナ自身はまた「4分の3Blue Larkspur、4分の1Sun Princessa」になって、さぁ次代はどうなるの、という話だった。叶うならば「4分の1Pulpit、4分の3非Blue Larkspu」が良かったが話の外だね。

ヨハネスブルグNijinskyStorm Birdを含む「4分の3Blue Larkspur、4分の1Island Kitty」。ここまで遠ければ異系を取る必要がないのだが、その影響力を思えばアウトにしたかったなぁとは思う。俺のワールドエース推しにはそういう見方もあったのだ。HaloからしかBlue Larkspurを引かない英愛独が強い血統であるから。

遠ければ異系の必要はない。ないけれど必要なレベルに緊張していることも確かだろう。その影響力によって繁栄しているBuckpasserMr. ProspectorSeattle Slewを経由しているし、その友であるIn Realityのクロスが母父エンパイアメーカーに含まれているのだ。

だが「父In RealityクロスのBlue Larkspur祭り」「4分の3Buckpasser」という視点でツァーリーナを見た場合。異系の必要があるとかないとかの話ではなく、エンパイアメーカー×Pulpitの美点を表現するためにBlue Larkspurを継続しなければならない。これがまず最初の一歩。

二歩目に必要なのはSun PrincessaがIn Realityに対して有効なアプローチをかけていること。「4分の3Balladier、4分の1Pulpit」という形がまず最低条件。またSun Princessaの七面倒臭い配合が調和しているかどうかも条件であるが、もちろん問題はない。お兄様が愛ダービー馬なので。

そのお兄様はLittle Hut持ちの大差勝ち馬であるからエピファネイアとも被るイメージであるし、またPreasant Colonyの観点からはタップダンスシチーもそう。尋常ではないスタミナを武器にただ突き抜けるだけという風。

His Majesty×Northern Dancerという配合自体がもはやスタミナ的であるが、それにLittle Hutの軽やかで鋭い速さが加わり、またDouble Jay×Princequillo×Nasrullahがあるのだから冗談ではない。これらは、ほとんどがMahmoudという血統を頂点として調和している。

MahmoudはMumtaz Mahalの孫っ子という観点からNasrullahと肩を並べる現代競馬のスピード源として語られることも多い。であるから過去に流行したスタミナをスピードへ転化することに秀でた血統と言うべきで、その標的は大概にしてHamptonとGallinuleである。この2血統を持っているからこそMahmoudは素晴らしい。

その在り方のためにLady Angelaが輝くのだが、Sun Princessa=St. Joviteにおいてはもう一つ大きなことがある。Pleasant Colonyの2代母Coloniaに関することである。

父CockrullahはNasrullah×Fair Trial×Royal Minstrel×Blandfordの馬鹿げたイギリス的緊張がなされた配合で、母Nalgaが馬鹿げた異系の血統でなければ現代に血を残すことはなかっただろう。注目したいのはNalgaの父GuatanがクロスしているCranganour。これの叔母にはPretty Pollyがある。

非Gallinuleの縁者などほとんど見られないPretty Pollyであるから、その関係は特筆すべきものであったはず。そしてNalga全体にGallinuleの名は見られないのだから馬鹿げた話だ。これを調和させて現代へ曲がりなりにも血統を残し、その途上にて「4分の3Gallinule」を後の流行血統の塊から受け入れた。馬鹿げている。

このためにPleasant Colonyの対Northern Dancer適性が出来上がっていると見るわけだが、話はそれで終わらない。

BalladierとBlue LarkspurはBlack Toney×North Starを共通としてニアリーに結んでいるが、これはPadulaのクロスやGallinule絡みのところを無視した話である。それでもニアリーと見られるのはGallinuleが極端に繁栄している血統であることが一つあり、その中にBlue Larkspurの名を見ることが多い。このニアリーの効能はBlue Larkspurの持つスピードをBalladierによって抽出することにある。故に、Balladierの近くへGallinuleがあってはならない。

ならないが。Pleasant Colonyの様な場合は例外だろう。His Majestyは「4分の1Gallinuleクロス、4分の3非Gallinule」で、Sun Colonyは「4分の2非Gallinule、4分の2Gallinuleクロス」。よって、「4分の3Gallinuleクロス、4分の1Ribot」、あるいは「4分の3Mumtaz Mahal+Gallinule、4分の1Ribot」。

いい加減疲れたので休む。

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