雑多にいつもどおりに。
ルージュバックは馬群を嫌うところがあるが、これはTudor Minstrelなどの短距離Hyperionが絡む牝馬ではよく見られる。Lady Jurorの追い抜きたい気性が裏返ったものだと考えられるが、つまるところスタミナ的になってしまうわけかな。
大体はRibot系の気性がオンになっているわけで、ハープスターもそう考えていいだろう。RibotはRibotで「スタミナ&パワー」の血統になってしまうから、追い抜く気性とかそんなものを取り入れている暇はない。逆のことも言えるかね。KingmamboはGraustarkが裏返ってピッチで追い抜く。
最もそれが表現されたと思われるのはミルジョージ。逃げるまくるの馬群嫌いな「Mill Reef×Ribot」だ。トウケイヘイローとかメイショウマンボとかがある。そしてイナリワン。
イナリワンはそんなに馬群を嫌うわけではないのだろうが、馬群がバラバラになるような厳しい展開でじわじわと迫り、追い抜いたり、突き放したりする馬だった。有馬では抜け出したスーパークリークをジワリと追い抜いている。
なので負荷が強い展開ではそんなに気にする様な気性でもなく、キタサンブラックが引き連れて行く有馬ならデメリットはないに等しい。
他にも「柔らかくてスタミナのある父を持つ牝馬」はいるわけだが、ミッキークイーンもクイーンズリングもRiverman牝馬。それぞれその通りに栄冠を手にしているわけなので、大人しくDynamo牝馬に内回り登坂の栄冠は渡してほしい。
またDynamoとBlushing Groomを併せ持つケースは小回り特化になりがちで、牡馬ではホッコータルマエがある。おそらく北米の活躍馬にもあるだろう。
ホッコータルマエはBlushing GroomというよりもAimeeクロスがオンになったタイプ。UmidwarとTudor Minstrelだからペロッとまくってドンドコだ。切れっぽく動くTudor Minstrelなんて二束三文だからねぇ。
その点で在りし日のルージュバックの切れ味は二束三文で、アンビシャスに近いものだった。Blushing Groomらしい才気走った「どこからでも展開なりに差し切って見せる」という末脚・・・ではなく、スローからの瞬発力だけだった。
本当のBlushing Groomは楽をしようが辛かろうが、上がりを使ってどこからでも飛んでくる。
それでもルージュバックは二束三文に終わらなかった。二束三文最強のアンビシャスを華麗に凌いで見せ、確かな実力をアピールしたのである。表現の質に差がある、毎日王冠の内容とはそういったものだろう。
このあたりはオールカマーの結果からちょっと考えてはいたのだけれど、それがマンカフェ相似配合による中長距離的な斬れなのだ・・・という思考は本当についさっき思いついたばかり。これが正しいのであれば、血統予想の面で色々出し抜くことにはなりそう。
まだまだ血統を掘り下げて行って、他の血統とも比較をしていかなきゃならない。もう土曜の朝方なのにこんな状況とは、時間がいくらあっても面白い発見はギリギリになってしまうダメ人間の性。
先生が東京でばかり本命を打つことに一定の不満はあったし、個人的にはDynamoで回ってBlushing Groomらしい間際の差し切りを見せられる馬だと思っている。それにはまず、この馬が中長距離馬であることの証明をしなければならない。
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